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この製品は書店でも扱うMOOKである。建前上は本が主、付録が従である。であるが、本当にそう思う人はいないだろう。本紙のページ数はわずか16ページである。
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内訳を書けば目次(扉)が1ページ、組立て方・使用法で4ページ、開発者インタビューが2ページ、オペアンプ交換によるグレードアップが3ページ、LUXMANの製品版フォノイコE-250(128,000円)の紹介記事が3ページ、音質アップのアイディア(ヴィンテージ・ジョインのキヨモトマモルさんの記事)が2ページ、奥付告知が1ページである。それに厚紙の表紙が4ページ。それがこの本の全てである。
殆どの実店舗でこの本紙部分は読むことができるのではないだろうか。付録が収められた箱の上に本紙が貼り付けられた状態で書店に並んでいる。

付録の方はキットと言っても完成済みの基板をケースに入れるだけ。仕上がりを気にしなければ20分もあれば完成できるであろう。(自分は40分くらいかかったが…)必要な工具はプラスドライバー一本とラジオペンチである。
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完成済み基板 2箇所のオペアンプと真空管がソケット式で交換できる
外ケースのネジはタッピングネジである、スチールのシャーシにネジ溝を切りながら固定するタイプのネジである。あまり何度もあけたり締めたりする用途には向かない気がする。
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そういった意味でMM,MCの切り替えが基板上のジャンパーピンの位置替えで行う仕様なのはいただけない。あけ締めするうちにネジ穴がバカになるのではないか心配である。(上半分のネジを締めずに運用する?そのために2台買う?)
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基板上のジャンパーピン2箇所を差し替える

真空管はJJエレクトリック社のECC82。ソロヴァキア製の現役真空管。以前このStereo誌×LUXMANの企画では真空管交換による音の変化の記事があったと思うが、今回のLXV-OT10にはそういった記事はない。オペアンプ交換の記事はある。やはり、このフォノイコライザーの音はオペアンプが作っているということなのだろうか?
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完成後電源を入れる。
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オレンジのランプが点灯。これは真空管の自発光ではなくソケットの下のランプの光である。
いよいよ音出しだ…
引っ張ってスミマセン。





第一印象は「高いなあ」だった。19,800円はエントリークラスの製品(オーディオテクニカAT-PEQ30やケンブリッジオーディオSoloPro-Ject PHONOBOX/SLなど)と被る価格帯だ。

いったい誰が買うんだろうと思っていた。

もはや雑誌の付録の域を超え、製品としての力で売らなければならない価格帯に入っていると思う。(店頭で見かけて、つい買うという価格ではないということだ)
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ではなぜ買ったのか。そのことを書くためには、1枚のLPレコードの話からしなければならない。

 

そのレコードはジョージ・セル指揮アムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団のドヴォルザーク 交響曲第八番「イギリス」のLP
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DECCA(日本国内ではLONDON)レーベルの国内盤で1972年製。(現代においてはドヴォルザークの8番を「イギリス」とは呼ばない。「イギリス」の呼び名は楽曲と全然関係ないところで付いた呼称なので=様々な事情で出版社が変わりそれがイギリスの出版社だった)
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ジョージ・セルのクリーブランド交響楽団以外のレコードというのも珍しいが、LONDON IMORTAL CLASSICという廉価版シリーズ(価格は1200円)のLPである。(録音は1951年のモノラル盤)

何が問題かといえば アルバム上部に記載されている「LONDON ffrr」のロゴ。P1070439
LONDONのロゴの横にffrrと耳のイラストが見える

 

ここでまた、レコードの録音についての話をしなければならない。

レコードは音を振動に変えて溝を切ってレコード上に記録し、その振動を元にレコードのカートリッジで発電し、その電気信号を増幅してスピーカーから音を聴くというものである。

限られたスペースであるレコードの溝に広い帯域の音をすべて入れるのは物理的に困難である。そのためあらかじめ低域を小さめに、高域を大きめに溝が彫って有り、再生する際にある一定の法則に従ってイコライジングして元の音に戻す(エンコード・デコードに近い)ということをやっている。(レコード再生の際にフォノイコライザーが必要な理由はこれ)

