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オバマ米大統領、広島訪問。被爆者の方々の複雑な思いを受け止めよう。


 

 オバマ大統領が2016年5月27日、アメリカの現職の大統領として初めて被爆地・広島を訪問し、平和公園で原爆慰霊碑に献花する予のにあたって、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)から少なくとも3人の被爆者が立ち会う見通しとなりました。

 私も良く存じ上げている3人の被爆者の方ですが、オバマ大統領に謝罪を求めるようなことはしないようです。

 もちろん、アメリカ大統領が謝罪をする可能性があるのであれば、謝罪を求める気持ちは内心にあるのでしょうが、そんなことを言ってしまっては、オバマ大統領が広島に来るということがそもそも実現しないでしょう。

 

 NHKが被爆者に聞いたアンケートでも、オバマ大統領の広島訪問を評価する方が大半であり、さらに大統領にしてほしいことは、原爆資料館に行って被爆の実相に少しでも触れることとする方が88%ともっと多く、謝罪を求める人は14%と少数でした。

 しかし、そこには謝罪を求めたら広島にも来なくなるだろうという気持ちなど、複雑な思いがあるでしょう。

 また、アンケートに答えなかった3割近くの方々にはお体のお加減が悪くて答えられなかった方のほかに、オバマ大統領の広島訪問にいろんな気持ちがあってお答えにならなかった方々もおられるでしょう。

 少なくとも、自分たちへの謝罪はなくとも、自分たちと同じ目に私たちを遭わせたくない=核廃絶、だけは被爆者の総意のはずです。

 私たち一般市民は、そういう被爆者の複雑なご心境に思いを馳せて、あすのオバマ大統領広島訪問を見守りるべきだと思います。

 

 

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子どもたちに世界に!被爆の記録を贈る会
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人間の想像をはるかに越えた広島・長崎の原爆被爆の惨状や、それによってもたらされた人間の悲劇を克明に記録した写真集。1984年刊普及版の新版。



 

「反核・写真運動」 (監修), 小松健一 (編集), 新藤健一 (編集)
勉誠出版
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1.『決定版 広島原爆写真集』『決定版 長崎原爆写真集』ともに初公開作品を含み、合計で800点近い写真を収録。
2.配列順は、撮影された年月日順を原則とし、時間の経過とともにその後の推移をたどることができる。
3.写真キャプションは日本語と英語を併記し、多くの人に理解できるようにした。
4.巻末に、広島と長崎をともに撮影した林重男と松本栄一の対談「原爆を撮った男たち」を収めるほか、撮影者・撮影当時の様子を詳述した解説を付す。

 

 

オバマ大統領がどれだけ口でいいことを言っても核兵器を廃絶するために真剣な努力をしてこなかったのは確かだし、広島訪問など欺瞞にすぎないという見方もあるでしょうが、これだけ被爆者の方が評価していることですし、学生時代から被爆者の方々と接してきた私にとっても、一つのけじめというか区切りという感慨があります。

いずれにしても、核兵器廃絶、つまり二度と自分たちと同じような目に私たちを遭わせたくないというのが、被爆者の方々の絶対無二の総意です。

そのために、これからも我々自身が努力していかなければならないことは確かです。

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オバマ大統領がアメリカの現職の大統領として初めて27日被爆地・広島を訪問します。オバマ大統領は広島市の平和公園で原爆慰霊碑に献花する予定で、その際、日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会から少なくとも3人の被爆者が立ち会う見通しとなりました。

アメリカのオバマ大統領は27日午後、伊勢志摩サミットのあとに広島市の平和公園を訪れ、原爆慰霊碑に献花するとともに核兵器廃絶に向けて所感を述べる予定です。

日本被団協によりますと、その際に、広島で被爆した坪井直代表委員(91)と、岩佐幹三代表委員(87)、それに長崎で被爆した田中煕巳事務局長(84)の少なくとも3人の被爆者が立ち会う見通しになったということです。

また、広島市などによりますと、広島市の松井一実市長や長崎市の田上富久市長らのほか、核兵器廃絶に向けた活動に取り組んできた若者なども立ち会う見通しだということです。

日本被団協の坪井直代表委員は「もしオバマ大統領とことばを交わす時間があれば、まず、広島に来たことの感謝を伝えたい。謝罪のことばを求めるつもりはなく、『原爆投下は人類の不幸な出来事だった。これからは人類の幸せを一緒に考えましょう。私は核兵器がゼロになるまで諦めません』と伝えたい」と話していました。

