今年4月から、つまり今日から自転車走行に関するルールが厳しくなり、取り締まり警官に見つかり、警官の心証が悪いと反則金を課せられる。背景には、歩行者や自動車との接触事故が多発している現状がある。

安全確保のための見直し自体は理解できるが、その内容をよく見ると、どうにも腑に落ちない点がある。
まず、違反として明確に禁止される行為は、走行中のイヤホン、傘差し、スマホ操作など。さらに、信号無視、遮断機内への立ち入り、無灯火、緊急車両の妨害などは一発アウトになるという。ここまでは疑問の余地なく当然だろうと思える。
しかし、私が疑問に感じているのは「車道走行の義務化」だ。自転車は車両であるという建前のもと、車道を走るべきだという理屈であろうが、現実の車道、特に東久留米の道路環境を考えてみれば、それはちと早計で問題ではないかと思う。
車を運転する人なら誰もが経験していると思うが、車道を走る自転車を追い越すときの緊張感は相当なものだ。わずかなハンドル操作のズレやスピード差で、重大事故につながりかねない。一方、自転車に乗る側も、後ろから迫る車にいつ接触されるか分からない恐怖を抱えながら走ることになる。理由は自転車専用レーンがほぼ皆無だからである。車道を走れというが車道のスペースはどこも手狭で車で手一杯、自転車並走を許容できるスペースなどない。無理に幅寄せすれば路肩は狭く、段差や排水溝も多く別の危険を感じる。そんな車道に自転車を追い出せばどうなるか。車との接触リスクが高まるのは当然だ。歩道からあふれた自転車が車道をふらふら走れば、接触事故の多発を誘発するのは火を見るより明らかだ。自転車専用レーンの整備もないまま、理念だけで「車道へ」押し出すのは如何なものか。歩行者との接触事故は減るかもしれないが、車との接触が反って増える。それならばむしろ自転車は歩道に留めて自転車側の走行速度を厳しく規制する方が現実的ではないかと思う。その間に自転車専用レーンを増やす。しかる後に自転車の歩道走行禁止とすれば双方安全にルール変更に従える。政治家や高級官僚には現場をよく見て再考を促したい。