このレコードの記録するための調整カーブをイコライジングカーブという。

おおむね上記ようなことだが、レコードの初期において各社独自のイコライジングカーブでレコードを作っていたのである。復調するときも各社ばらばらのイコライジングを施す必要があった。

それでは都合が悪いというので、1954年にRIAAカーブに統一しようということになった。(ちなみにRIAAはアメリカレコード協会)それ以降製造されたレコードはRIAAカーブで作られている。というのが定説である。ただ、様々な人の研究により、それ以降のレコードでもRIAAカーブで収録されていないものがあることが判明している。

根っこにはアメリカのレコード会社の力関係が絡んでいる。

RIAAカーブはもともとアメリカの大手レコード会社RCAの使用していたイコライジングカーブを採用したものである。同等の大手Columbia Recordsが面白いはずがない。実際Columbia RecordsのColumbiaカーブは50年代はもとより、60年代、70年代まで使用されていたといわれている。(有名なところではビリージョエル「ニューヨーク52番街」(1978)のLPColumbiaカーブだといわれている)

 

DECCA=LONDONにも独自のffrrカーブというものが存在していた。

1972年に日本でプレスされたこのLPffrrカーブであるということは考えにくいが、わざわざ書いてあるところを見たら、ffrrカーブなの?と思ってしまった。もともと古い録音で音の面では少々難があると思っていたがそれがイコライジングカーブのせいなのかどうか見極めたかったということもあって、LXV-OT10に興味がわいた。

 

一般的なフォノイコライザーはRIAAカーブを復調するように作られている。それ以外のイコライジングカーブで作られたレコードは若干、違和感を感じる可能性がある。そして一般的にイコライジングカーブのことは表にはでない。(表示がない)

 

現代のフォノイコライザーの中には複数のイコライジングカーブに対応したものが存在するが、そのようなマニアックな商品は相当高価だ。200,000円を超えるものがざらにある。

 

今回の商品はそれらに比べて安価にカーブを変えられる仕組みがついている。それが「レコードが覚醒する!EQカーブ調整型真空管フォノイコライザー」LXV-OT10を買った理由である。


 実際どうだったか…次回につづく

そう、最初は2,800円だった。最初のモデルLXA-OT1は…

しかも、通常の月間雑誌(20121月号)に付録として付いていた。本誌が900円程度だったので、本誌しか必要ない人にとっては2,000円近い無駄な出費を強いる結果になっていた。(毎号買っている人とかね)

ただ、この付録はLUXMANが設計・製造に携わっているということでおおむね好評(ステレオ時代No.13土井相談役のインタビューによると、数万台作った)だったようで、ヘッドホンアンプを挟んで翌々年にLXA-OT3というグレードアップ版が発売された。価格も900円上がり3,700円となった。こちらの方はACアダプターのグレードアップ等目に見えて進化していた。(耳に聞こえるほど進化していたかどうかは不明)

自分もLXA-OT3は購入し今でもたまに使っている。スピーカーターミナルがバネ式で太いケーブルが接続できない以外それほど不満はない。出力12W+12Wでも大抵のスピーカーは難なく駆動した。むき出しの基板がダメな人はダメだと思うが…

 

最近(2021)になって直系の進化版LXA-OT4ONTOMOショップ限定で直販されている。MOOK無しの完全なアンプのみのキットで税込み20,900円。真空管シリーズと(多分)同寸のスチールシャーシが付属する。LXA-OT3は本誌(900円相当)込みで3,700円だったことを考えると相当な値上がりだが(20,000円出すなら中古でそこそこのアンプが買えそう)それに見合ったものなのかどうか自分にはわからない。(少なくとも電源がACアダプターの時点で買う気にはなれない)

型式

商品カテゴリー

メーカ

価格

2012

1月号

LXA-OT1

デジタルアンプ

LUXMAN

2,800

2013

1月号

LXU-OT2

ヘッドホンアンプ

LUXMAN

2,880

2014

1月号

LXA-OT3

デジタルアンプ

LUXMAN

3,700

2015

1月号

ES-OT4

USBデジタルフィルター

エミライ

3,000

2016

4月号

LXJ-OT5

ショートピン

LUXMAN

2,950

2018

5MOOK

LXV-OT6

真空管ハーモナイザー

LUXMAN

14,300

2018

12MOOK

LXV-OT7

真空管プリメインアンプ

LUXMAN

16,200

2019

9MOOK

LXV-OT8

真空管FMチューナー

LUXMAN

16,500

2020

6MOOK

LXV-OT9

真空管グラフィック・イコライザー

LUXMAN

18,700

2021

1MOOK

LXV-OT10

真空管フォノ・イコライザー

LUXMAN

19,800

2021

1月直販

LXA-OT4

デジタルアンプ

LUXMAN

20,900


 

