
世の中には、呼吸をするように
平気でウソをつきまくる人がいます。
今回は、おっさんが出会ったほら吹き女の話を紹介!!
(「私、東大理三です」)
今から30年以上前のことです。
職場に、事務を担当していた、一見、普通に見える女性スタッフがいました。
しかし・・・・彼女は、ただのスタッフではなかったのです!!

最初のサプライズは、居酒屋で開催された彼女の歓迎会で突然語られた一言でした。
この席で、誰も出身大学を聞いていないのに唐突に彼女が「私、東大理三卒なんです」と言いました。

この突然の告白に私たちは耳を疑いました。
うちの職場は東大卒はたくさんいますが、理三(医学部)は医者や研究者、学者になる異次元のコース。
彼女は、その東大理三の卒業生といいますが、なぜ事務職にいるのか?不思議です。
しかも誰も頼んでいないのに、なんで自分から学歴を言い出すのか??
疑問は残りました。
しかし、「何か事情があるのかな」と深く追及せずに時は流れました。
その後も、彼女は「理三卒」と、ことあるごとに言い続けましたが、なぜか、その具体的なエピソードには触れません。
先ほども書きましたが、私の職場は東大生が多いので、「東大卒なら、〇〇君と同じだよね」と話を振っても「理三は固まっていて他の学部生との交流は少ないから、わからない」と言うし、東大の話題をしても「私は過去は振り返らないの・・・」と、はぐらかします。
(舛添要一と議論した!!)
この女性は、よく「私は舛添要一と議論した」と言っていました。
舛添要一とは元東京都知事で、なんでも経費で落としたセコイことで都知事をクビになった人ですが、その頃は東京大学の国際政治の講師か教授をしていて、よくコメンテイターとしてTVで発言していました。
この彼女の「舛添要一と議論した」という言葉を聞くと、シンポジウムか何かで、お互いパネリストとして参加し、何かのテーマで議論を交わした、あるいは学会か何かで討論した・・と思うことでしょう。
しかし、よく聞くと自治体が行った舛添要一の講演会を聞きに行き、そこで参加者質問コーナーで質問に答えてもらったというだけで、それも2分もなかったそうです。それを「議論した」と自分で主張しています。とんだほら吹き女です。
(京大大学院で宇宙物理学を学び、NASAへ行く)
そして1年が経過した1995年(平成7年)3月、彼女は、「京都大学の大学院に合格したので退職する」と言いだしました。
そして送別会の席で、「京大の大学院で宇宙物理学を学びNASAに行く」と宣言します。その心意気は素晴らしいものです。
しかし、彼女は4月を過ぎてもまだ会社にいました。
気になって理由を尋ねてみると、彼女は「阪神大震災の影響で、京都大学の入学式が遅れている」というのです。
確かに、1995年(平成7年)1月には阪神大震災が起き、多くの方が犠牲になり街も破壊されましたが、それは神戸でしょ。
なんで神戸の地震の影響が遠く離れた京都に??
しかも震災が起きたのは1月で、今は4月、もうだいぶ前の話だよ!
さらに、もし阪神大震災の影響で大学の入学式が遅れるならニュースになってもおかしくないはずですが、そんな話は聞いたことがありません。
無茶苦茶です。
(NYからの電話)
そして彼女の発言通り、その年の春、彼女が会社を辞めました。
その数日後、突然、私の自宅に電話がかかってきました。電話を取ると、なんと彼女からです。
彼女は「今、NYにいるの!」と誇らしげに言います。
えっ!!京都大学大学院に行くのではなかったのか??それがなぜNY??
彼女の話では「京大の大学院の入試の成績が良かったのでNASAにスカウトされた」というのです。
え!!なんで京都大学大学院の試験結果でNASAに入れるの??
京都大学の大学院の試験結果がNASAに漏れたの??漏洩??
しかも彼女は今NYにいるというが、NASAの本部はワシントンDC。
なぜNY??・・・
無茶苦茶な内容に、頭の中は混乱状態です。

混乱のなかで、ひっしに落ち着こうとしていたとき、突然、電話越しに『毎度おなじみのチリ紙交換でございます!』という大きな声が聞こえました。
NYにチリ紙交換!!???
そして、すぐにピンときました——
彼女は実際は日本にいる!!!そしてNYから電話しているふりをしている・・・と。
そこで「今、チリ紙交換の声が聞こえた」と言うと「それはTVの音。NYではケーブルテレビで日本のチャンネルが見れる。」と。本当か??それとも虚偽か??
こうして電話は終了し、それ以来、彼女からの連絡は途絶えました。
その電話から1週間ほどたった5月の大型連休中のときに、職場の後輩が、東京・調布のイトーヨーカドーのレジで働いている彼女の姿を見たそうです・・。

(嘘が真実よりも輝く瞬間)
平気でホラ話を連発した彼女・・・30年経った今でも、彼女の壮大なホラ話は忘れられません。
人はなぜ嘘をつくのか?
彼女は、注目を集めたい、賢く見られたいという願望が強かったのかもしれません。
30年以上たった今も、あの時の彼女のホラ話の数々は、私たちの記憶に色濃く残り続け、笑い話として語り継がれています。
