小池都知事「マスク氏、日本に呼んでもいいのでは」 記者会見で発言

定例記者会見で質問に答える小池百合子知事=新宿区西新宿2の都庁で2025年6月6日午後4時2分、遠藤龍撮影

 東京都の小池百合子知事は6日の定例記者会見で、トランプ米大統領の側近として政府効率化省を率いてきた実業家のイーロン・マスク氏の名前を出し、「日本にお呼びしてもいいんじゃないか」と述べた。

 小池氏は都議会第2回定例会の所信表明で「世界における日本の存在感を取り戻す」とし、「例えば、国連安全保障理事会やWHO(世界保健機関)、OECD(経済協力開発機構)の機能を東京に移し、国際的なイニシアチブを握るくらいの外交的なゲームチェンジを打ち出してはどうか」と提案していた。

 この日の会見で改めて質問された小池氏は「我が国に国際的なプレゼンス(存在感)を取り戻す一つのチャンスではないかということで一石を投じさせていただいた」と説明。「こういう時代だからこそ(国には)打って出るという気概を持ってほしい。東京は全面的に協力していきたいと思っている」と水を向けた。

 その上で、マスク氏の名前を挙げ「兆円単位で投資をされることは今の日本に一番足りない部分だと思います」と述べた。【遠藤龍】

 

 

昨年の都知事選以来11カ月ぶりに投稿された「AIゆりこ」の動画(小池百合子知事の公式ユーチューブより)

昨年の都知事選以来11カ月ぶりに投稿された「AIゆりこ」の動画(小池百合子知事の公式ユーチューブより)

 東京都議選の告示まであと10日。5月の定例会見でも、小池百合子知事に都議選とその後に控える参院選での応援の考えを尋ねる質問が相次いだ。
 「(自らが掲げる)東京大改革を前へ進めてくれる方への応援は進めていきたい」。都議26人を擁する地域政党「都民ファーストの会」の特別顧問を務めるが、特定の党名は出さず、意向をこう繰り返した。
 今回の都議選は、知事を支える自民党、公明党、都民ファの「知事与党」で過半数を維持できるかが焦点の一つ。知事の動向は選挙結果や、その後の都政運営に影響する可能性がある。
 都民ファが結党して初の2017年都議選は、小池知事が選挙前に同党特別顧問から代表に就任し、「小池旋風」で都民ファが追加公認も含め55議席を獲得する躍進を見せた。一方、新型コロナ禍だった21年の前回選は、小池知事が告示3日前に過労で入院。街頭に立つ機会はほぼなく、31議席に減らした。
 さて今回は-。小池知事はすでに、公務を終えた平日夜や週末に精力的に都民ファなどの立候補予定者の集会に参加している。先月30日の会見で、その考えを尋ねると「都政に磨きをかけていくためには、さまざまな改革も引き続き行わなければならない。その改革をサポート、同じ方向を向いている皆さまとの連携を図っていきたい」と述べた。
 都民ファと国政選挙で相互に応援してきた国民民主党との連携にも注目が集まる。先月27日に国会内であった、都と同党との都政についての意見交換会では、小池知事が会場に入るなり玉木雄一郎代表と笑顔で握手。和やかな雰囲気が伝わった。昨秋の衆院選では自公候補の応援にも入っていて、関係者は都議選の対応に関心を寄せる。
都民ファーストの会の公式ユーチューブに投稿された動画より(スクリーンショット)

都民ファーストの会の公式ユーチューブに投稿された動画より(スクリーンショット)

 小池知事自身の露出も増えている。昨年の都知事選で登場した、人工知能(AI)で作成されたキャスター風の知事が都政を紹介する「AIゆりこ」が28日にユーチューブで約11カ月ぶりに復活。30日の会見で再開理由について都議選との関係を否定したものの、翌31日には都民ファの公式ユーチューブに小池知事が100の質問に忖度(そんたく)なしで答えるという動画が投稿された。中には気になる質問も。選挙が好きか聞かれた答えは-「人の選挙は好き」。会見でも、動向とその思惑への質問が増えそうだ。(奥野斐)
意見交換会前に談笑する小池百合子知事(左端)と国民民主党の玉木雄一郎代表(右端)=千代田区永田町の衆院第一議員会館で

意見交換会前に談笑する小池百合子知事(左端)と国民民主党の玉木雄一郎代表(右端)=千代田区永田町の衆院第一議員会館で

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 金曜午後に開かれる小池百合子都知事の定例記者会見。印象的だった場面や知事発言の舞台裏、質問した記者の思いを都政の担当記者がつづります。(随時掲載)