一覧にはOT○○を網羅したかったのでLUXMAN以外とのコラボ商品も入れてみた。(スピーカーユニットとエンクロージャーはあえてはずしてある)

価格の上昇に合わせてか本誌の付録という形はとらないで単独のMOOKという形になっていき、雑誌の付録というよりは書店で買える電気製品(正確にはキット=完成品じゃない)という形になってきている。書籍扱いなので再販制度に守られており、どこで買っても同じ価格である。(とはいえ買う場所は選んだ方が良い=後述します)

特に2018年以降のLXVシリーズ(Vvacuum tube=真空管のVだと思われる)は真空管を使用したシリーズで、それなりに売れているようだ。(そうでないとこんなにリリースされないだろう?)
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LXV-OT8 チューナー完成品 ハードオフで中古販売 3か月の保証付きで14,300円
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LXV-OT9 イコライザー完成品 同上16,500円 中古でも価格は下がらない

真空管じゃなければならない理由が自分にはわからないがLXV-7のプリメインアンプは購入した。(本稿でも取り上げたことがあるが未組立)このアンプに関してもホントの管球アンプではなく(?)ハイブリッドアンプだった。増幅の部分はオペアンプ(トランジスタ)を使用している。真空管を使うのはプリ部分だった。増幅が真空管じゃないと真空管の音ではないのではないか?と思うのは素人の浅はかさなのだろうか。(しつこいようだが未試聴なのでなんとも言えない)

今回系譜シリーズで取り上げた理由は、20211月にLXV-OT10を買ってしまったからなのであった。

 買った理由などは次回に譲るが、買い方のコツをひとつ。

本来、地元の書店で買ってあげるのが一番良いに決まっているが、そうもいっていられないくらい、実質購入価格に違いがある。今回の実例を紹介しよう。

前述の通り書籍なので価格は決まっている(値引き販売はできない)差が出るのは還元されるポイントだ。特に楽天やYahooショッピングのように横並びに販売店を表示する形式の通販サイトでは、どこで買っても同じ商品(しかも同価格)を買ってもらうために還元ポイントで差を出そうとする傾向がある。

今回はPayPayモールの某ショップで22%の還元が得られた。PayPay残高払いやいくつかの条件をクリアした上でのことだが、2月上旬に4,156円のPayPayボーナスと196PointTポイントが付与される予定である。PayPayボーナスはTポイント以上に流動性の高いものでPayPay残高と等価なので実質値引きである(付与タイミングはずれるが1か月以内である)実質の購入価格は15,448円ということになる。

探せばもっと還元率が高いショップもあったかもしれないが、モノが無くなると嫌なので購入した。(それからしばらく経っているが在庫は潤沢にあるようです。マニアックな品だし、値段もそこそこ高いのでそうそう売れないか?)
次回 LXV-OT10こと「レコードが覚醒する!EQカーブ調整型真空管フォノイコライザー」の購入レポートをお送りします。

寝室システムにて稼働中で使用頻度が最も高いCDプレーヤーDP-990SGにおいてCDが読み込めない事象が発生。
具体的にはCDトレイにCDを載せて挿入するも、CDが載っていない時と同じ挙動をする。(=DISK OUT(赤文字)が点灯する)当然TOCも読んでいないので再生することはできない。
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ついに寿命が訪れたかと暗い気持ちで一晩過ごし、翌日対策を練った。

疑わしいのはレーザーの出力低下、ピックアップの物理的不良(寿命)、駆動用モーターの不動(寿命)、ピックアップレンズの汚れ等々である。寿命となると交換しか手が無いが、この87年製のCDプレーヤーの交換部品が手に入るとは思えない。CDを読めないCDプレーヤーに使い道はないのでまさに寿命を迎えたということになる。

 

