以下の内容はhttps://retroaudio.blog.jp/archives/2020-04.htmlより取得しました。


ビートルズ関連の資料というのは膨大な量が残っている。当事者の証言やレコーディング記録といった信憑性の高いものだ。レコードデビュー前の記録も丹念に掘り起こされ、ほとんどのことがわかっている。中期以降は録音されたテープはアウトテイクも含めてほとんど残されており、リリースされた楽曲がどのように編集されたか(ex.テイク5とテイク7の冒頭部分を切り貼りした…等々)克明に研究されている。(だから「アンソロジー」のような企画ができた)

一方のビーチボーイズに関してはデビュー後すぐにブレークして、のちに残る曲を大量にリリース(この楽曲たちの影響は計り知れない)、流行歌手のようになった。その後もグループとして存在し続けたが初期のサーフィン&ホットロッドのイメージを払拭できず、ブライアンの離脱もあって過去の栄光で食っているバンドみたいな印象があった。(いや、あくまで自分のイメージです。ファンの皆様すみません)そのため資料が少ない。(本当か?)


P1050263

 

今回「ペットサウンズ」のバージョンを探索するにあたり参考にさせてもらっているのは「CD化以降のペットサウンズ」http://agttbb.web.fc2.com/petsounds.html

というページである。(ありがとうございます)

 

「ペットサウンズ」は元来モノラルミックス盤しか作られておらず(ブライアンの右耳の聴力悪化のせいだといわれている)、ステレオ盤は疑似ステレオ(デュオフォニック)だった。1996年にブライアン監修のもとリアルステレオミックスが作成され(97年リリース)、現在リリースされているのはその流れのステレオ盤である。(メインはあくまでモノラル盤)

前回書いた通りその後2001年、2012年とリマスターされているが、自分が買ったこのBOX版「ペットサウンズ」はどれにあたるのだろうか。

1.ステレオの97年版とステレオ2001年版の違い

Wouldn't It Be Niceの中間部分のボーカルをブライアンからマイク・ラヴに戻した改訂

ステレオ2001年版とステレオ2012年版の違い

2.「You Still Believe In Me」のブライアンのリード・ボーカルをシングル・トラックから本来のダブル・トラックに戻した改訂。

 

つまり、「Wouldn't It Be Nice」のボーカルがブライアンかマイク・ラヴかで2001年以降かどうかわかる。「You Still Believe In Me」で2012年版かどうかわかるということだ。

実際に聴いてみた。
1.の改定は間違いなくボーカルが入れ替わってるので間違いない。
2.の方もダブルトラックのような気がする。いや、多分そうだ。

結論としては2012年のリマスター盤で間違いないと思う。

傍証としてBOXセットの他4枚のCDを確認してみたが、すべて2012年リマスターのステレオ盤だと思われる。リアルステレオ盤はこれが初めてというものがほとんど(そもそも単独のステレオ盤はあまりない)で「ペットサウンズ」だけ2001年版というのは考えにくい。
P1050256


実際、今回ボックスの他のアルバムも改めて聞き直したら、リアルステレオのクオリティが高いやつでした。ボーカルはほぼ中央に定位するが楽器演奏は左右に分かれ聞きやすい。どれも60年代の古い録音だが2000年代の技術でクリアで聞きやすくなっている。いくらで買ったか覚えていないが(2~3000円程度?)コスパ最強レベルでした。
HDCD問題も2013年にHDCDをリリースしてはいけないということはないので(設備さえあればHDCDは作成できる。今でも…)問題にはならない。

HDCD再生に関してデコーダーを内蔵した機器を手に入れられたかもしれない(歯切れ悪いがそれには事情が…)ので次回ご報告をしたい。(出来たら視聴も…)

ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンはビートルズのアルバム「ラバーソウル」を聞き刺激を受けて「ペットサウンズ」を制作した。(と言われている)ポール・マッカートニーはその「ペットサウンズ」をいち早く聞き(ポールはこのアルバムを好きなアルバムと公言している)世界初のコンセプトアルバムといわれている「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド」を制作したとされている。そして、それを聞いたブライアンはふたたびそれを超えるべく「スマイル」のセッションを始めたが、アルバムを完成させることはできなかった。(そこで録音されたセッションは様々な形で世に出たが、ブライアンの考える「スマイル」にはならなかった)

この「スマイル」が完成していたらその後のビーチボーズは違っていたかもしれない。が、そうはならなかった。ブライアンは1人で、世界を席巻していたビートルズ4人と戦って敗れ傷つき壊れていった。(ビートルズ側には世紀の天才が二人いたのだ。勝ち目はない。まぁそのせいでビートルズは自壊していくことになるのだが…)

