
11月2日にアップした以下の記事は3日間で1万5000人以上の方に読んでいただけて、光栄でした。ありがとうございました。
辺野古で政府に排除される人々。これが「本土から来た運動家」に見えますか。

ただ、この記事の表題のつけ方が悪くて、森川君に
「全く酷い話だが、本土から来た運動家も排除しないで欲しい・・。」
と言われたりしたのですが、もちろん、本土からわざわざ沖縄に行く方は、沖縄を見捨てていない立派な人たちです。
私がこの表題で言いたかったことは、辺野古への基地移設を反対している運動の主体は沖縄の人だということに尽きます。
そうでなかったら、2014年11月の沖縄知事選で基地建設反対の翁長知事が圧勝したり、12月の衆議員総選挙で移設反対派の議員ばかりが沖縄全選挙区で当選したりするはずがないのです。
まさか、「本土の運動家」が、知事選や国政選挙で勝つほど住民票だけ沖縄に移したとでも??


2014総選挙総括1 沖縄は輝いたが、安倍政権は長期政権へ なぜ自民党・公明党は勝つことができたのか
そして、当時の基地移設反対派の得票率よりも、さらに今では翁長知事らの辺野古基地移設反対の世論は高まっています。
はい、確かに「オール沖縄」と言っても全員じゃないですけど、8割は反対です(笑)。
もちろん、沖縄の中にも、基地移設賛成派は確実に15%はいるわけです。
しかし、そもそも少数派の意見を尊重するなら、日本の0・6%の面積なのに、日本にある米軍の面積の74%の米軍基地を押し付けられている沖縄自体の味方になってほしいものです。
米兵少女暴行事件抗議集会から20年。翁長知事の辺野古基地移設反対を支持する沖縄県民は8割になった。

ところで、話は変わりますが、産経新聞は最近とみに大変なことになっていまして、2015年11月1日に産経新聞出版という子会社の社長の皆川豪志氏が書いた
サヨクは働いていないのか、デモや集会を「職業」とする人々
という記事を掲載したのが話題になりました。
いわく
「安全保障法案の時、一部ニュース番組は、こぞって国会前の若者や主婦などを取り上げ、「普通の人たちが声を上げ始めた」とうれしそうに報じました。テレビ局の気持ちもわからないことはないのです。この人たちをカメラから外してしまえば、そのえづらは、とてもゴールデンタイムのお茶の間に耐えられるものではなかったのですから。
○○労組、○○教組、○○連、さらには過激派団体まで、のぼりや旗を見れば、これらがフツーの人だとはだれも思わないはずです。むろん言論の自由、集会の自由がありますが、結局いつもの沖縄基地問題、反原発などのデモと変わらず、彼らの動員がうまくいっただけというのが真相のようです。」
では、真実を報道する産経新聞の写真から、国会前の様子を伝えてもらいましょう。


2015.8.30 16:43 国会前、大規模な安保法案反対集会…市民団体、10万人の参加目標 全国200カ所以上、デモや集会

2015.8.31 17:27 【安保法制】国会前集会発言集(1)「安倍は人間じゃない。たたき斬ってやる」山口二郎法政大教授

2015.9.3 06:00 【阿比留瑠比の極言御免】国会前デモを礼賛する異様さ 沈黙する多数の安保法案賛成は民意に値しないとは…
どうしても安保法案反対運動をおとしめたいらしい産経新聞は、8月30日の国会前デモ・集会は、主催者発表の12万人もいないという記事さえ書いたのですが、この瞬間だけでも、この車道だけでも3万2000人もいたことをはからずも明らかにしてしまい、逆効果となりました。
なぜなら、
1 この時まだ午後4時で、人出はピークには程遠かった
2 国会周辺に集まったのは国会正門前だけでなく、国会議事堂周辺がぎっしり人で埋め尽くされていた
3 そもそもこの集会・デモは出入りが自由なので、人がひっきりなしに来ては帰るので、参加人数の累計が物凄いことになる
からです。

2015.8.31 21:15 安保法案反対デモ、本当の参加者数を本社が試算
まあ、とにかく産経の写真を見ても、この産経新聞の関連会社社長が言うような
「そのえづら(絵面?)は、とてもゴールデンタイムのお茶の間に耐えられるものではなかった」
と言うほどのこともないと思うのですが、いかがでしょうか。
さて、この記事では、安保法制反対運動や沖縄の基地移設反対運動に来る人が、みんなお金をもらって来た運動家だと書いています。
ところで、11月3日の文化の日、国会正門前で「全国一斉アベ政治を許さないポスターを掲げよう(呼びかけ人:澤地久枝さん)」と「国会開けデモ」(主催:NO WARデモ実行委員会)が、同時開催されたのですが、集会が始まると間もなく、街宣右翼が17台もの車両を連ねて押し掛け、スピーカーの音量を一杯に上げてカウンター行動をしたんだそうです。
「街宣右翼が大編隊で押し掛けた。いくら費用がかかっているのだろうか? 誰が出しているのだろうか?」
と、この写真を撮ったジャーナリストの田中龍作さんは素朴な疑問を書いていますが、いかがでしょうか。

