大昔地球を支配していたのは恐竜だった。その時代人類はまだ存在せず、その祖先の小型哺乳類が恐竜の目を逃れて細々と暮らす状態だった。そんな時代が2億年前(三畳紀)から6500万年前(白亜紀)まで続いていたのである。つまり、恐竜の天下は1.5憶年もの長きに亘ったのである。そんな恐竜天下は突然の終焉を迎えた。原因は突然の天から降ってきた災害。6500万年前のある日巨大な隕石が地球に衝突したからである。その大きさはなんと直径10km以上、小惑星ともいえる巨大さだった。衝突した地上の岩石が塵やごみとなって空中に舞い上がり太陽光を遮って急激な気候変動、つまり長期間の寒冷化が起こって植物は枯れて育たず、全ての恐竜は食物不足で絶滅せざるを得なかったのである。哺乳類は何とか生き残った。こうして棚ぼた式に天敵の去った後は哺乳類の天下となり、人類が出現して急速に進化した。
しかし、その人類の上にも天からの厄災は例外なく訪れたのである。それは約1.3万年くらい前のこと。地上近くでの彗星爆発である。その破片が地上広くばらまかれた。その大きさは50~100mほど。ばらまかれた場所は50か所ほど確認されている。つまり、直径100mの隕石が地上広く50か所位に落下したのである。これは当然恐竜の時と同じような気候の寒冷化をもたらした。そして人類はここであえなく絶滅を迎えてもおかしくなかった。しかしそうはならなくて、この厄災を好機として文明化への道が開けたのである。なぜか?幸運にもその頃の人類は石器時代、身に降りかかる災害を糧に進化するだけの知恵がすでに備わっていたからである。それと一番の幸運は降ってきた隕石のサイズが100m足らずと、恐竜時代の10kmと比べ物にならないくらい小さかったこと。そのため寒冷化の程度も人類の絶滅をきたすほどではなかった。当時の人類は狩猟で生きていた。ところが突然の寒冷化で狩るべき動物が消えてしまった。そこでどうしたかというと農耕定住生活に転換したのである。そして人類の文明化が急速に進むこととなった。
このように地上生物の生死を決する隕石衝突の危機はいつやってきてもおかしくない。現在の研究ではそのような危機をもたらす小惑星や彗星は何万個のオーダーで見つかっている。その大部分は計算で軌道が分かっているから、地球衝突の危機はある程度事前に把握できる。衝突を避けるためには何らかの衝撃を対象物に与えて軌道を変えればよいわけである。NASA(米国航空宇宙局)ではそのような研究が現在盛んにおこなわれている。仮に恐竜絶滅クラス(直径10km)の隕石でも軌道をずらせることが可能という成果の話をネットで見たことがある。何を使うかというと原爆を使えば何とか可能らしい。悪魔の兵器が人類の福祉に転用できるという実例。物事には紙の裏表がある。一方しか見ていないと物の本質を見誤るとよく言われるが、軍用研究を一律に禁止するのでなくよく考える必要がある。