さて、「ラバーソウル」はビートルズ中期の名盤でポールの「ドライブ・マイ・カー」から始まる、ロックなアルバムである。しかし、ブライアンが聞いたのはこの「ラバーソウル」ではなかった可能性がある。

どういうことかというとブライアンはアメリカで暮らしていたということと、当時米英でレコードに対する考え方に違いがあり、なおかつ、アーティストの意向を考えないレコード会社があったため、同じ「ラバーソウル」でも収録曲が違うということが起こっていた。(当時としては当たり前の事だったようだが…)このゆがみが解消されるのは(サージェントペパー…以降である)

P1050254

キャピトル盤=アメリカ盤 タイトルの色が金刷り

ビートルズのオリジナルアルバムはほとんどが14曲入りである。それは最初のアルバムである「プリーズ・プリーズ・ミー」のころからそうである。米キャピトルはアルバムの曲数は1112曲と決めていたらしい。(同じレーベルだったビーチボーイズも12曲のアルバムをリリースしていた。収録時間は26分前後)アルバム6枚で全く新規のアルバム1枚作れることになる。

さらに複雑なのは単純に2曲外しているわけではないということである。
米キャピトルは当初、系列のEMIが英国で売り出したビートルズに興味を示さなかった。そのせいで米国では最初のアルバムはヴィージェイというマイナーレーベルから発売されることになる。キャピトルもその後米国内での動きを感じ取りアルバムをリリースすることになるのだが、出遅れて2枚目のアルバムからの参入になる。
そしてアーティストの意向を無視した所業の数々。「Meet The Beatles」と題されたそのアルバムは英国で2枚目にリリースされた「With The Beatles」のジャケットデザインを流用して、曲もそのアルバムから5曲抜き、当時ヒットしていたシングル「抱きしめたい」その英国盤シングルB面「ジス・ボーイ」「アイソーハースタンディングゼア」(英アルバム「プリーズプリーズミー」収録曲)の3曲を追加した12曲でリリースされた。

ビートルズは2枚目のアルバムからシングル曲を収録することをやめており、それも無視した米キャピトルレコードの非道である。

ここで抜かれた5曲(すべてカバー曲)は米キャピトルでのセカンドアルバム「The Beatles Second Album」(全11曲)に収録された。残りの6曲は「シー・ラヴズ・ユー」(シングル曲)、「アイル・ゲット・ユー」(シングルB面)、「サンキュー・ガール」(シングルB面)、「ロング・トール・サリー」(英国未発売EP)、「アイ・コール・ユア・ネーム」(同左)、「ユー・キャン・ドゥ・ザット」(シングルB面)アルバム1枚で2枚作っちゃう非道。結局米キャピトルは1964年と1965年の2年間に実に8枚ものアルバム(企画盤を除く)をリリースしている。(英国では4枚)
P1050241
ここでの写真は2006年にキャピトルがリリースしたCDボックスのもの1965年にリリースされた4枚が収められている

この後も米キャピトルの非道は続き(きりがないので)、米国盤の「ラバーソウル」はどうなっていたかというと英国盤から「ドライブ・マイ・カー」「ひとりぼっちのあいつ」「恋をするなら」「消えた恋」を削除し、英国盤アルバム「Help!」に収録されていたが米国盤に収録されなかった「夢の人」と「イッツ・オンリー・ラヴ」の2曲が追加されている。アルバム冒頭の「ドライブ・マイ・カー」を外すことによって全く違う(名前は同じ)アルバムが出来上がってしまった。米国側が意図したかどうかわからないがフォークロック寄りのアルバムが出来上がった。ブライアンが聞いたのはこれではないかと思われる。(確証はない)

P1050252
全24曲だが半分はモノラル版

「ペットサウンズ」がこの米国盤「ラバーソウル」を超えるべく企図され、それは達成したと考えられる。(私見ですが)しかし、オリジナル(英国盤)はその斜め上を行っていたと思っている。ブライアンが聞いたのが英国盤だったらそれを超えようして「ペットサウンズ」を制作しようとしなかったかもしれない(妄想)

それはさておき「ペットサウンズ」のバージョンの話は何処へ行ってしまったのか?

