
原著「As We May Think」*1
ヴァネヴァー・ブッシュの「As We May Think」が掲載された雑誌は2種類存在する。『アトランティック・マンスリー』版と『ライフ』版である。
『アトランティック・マンスリー』版「As We May Think」
1945年7月、『アトランティック・マンスリー』に「As We May Think」が掲載される。「As We May Think」を学術的に引用する場合はこの版を指すことが多く、オリジナルと呼称して差し支え無いだろう。
原著に最も近い視覚資料としては、Computer History Museumが所蔵している、ダグラス・エンゲルバードが余白に書き込みをした「As We May Think」が参考になる。メディア変換で失われてしまった段組みや活字体、イニシャルといった情報も参照できる。
『ライフ』版「As We May Think」
https://books.google.com/books?id=uUkEAAAAMBAJ&lpg&pg=PA112&hl=en#v=onepage&q&f=false
1945年9月、『ライフ』に「As We May Think」が掲載される。『アトランティック・マンスリー』からの要約版であるとされ、オリジナルから差異が存在している。複数の図版が加えられており、Memexの内部構造の図版はここから引用されていることが多い。
電子版「As We May Think」
「As We May Think」の有力な電子版としては、アトランティック社によるデジタルアーカイブと、ブラウン大学のWebサイトで公開されている版がある。また、有力とは言い難いが、Web検索で上位に上がる版としてMITのDenys Duchier氏による資料がある。
アトランティックデジタルアーカイブ版「As We May Think」
https://www.theatlantic.com/magazine/archive/1945/07/as-we-may-think/303881/
アトランティック社によるデジタルアーカイブ。原文からの移行で発生したと思われる誤転記が含まれている。
ブラウン大学版「As We May Think」
https://web.archive.org/web/20011215033907id_/http://www.isg.sfu.ca/~duchier/misc/vbush/vbush.shtml
MITで「As We May Think」の50周年記念イベントが開催された際にブラウン大学のWebサイトで公開された「As We May Think」。原文からの移行で発生したと思われる誤転記が含まれている。
Denys Duchier版「As We May Think」
http://web.mit.edu/STS.035/www/PDFs/think.pdf
1994年4月、アトランティックの許可のもと作成された「As We May Think」。作成の経緯は不明。誤転記や文章の欠損が含まれている。
邦訳「As We May Think」
「思うがままに」,『』,アスキー,1994.10.1
「われわれが思考するごとく」,『』,西垣 通,1997.5.1
「思考のおもむくままに」,『ワークステーション原典』,アスキー,1990.11.1
「われわれが考えるように」,「メメックスの基本的構想」,山口裕之,Last-Modified: Wed, 26 Nov 2003 06:51:02 GMT*2
http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/yamaguci/inet_lec/lec12/memex01.html
「考えてみるに」,山形浩生,2013.3.25
https://cruel.hatenablog.com/entry/20130324/1364095703
*1:クリスティーナ・エンゲルバードが「ヴァネヴァー・ブッシュ50周年記念シンポジウム」に関する断片的な情報を収集し、公開した「The MIT/Brown Vannevar Bush Symposium」(Last-Modified: Sun, 07 Nov 2021 08:19:08 GMT)の内容を基底とした。このWebサイトが公開された背景については「A day in the life of a personal archivist」に記されている。