先回のブログに書いたように最近内陸を震源とする地震が多発している。それには理由があって、一つは2011年東日本大地震の後遺症、それに2030年代に80%の確率で起こるとされる南海トラフ地震の前駆現象である。(鎌田浩毅著知っておきたい地球科学・岩波新書)これは日本列島のどこでも起こりうる地震、安全な場所というものはない。東京都心も例外ではない。都心近傍を震源とする過去の地震がいつどこで起こったかを図にしたものが鎌田氏の本にあったので掲載しておく。

次に起こる首都直下型地震の震源の候補は3か所あるという。起こるとすれば多分南海トラフ地震の前(後かもしれい。)
上の図で①、②、③のところ。具体的にいつどんな規模の地震が起きているか列記すると次のようになっている。
1894年M7.1明治東京地震
②立川断層前回動いたのは1万3千年~2万年前
③関東地震源域
1843年M6.5
1923年M7.9大正関東地震
さて、上の図と地震の時系列を見て何か気が付かないだろうか。そう、いずれの震源域においても直近の地震以降現在まで100~130年間地震が起きていないのである。それまでは40~80年間隔で起こているのにである。異常に長期間地震のない地域を地震空白地帯と呼んで地震発生の警戒区域とすることがある。現在実際に都心が警戒区域と宣言されているわけではないが、この図は都心そろそろやばいぞと訴えかけているように私には見えて仕方がない。もし起これば都心におけるそのリスクは地方に比べ物にならないほど大きいので老婆心ながら注意喚起しておきたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・
空白域から連想した余談になるが大正、昭和にかけて活躍した今村明恒という地震学者がいて、当時の地震の空白域から次の地震は関東大地震であると震源場所を具体的に予想して注意喚起されたという話がある。しかし、なかなか地震が来ないのでほら吹きと揶揄されたが、23年後にあの関東大震災になり、とたんに地震の神様と祀り上げられたという逸話。その後、今村博士は次の地震は南海トラフが危ないと予測し自費を投じて現地に観測所を設け、そろそろ危ないと注意喚起した矢先に1944年の南海トラフ地震が起こってしまい無力感に苛まれたという後日談もある。ノーベル賞候補にもなった初代地震学者大森房吉はじめ日本の地震学の先駆者には飛び切り有能な学者がいるというお話。(出典:NHKTV)