 つづく…

長年、ビーチボーイズの「ペットサウンズ」には手を出さないようにしていた。ロック史上に残る名盤だといわれているし、ブライアン・ウィルソンの最高傑作との評価もよく見る。
自分的にはビートルズとの「ラバーソウル」→「ペットサウンズ」→「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド」→幻の「スマイル」と刺激しあい進化していった過程にも興味があった。
P1050220

だからこそ聞くときは決定盤で聞きたいと思っていた。単純にモノラル、ステレオのどちらで聞くかも決めかねていた。(本来ならオリジナルアナログできくべきなのだろうが手に入らない。オリジナルに近いのはモノラル盤だと思うのだがリマスターされたステレオ盤が無価値なわけもないだろうということで、決められなかった。有名な曲はもちろん知っていたがアルバムとしてまとめて聞いたことはなかった)

ある時、そのあたりに詳しい知り合いにその悩みを打ち明けたら「どっちでもいいですよ。どうせ100回聞かないとわからないアルバムですから」と言われ、「あ、そうなの」と超コスパのよさそうな米キャピトルの“BeachBoys 5 Classic Albums”というBOXを買った。
P1050226

名前の通り5枚のアルバム(1: Little Deuce Coupe 2: Surfin' USA 3: All Summer Long 4: Summer Days (And Summer Nights) 5: Pet Sounds)をセットにしたBOX
P1050225

米国盤ならでは、紙ジャケの中にむき出しのCDが入っていてライナーノーツの類は一切ない。紙ジャケはオリジナルのLPを模したものだが、製版、印刷ともにクオリティが低い(米国内で製造?ビートルズのリマスターMONO-BOXの紙ジャケは日本で製造されオリジナルの印刷物からの再版と思しきものだったがクオリティは高かった)CDに問題はないのだが、必要な情報が全くない。前述の通りジャケットはLPのデザインそのままで、このCDがステレオなのかモノラルなのかもわからない。CD盤面にもそういった記述はなかった。(他の引っかかることがあったのだが後述する)

聴けばステレオだとわかるのだが、このアルバムのステレオバージョンも複数存在しており一体どのバージョンなのかがわからない。それを探求するのが本稿のテーマである。

型式や年式がないかとまじまじ見ると2012と2013の文字が…
P1050218

2012年はビーチボーイズの全作品のリマスターが行われた年である。(ビートルズは2009年でしたね)このボックスの発売が2013年だとすると順当に考えて2012年のリマスター盤(ステレオ)ということになる。(リマスターはステレオ、モノラル両方で行われたので国内の通常盤を買うとモノラル、ステレオ両方が収録されていた)が、ことはそんなに単純ではない。

ざっとステレオミックスの歴史を振り返ってみる。

1996年最初のステレオミックスが作られ、その後2001年、2012年に改訂作業を行った。間に40周年盤のリリース等があったが基本的にはそのどれかを使用しているということだ。

やはり2012年のリマスターの可能性が高いと思うのだが、先ほどの引っかかった点、それはCD盤面に印刷してあったHDCDのロゴである。これはHDCDだったのだ。

P1050231

HDCDに関しては本稿でも数回にわたり取り上げている。その中でほぼ2005年頃には絶滅していたと結論付けていたが、このBOX201311月発売である。2010年代にもHDCDは販売されていたのである。そうなると疑問がある。はたしてこのCD2012年リマスターの商品なのだろうか。年代的には2001年リマスター版の方がしっくりくる。廉価版のボックスセットに古いCDを使う可能性はないだろうか。(これは上の写真が否定しているのだが…)

 

2012年版と2001年版の違いについてネットで調べると・・・

つづく

少し前にPionnerPC-110を買った記事を書いた。(それは現在でもそのままである)
P1050200

今回またジャンクのカートリッジTechnics EPS-271C-Sを買ってしまった。シェル一体型で550円。袋からみても針が無いのがわかる。(よくよく見たらスタイラス部分が割れていた)購入をためらったが一体型はあまり見かけないので買ってみた。
P1050203
この製品もPC-110同様普及機に搭載されていたカートリッジで、ファミリーのEPS-270も合わせると相当な数が製造されていたと思われる。(Technics=ナショナルは系列店のナショナルショップが1万店舗あり最小ロットが1万と言われていた)

P1050205
現物はプラスチッキーだがしっかりしたつくりである。普及型とは思えないつくりの良さはこの時代ならではなのかもしれない。(普及型でも手抜きなし)

P1050207

ただ…交換針を購入して復活させるかどうか微妙なところである。今確実に手に入るJICOの丸針(SD)で4200円。楕円針(ED)で6000円である。より高価なSAS針を使ったものも準備されており、価格は13800円(ボロンカンチレバー)19800円(サファイアカンチレバー)である。うーん。