オバマ大統領「核戦争の可能性 減らさなければならない」

アメリカのオバマ大統領は、被爆地・広島を訪問する前に記者会見し、「第2次世界大戦での地域全体の甚大な被害と罪なき人々の犠牲を思い出させるだけでなく、まだわれわれの仕事が終わっていないことを思い出させるものだ」と指摘しました。そして、「紛争を減らし、平和を構築し、核戦争の可能性を減らさなければならない」と訴えました。

そのうえで、イランの核開発問題を巡る最終合意など一定の進展もあったものの、北朝鮮が核開発を進めていることを挙げ、核兵器のない世界を目指すという目標がみずからが大統領のうちに達成されるとは思わないとしながらも核軍縮に取り組む必要性を強調しました。

長崎市長「英断に感謝」

長崎市の田上富久市長は26日夜、訪問先の長野県で、オバマ大統領が27日に現職のアメリカ大統領として初めて広島を訪れることについて、「いろいろな障害を乗り越えて広島に来るという英断をしたことに感謝を述べたい。広島でオバマ大統領自身が見て聞いて感じたことを全世界に伝えてほしい」と話していました。

また、オバマ大統領の広島訪問による今後の効果や期待について「各国のリーダーだけでなく世界中の人たちが核兵器問題に関心をもって広島や長崎を訪れるきっかけになると思う」と話していました。

 

 

 

アメリカのオバマ大統領が現職の大統領としては初めて被爆地、広島を訪問することについて、NHKが広島県内の被爆者200人余りに聞いたところ、9割を超える人が「評価できる」、「どちらかといえば、評価できる」と回答しました。

NHKは、原爆投下から70年の去年行った調査に回答を寄せた広島県内の被爆者321人に、オバマ大統領の広島訪問についてのアンケートを郵送し、72%に当たる231人から回答を得ました。

この中で、オバマ大統領が広島を訪問することについて尋ねたところ、「評価できる」と答えたのが177人で全体の77%を占め、「どちらかといえば、評価できる」は37人で16%となり、合わせて214人、93%がオバマ大統領の広島訪問を評価していることが分かりました。

一方、「どちらかといえば、評価できない」は6人で3%、「評価できない」は2人で1%でした。評価する理由としては、「被爆の実態を見ることに意義がある」とか「アメリカ国内で反対の世論があるなかで訪問を決断したから」という意見がありました。

また、オバマ大統領に広島で何をしてほしいかを複数回答で聞いたところ、「原爆資料館の見学」が88%、「原爆慰霊碑への献花」が81%、「核兵器廃絶に向けた演説」が68%、「被爆者との対話」が58%、「被爆者への謝罪」が14%となりました。「原爆資料館の見学」を挙げた人の中には「核兵器の怖さを目で確かめてほしい」とか「声なき無念を感じてほしい」といった意見がありました。

オバマ大統領が広島を訪問する際、謝罪をすることはないとされていることについて記述してもらったところ、「謝罪よりも世界平和に努めてほしい」とか、「日本にも重い責任があり、謝罪の必要性はない」といった意見があった一方で、「謝罪することが人道的に当然な行為だ」などとする意見もありました。

さらに、今回の訪問で、核兵器廃絶が進むと思うか意見を聞いたところ、「核兵器廃絶の機運が世界に広がる」とか、「若い世代に核兵器廃絶の必要性を伝えてほしい」などと今後に期待する人がいる一方で、「核保有国はアメリカだけではないので進まない」などと核兵器廃絶にすぐに結び付かないという意見の人もいました。


核軍縮の専門家で被爆者の現状にも詳しい広島市立大学広島平和研究所の水本和実副所長は「今回の訪問を評価している被爆者が多い背景には、オバマ大統領に今も大きな期待を寄せていることがあるとみられる。

そして、オバマ大統領には被爆の現実を見て理解してもらい、具体的なアクションにつなげてほしいという気持ちが現れていると思う。謝罪を求める意見が少ないのは単純に忘れたとか許したのではなく、魂に染みついた悲惨な体験だから本当は許せないが、それだけでは前に進めないと悩んだあげくの結論だと思う。

オバマ大統領には世界のリーダーとして核廃絶に取り組む決意が求められている」と話しています。

 

 

同席被爆者「オバマさん、未来志向で」

 オバマ米大統領が広島の平和記念公園で献花する場に被爆者も同席することになった。原爆の傷を背負って生きてきた人たちは、感慨や注文を口にした。

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表委員で、広島県被団協理事長の坪井直(すなお)さん(91)は「オバマさんと話せるなら、『未来志向で共に頑張りましょう』と伝えたい」と話す。