ネットで調べるとこの機種は堅牢でなかなか壊れないという定評があるようだ。モーターが寿命で壊れたという話はなかった。レーザーの不良ということもあまり無いようだ。

まあ、とりあえず自分でできることはピックアップレンズの清掃ぐらいなので、ELECOMの自走(湿式)クリーナーを使ってみた。
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液剤を盤面に埋め込まれているブラシ1か所に塗付しプレイボタンを押し待つこと5秒で終了。何度かやった方が良いのだろうかと思ったが、某サイトでレンズにあまりよくないと書かれていたので一回やっただけで取り出した。

直前に聴こうとして聞けなかったホリーコールトリオのCDを入れてみる。トレイが吸い込まれてすぐにTOCを読み込みCDの情報が表示された。再生ボタンを押すと再生された。数枚聞いてみたが全く問題なく再生できた。治ったということなのだろう。

こんな症状のCDプレーヤーは容易に復活させられる可能性があるということだ。

条件としてはトレイが動いていること、TOC読み込みのためのモーターが回転すること(モーターがダメだと絶望的。またTOC読めても再生できないケーズがある。過去記事のCDP-228ESDの項参照の事)もちろん、通電して読み込みのスタンバイができること。等々があげられる。

それにしてもわずかな清掃で復活できるとは、逆にわずかな汚れでも不動になることを表していないか?

この機種のような30年選手はそういった心配と共存しつつ温かい気持ちで使う必要がある。(事実、絶望的な気持ち(喪失感)で一晩過ごしている)細かな不調への対応や、動かすための工夫をやりたくない人はこんな古い機種を使うべきではないだろう。
ただ、むしろそちら(完動品を使い、不調になったら買い換える)が正しいユーザーの姿だろうとも思う。

前回の記事で少し触れていた旧MONITOR PCのCOBRA SILVER 4,00が届いたので早速つないでみた。
ちなみに購入先はメルカリで約1mが4本で送料込み1980円だった。2mが2本の方が良かったとは思ったが、なかなか出品されなくなってきているので購入した。

S-300につないでいたBINGOと同じ4,00(sq)表示だがケーブルは随分太い。
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COBRAの方(上)は透明シースの黄変がだいぶ進んでいる

COBRAのほうは+と−の間にセパレータがあるのがわかる。シースが黄色くなっているが導線のほうは銀コーティングのおかげか、きれいな銀色だった。BINGOのほうも銀コーティングだが線材の太さがやや太いようにみえる。断面積が同じでも導線の本数はCOBRAの方が多いのかもしれない。
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下側がCOBRA

今回4本あるので試聴用のYAMAHA NS-BP200とメインのTEAC S-300の両方をケーブルを替えて聞いてみることにする。ケーブルが太いので心配したが、細い線を集めた導体部分は難なくS-300ターミナルに収まった。
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まずはNS-BP200で直近のオーディオテクニカAT6157との比較。
中高音域の量が増え、ボーカルの押し出しが強くなった。特に高音域ははっきり感が増してハイハットがシャープになった。
前回もっさりしていた低域は適度に締り、やや拡がりを感じるようにすらなった。全体的に好ましい傾向。

S-300の方も聴いてみた。
直前まで同じMONITOR PCの銀コートケーブルBINGO SILVERを使用していたので、音は同傾向。やはり高域がきれいで中域もそれなりにリアリティのある音である。ケーブルが太くなることで低域の増加を期待したが、これはそれほど変化はなかった。

今回初めて同一ケーブルによる試聴をしたので、2つのスピーカーの違いがはっきり出た。
NS-BP200の方はバランス良く低域までカバーしている印象で単独で聴いている分には問題ない。
アンプの切り替えでS-300に切り替えると、一枚ベールが剥がれたような音がでている。こちらのほうがやや効率が良いので同じヴォリューム位置で音が少々大きくなる。それもあるのかもしれないが、中高域の音の出方が全然違い、断然シャープである。その反面低域は量が圧倒的に少ない感じがする。(これだけ聴いている分にはさほど不満はないが)再生する音源を選ぶスピーカーなのかもしれない。

どちらにせよCOBRAは優秀なケーブルだということがわかったので使用継続しよう。

試聴に使った音源 スティーリーダン「Aj」(CD) ビル・ウィザース「グレイテスト・ヒッツ」(LP)





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