そもそも、シェル一体型ではストレートアームのKP-880Dでは使えない。どうしたものか。

前回の記事でLDの映像出力のことを書いた。

最高S端子だと…。これは『コンポジット<S端子<コンポーネット(D端子)<HDMI』といった序列に基づく言い方だが、実はもう少し複雑である。

ちなみにS端子とは輝度信号と色信号を分離(Separate)して転送する。S-VHSが策定されたときにできた規格で、一般的にコンポジット端子より高画質だといわれている。4PINの専用ケーブルで接続する。

P1050160
4PIN。方向を間違うと刺さらない。PINが折れることもしばしば…

実はLDの規格はS-VHSよりもずっと古く、映像信号はY(輝度)C(色)を分離して記録されていない。つまりLDプレーヤーをS端子で接続する場合、LDプレーヤー側でコンポジット信号をYC分離し専用ケーブルで転送しTV(モニター)側で再び合成するということになる。

コンポジット端子で接続すればそのまま転送できることになる。一般的にLDプレーヤーの映像回路は高性能なものを奢られていることが多いのでLDプレーヤー側で分離して転送したほうが高画質ということもありうるが、ある意味無駄な変換をかませているので微妙だ。

S端子接続が確実に有効なのはLDプレーヤーをS-VHSのビデオデッキに接続しダビングするような場合で、これならLDプレーヤー側でYC分離した画像をそのまま記録することができる。(現代においてそんなケースある?)

 

現在、LDプレーヤーをそのままTVに接続することが困難になりつつある。S端子を持ったTVは絶滅の危機に瀕している。(いやもう絶滅しているのかも知れない)自分が使用しているSHARPの薄型液晶テレビ(LC-32F5)はちょっと特殊でチューナー部が別体でアンテナからの電波を無線で飛ばす仕組み。本体(テレビ側)の入力はHDMI1系統しかない。(アナログ入力が一つもない。他はUSBが一つとLANが一つ、光デジタル入力が一つ。←なんにつかうねん!)それではチューナー側にあるかといえばそちらにも無い。(パナのお風呂テレビなんかは同様のワイヤレスだがチューナー側にHDDがあって録画できたりするぞ。接続もWifiなので無線LANのルーター経由でも映像のデータを受け取れ、ブラウザも内蔵していてYouTubeだって見れるぞ。このチューナーはなーんもできん。電源を一つ多く消費するだけだ。現在はこのチューナー部を使用せず、BDレコーダーのチューナーでTVを見ている)

これではLDプレーヤーが直結できない。幸い、映像のアップコンバート機能を持つAVアンプがあるのでコンポジット、またはS端子の映像をHDMIで出力できるように変換して見ることは可能だ。

最終的にはHDMIで繋ぐしかないがそこまでの経路は2種類設定している。ひとつはLDから直接AVアンプのLD端子にアナログ入力。もう一つは間にTOHSHIBA RD-X8DVDレコーダー)をかましてX8でアップコンバートしてHDMI端子でAVアンプへ。たぶんAVアンプからTVはスルーだと思うのでこれはX8の画作りだと思うのだが、シャープでエッジが立ちすぎている感じがする。一方の直結の方は、所詮はSD画質という感じのねむい映像になる。まあ好みの問題だがねむい画像の方がLDには似合っているような気がしている。(所詮はアナログ標準画質である。ハイビジョンテレビで見ようと思うのが間違いなのだ)
IMG_0565
LD「トゥルーライズ」を視聴中 BDは出ていないらしい
「トゥルーライズ」ジェームス・キャメロンのキャリアの中では微妙な(いや自分は好きですよ)作品だが、超大作なことは間違いない一作。実際のハリアーを飛ばすは、橋を破壊する(これは特撮らしいがそうは見えない)は…したい放題である。(いまなら全部CGである)
LDの仕様もフルスペックのTHX。THXディスクはルーカスフイルムお墨付きの高画質・高音質ディスクだが、せいぜい上の画像程度の画質である。まあ見れないことはないのだが…ハイビジョンと比較しちゃうとねえ…
P1050134
THXの解説 (映画100年記念 レーザーディスクBESTラインナップ読本より)1996?

THXディスクは大作ばかり。LDを買う指標の一つだった。自分的にはこの上にクライテリオンコレクションがあったのだが米国盤なので字幕が無いのが難点だった。(LDの字幕は基本的に画面に焼き付け?ON、OFFできない)cc(クローズドキャプション=これはON 、OFFできる)付きのLDもあったが主に聴覚障害の方向けのもので正確なセリフではなかった。クライテリオンコレクションは地方では滅多に出会えないので今でも見つけたら買ってしまう…(もはや病気)




以上の内容はhttps://retroaudio.blog.jp/archives/2020-04.htmlより取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14