 20歳の時、爆心地から1.2キロで被爆した。中学校長を定年退職後、1993年に県被団協事務局次長に就任。差別や病魔に苦しみながら、国連本部での核拡散防止条約(NPT)再検討会議への参加など国内外で核廃絶を訴えてきた。

 広島市を通じて打診があったのは25日夜。「まずはよく来てくれたと言いたい。『謝れ』も『和解しよう』も要らない。核兵器は人類の大失敗。軍縮では手ぬるい。私は核兵器がゼロになるまであきらめませんよ、と伝えたい」と話した。

 同じ日本被団協代表委員の岩佐幹三(みきそう)さん(87)=千葉県船橋市=は広島の被爆者で、母と妹が犠牲になった。「オバマ大統領と直接話ができるかは分からないが、被爆者を代表して参列するだけでも意義がある。核兵器のない世界に向け、リーダーシップを取ってほしい」と注文した。

 長崎の被爆者で日本被団協代表委員の谷口稜曄(すみてる)さん(87)は招待を受けたが、入院中で出席はかなわない。熱線で背中一面を焼かれて瀕死(ひんし)の重傷を負ったが生き延び、核兵器廃絶運動に取り組んできた。オバマ大統領の広島訪問が決まった後、「原爆投下国の大統領として被爆地を直接訪れ、71年前に何が起きたのかを感じることが大事だ」と話していた。【竹内麻子、竹下理子、小畑英介】

 

 

2016/5/26

オバマ広島訪問 被爆者や家族、遺族の声

Japan In-depth 編集部 (Emi)

「過ちは繰り返しませぬから」と刻まれた原爆死没者の慰霊碑に現職のアメリカ大統領が献花することになれば、それは核を巡る歴史的な瞬間となるだろう。

謝罪なのか、謝罪ではないのか、政治的パフォーマンスなのか、現職の大統領として初めてとなるオバマ大統領の広島訪問は様々な視点で語られるが、日米の間に横たわる長い「戦後」の歴史に刻まれる大きな出来事には違いない。就任当初の2009年のチェコ・プラハでの演説で「核なき世界」を提唱したオバマ大統領は、被爆地で何を語るのか。

「世界中の人々とりわけ為政者は、広島に来て被爆の実相に触れて欲しい。」

広島市などは、国内外にこの思いを発信してきた。「実相」というのはあまり聞きなれない表現だと思うが、広島では原爆の被害や実態の全容を指す表現として一般的に使われる。被爆の「影響」、「様子」、「現実」、そんな言葉では表現しきれない、原爆のあまりに残酷で深い苦しみを指した言葉だ。そして世界の「為政者」の中でも、最も強い思いで訪問を願っていたのが、言うまでもなく原爆を投下したアメリカの大統領だ。

「核兵器を使用した唯一の国として行動する道義的な責任がある。」

2009年、プラハ演説でこう述べ、「核なき世界」を提唱したオバマ大統領は、ノーベル平和賞を受賞した。具体的な実績がない中での受賞は異例とも言えたが、今後の行動への期待や、核兵器廃絶への機運の高まりを後押しする受賞との見方が広がった。

その期待感は、もちろん広島にも広がった。

当時の広島市の秋葉忠利市長は、オバマ大統領と「多数派」を意味するマジョリティーという言葉を合わせた「オバマジョリティー」なる造語を掲げ、オバマ大統領に賛同するキャンペーンを市の事業として展開したほどだ。被爆者団体からも「オバマさんに広島に来て欲しい。」という声を聞くようになった。

しかしその期待感は、徐々に薄らいでいくことになる。

「核なき世界」を掲げた翌年の2010年9月には、オバマ政権下で初めて核爆発を伴わない臨界前核実験を実施し、核戦力を維持する姿勢を示した。

更に近年では、「Zマシン」というエックス線発生装置を使い、プルトニウムの反応を調べる新しいタイプの実験を繰り返している。被爆者団体などは、これを「新型の核実験だ。」として、抗議の声をあげた。

「あのノーベル平和賞受賞は何だったのか?」

去年、被爆から70年の節目の年にニューヨークで開かれたNPT・核拡散防止条約再検討会議も、核軍縮の停滞を感じさせるものだった。アメリカは、今後の核軍縮の取り組みを示す最終文書に盛り込まれた中東の非核化を巡る内容に反対し、会議は「決裂」という最悪の結果に終わった。5年に一度開かれるNPT再検討会議が最終文書の採択に失敗したのは、2005年以来のことだった。

