いいモノを見つけると、好奇心が先立って1度は買ってみたくなる性分だ。その次に「これって、自分で作れないかな」と無謀にも思ってしまう。もちろんプロが作った商品には到底及ばないのだけれど、いろいろ創意工夫するプロセスが楽しい。
この前は「薬売りのねりきなこ」という商品を見つけて、自分でも「練りきなこ」を作ってみた話を書いた。
今回ご紹介するのは、「麹スイーツチョコ」というチョコ味の玄米甘酒だ。初めて見た時、「うわぁ、いいモノ見つけた~」とうれしくなった。
なぜなら、一般的にチョコのペーストには乳成分や砂糖が入っているので、今まで敬遠していたからだ。こちらは玄米甘酒のチョコバージョンなので、ヴィーガンや乳製品アレルギーの人も楽しめそうだ。

今まで、小豆甘酒、さつま芋甘酒、蓮根甘酒、栗甘酒、レモン甘酒など、いろんな甘酒を作ってきたけど、チョコは思いつかなかったなぁ。それにしても麹ひとつで、こんなに甘酒のバリエーションが広がるとは、麹ってやっぱりすごい。
さっそくパンにつけてみたら、甘すぎず、奥深い苦みも感じられて、とても美味しかった。麹のまろやかな甘さがバナナやシナモンとよく合う。使用例を読むと、凍らせてアイスにしてもいいらしい。

原材料は、玄米・ひえ・米麹・ココアパウダー・キャロブパウダーとある。なるほど、キャロブパウダーが隠し味とみた。
キャロブはイナゴ豆とも呼ばれ、カルシウムや鉄分、食物繊維が豊富に含まれているので、スーパーフードとして最近人気が高まっているという。マクロビの世界では、ココアの代わりに以前からよく使われていた。
同じチョコレートケーキでも、ココアを使うと洗練されたおしゃれなケーキになるけど、キャロブを使うと素朴な味に仕上がる。個人的には「キャロブって、きなこの親戚みたい」というイメージなのだ。
さあ、さっそくまねして作ってみようかな。まねと言っても、作り方がわからない。取り合えず、いつもの甘酒を作る要領(素材+米麹+水)でやってみることにした。

分量比もわからないので、そこは勘に頼って手探りで始めるしかない。玄米麹200g、水240ml、ココアパウダーとキャロブパウダーを各大さじ1にしてみた。
すべてをヨーグルトメーカーの容器に入れて、よく混ぜたら、60℃で8時間にセットする。

8時間経ったら、こんなふうに出来上がった。この麹のつぶつぶ感を楽しんでもいいのだけれど、今回はペーストを作るのでハンドミキサーでなめらかにする。

色は市販の「麹スイーツチョコ」より、明るい感じに仕上がったみたい。まずは味見で、オーツ麦のクラッカーにつけていただく。キャロブチップスも添えて。

いかにもヘルシーといった感じのお味だ。乳成分がたっぷり入った、魅惑の甘いチョコレートとは反対路線を行く、罪悪感のないチョコペースト。どちらが好みかは人によってそれぞれだけど、私は断然甘酒派だ。
砂糖が入ってないのに、麹の力で十分甘い。たぶんキャロブだけだとクセがあるので、ココアと半々にしたことで味のバランスがとれたように思う。
ローケーキも作ってみた。アーモンドベースのクラストに、このチョコ甘酒をフィリングとして使ってみた。初めての試みだけと、うまくいくかどうか。
冷凍庫に入れて、固まったら型から取り出す。オレンジとピスタチオを載せ、ミントを飾って。

なるほど、この甘酒チョコペースト、凍らせてアイスにしたらもっと美味しくなった。パンに、豆乳ヨーグルトに、アイスに、ローケーキにといろいろ応用できそうだ。
後で気づいたけど、なんと作り方を間違えたかもしれない。商品の裏に次のような説明があった。
「玄米とひえに国産米麹を合わせて作った甘酒に、ココアパウダー、キャロブパウダーを混ぜ込みチョコ味に」
ああ、そういうことか。もっとシンプルに、いつも作っている玄米甘酒に、ココアとキャロブのパウダーを後から混ぜるだけでよかったんだ。そして玄米甘酒を作る時に、炊いたひえを加えればよかったんだ。
そう気づいてしまったら、もう再度挑戦するしかない。パウダーを後から加えるだけなら、抹茶パウダーとか紫芋パウダーとか、ビーツパウダーとか、いろいろ加えて、いろんな甘酒を食べ比べてみたい。次の課題が見つかるのは、なんと楽しいことか。