プラハ演説の中で、オバマ大統領は確かに「アメリカは核兵器のない世界の平和と安全を追求する。」と述べた。しかし「この目標は直ちに達成される訳ではない。私の生きているうちは無理であろう。」と続けている。

そして日本政府も核の問題に関しては、国際的に非常に複雑な立場だ。

オバマ大統領の広島訪問について、安倍総理は「日本は唯一の戦争被爆国として核兵器の廃絶を一貫して訴えてきました。」と発言していたが、本当にそう言い切れるか。

去年、国連総会で核軍縮に関する作業部会の設置が、国連加盟国のおよそ3分の2にあたる138か国の賛成で決まったが、アメリカの「核の傘」の下にいる日本は、採決を棄権した。核兵器の法的禁止を目指す動きがあることから、アメリカなどが反対したことに配慮した判断だ。

更に同じく去年の8月6日の広島の平和記念式典での安倍総理の挨拶も物議を醸した。1994年以降、式典に列席してきた歴代の総理が必ず触れてきた「非核三原則の堅持」という文言を盛り込まず、被爆者らから批判の声が上がった。

「今回の訪問を、すべての犠牲者を日米で共に追悼する機会としたいと思う。」

オバマ大統領とともに広島を訪れる安倍総理はこう述べた。

アメリカの大統領の訪問を日本政府としてどう捉え、今後、核を巡る問題においてどのような立場で行動していくのか、国際社会で「唯一の被爆国」と言うなら何をすべきなのか、今回の訪問は日本にとってもそれらを再考する重要な機会だ。

オバマ大統領の広島訪問の日が近づくにつれ、被爆者や家族、遺族らからは様々な反応が聞かれる。

被爆者である母親、叔父、叔母の遺影を持って当日広島入りしようと決めた奈良県の男性もいる。東京の男性も、原爆で父親を亡くした広島の母親に、今回初めてじっくり核についてどう思うのか、アメリカに対してどんな感情を持っているのかを聞いたという。原爆投下は、確かに71年も前の出来事だ。しかし、原爆に関わりを持つ広島、長崎の人々にとっては、まだ「過去」や「歴史」と簡単に割り切ることは難しい。肉親を無残に失った悲しみ、放射線障害という未知なる病との闘い、被爆者に向けられた壮絶な差別、どれもまだ終わった問題ではない。

「オバマ大統領の謝罪は必要ない。」

インタビューに答える広島の人々、被爆者の中にもこう話す人がいることに驚く人もいるかもしれない。しかし当然、「謝罪はいらない」=「許し」「未来志向」という単純な構造でもない。言葉の陰には、様々な思いが隠れている。

「憎しみだけでは生きてはいけなかった。」

「謝罪が広島訪問のハードルとなるなら、それを求めることは得策ではない。」

「これまでアメリカは広島の被害に目を向けなかった。ただ慰霊してくれるだけでも、大きな一歩だ。」

戦後71年、広島・長崎では、偏見や差別に晒されることをも恐れず、自らの体験を語り、核兵器廃絶を訴えてきた被爆者たちがいた。

「語り部」として子どもたちに証言を続けた人、被爆者運動の先頭に立った人、PTSD(心的外傷後ストレス障害)という概念もない時代、自らの壮絶な体験を伝え続けることは、容易ではなかった筈だ。それでも語り続ける原動力を尋ねると、多くの人が「もう他の誰にも自分のような思いをさせてはならない。」と言った。

「広島で何があったのかを知れば、核兵器を使うことの愚かさは伝わるはずだ。」

その思いが被爆の記憶を繋いできた。

しかし、現在被爆者の平均年齢は80歳を超えており、活動に力を入れていた被爆者たちの中には、この数年で鬼籍に入った人も少なくない。

「いつかホワイトハウスに行って、自分の体験を伝えたい。」と言っていた被爆者の女性もいた。既にその女性はこの世にはいないが、もしアメリカの大統領が広島を訪れると伝えることが出来たら、どんな言葉が返ってくるだろうか。

アメリカの意図、これまでの歴史、アジア諸国との関係…。今回の訪問は、様々に批評されるだろう。しかし、より多くの日本人に核をめぐるこの歴史的な瞬間について、自分自身でその意味を考えてみてほしい。

 

 

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