田中龍作ジャーナル 「アベ政治を許さない」集会に街宣右翼17台 参院選後はこうなるより
あと、自民党からお金をもらって、政府に都合の悪い言論を潰しにかかる「ネトサポ」って人たちもいます。
もちろんこの方たちにも思想良心の自由、政治活動の自由、経済活動の自由がありますから、やっていること自体が悪いとは言いません。
ただ、お金をもらって運動云々を言うなら、産経新聞は、右翼やこういう人たちのことも問題にしたらどうなんでしょうか。
自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC ネトサポ)のネット世論誘導 ネトウヨその世界5

さて、労働組合は日本国憲法上認められた、今の世の中に必要不可欠な存在です。
使用者(資本家)と従業員(労働者)では、力が圧倒的に違うので、契約自由の原則に任せていたら、個人の尊厳を確保できないような契約内容や労働条件になるのは必定です。
そこで憲法上の基本的人権として保障されているのが、ひとりひとりでは力が足りない労働者が集まって労働組合を作る団結権などの労働基本権なのです。
このような憲法上の存在である労働組合を、まるでいかがわしい組織のように書くこと自体が感覚がおかしく、間違っています。
日本国憲法第28条
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。




しかも、たとえば国会前に安保法制に反対して集まっている労働組合の方々は、自分の賃上げとか、労働条件の改善とかとは関係ない問題だけど、全市民の平和と幸せに直結する公共の問題だから来ておられるわけでしょう?
さらに、沖縄の基地反対運動を孤立させまいと、本土の労働組合から行く人がいたら、なおさら凄くないですか?
それが、組合員の毎月積み立てた組合費を使って行ってこいと決めて送り出す労働組合があったら、素晴らしいと誉められこそすれ、何が批判されることでしょうか。

今、安保法制反対運動にしても、沖縄の基地反対運動にしても、既成の組織に属さない学生や女性や市民が参加するようになってきているのは間違いありません。
政府や保守系の論壇はそこに危機感を感じて、なんとか運動を貶そう貶そうとするのでしょう。





そして、そういう運動に批判的な人たちは、これまで運動を支えてきた労働組合や市民運動などの方々を、
「プロ市民」(プロの市民?プロレタリアート市民?)
と言っておとしめようとするのですが、プロの市民だろうが、プロレタリアート(労働者階級)の市民だろうが、上等じゃないですか。
何が悪いの?




脱原発運動以来、これまで運動に参加したことのない市民が参加しやすいように、労働組合やこれまでの市民運動の方々が、旗を掲げるのを自粛され、後ろに後ろに回るようにされておられるように感じます。
その謙虚さと努力には本当に頭が下がります。
そして、私は日本の戦後の平和を支えてこられたこれらの方々が、もっと胸を張って、堂々と前に出られたらいいと思います。
遠慮せず、もうどんどんやっちゃってください。




長いこと、ずっと頑張る方々は本当に立派です。
よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!
| 熊沢 誠 (著) | |
| 岩波書店 |
なぜ労働組合は嫌われるのか。にもかかわらず、なぜ労働組合こそが必要なのか。民主主義と社会運動のあり方を展望する、「反時代的」な抵抗の書。
| 鴨 桃代 (著), 水谷 研次 (著) | |
| 東洋経済新報社 |
労働組合がない職場の現状は?管理職は労働組合に加入できる?労働組合加入に対する嫌がらせは禁止されている。労働組合が働きすぎに歯止めをかける。職場で労働組合をつくるには。長引く不況下、働く人々を守る、今こそ見直そう、ユニオンの力。
| 日本国家公務員労働組合連合会 (著), 池内了 (著), 青山道夫 (著), 松村比奈子 (著) | |
| 堀之内出版 |
日本国家公務員労働組合連合会。[特集]疲弊する研究現場のリアル。
| SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動) (編集) | |
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写真:メンバー自身の撮影によるデモや抗議行動、日常風景など 。アートワーク:SEALDsの特徴である洗練されたデザインのフライヤーや映像 。スピーチ:一人ひとりの言葉で語られたスピーチを厳選して収録 。メンバー証言:それぞれの来歴や参加のきっかけ、SEALDsへの思いなど 。メンバー座談会:初期メンバーが前身であるSASPLの誕生から現在までを振り返る 。
対談:高橋源一郎(作家)と中心メンバー奥田愛基が語る「民主主義とは?」 。著名人・識者からの応援メッセージ:茂木健一郎、高畑勲、後藤正文、小林節 ほか
| 長谷部恭男 編 | |
| 有斐閣 |
安保関連法案のどこが憲法違反にあたるのかを読み解く。衆院憲法審査会で「憲法違反」の見解を示した長谷部恭男教授を編者に、元内閣法制局長官、元内閣官房副長官補、新進気鋭の憲法学者が、法案の問題点を指摘しつつ立憲主義のあるべき姿を追い求める。
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国会論戦がつづく「戦争法」(いわゆる安保法制ともいう)の分かりやすい解説と、それに反対する著名人の声を一冊にまとめる。また、第一次安倍内閣からの改憲策動、教育基本法改悪、秘密保護法、武器輸出三原則、国家安全保障戦略(NSS)などを踏まえて、戦争法=「安全保障法制」の理解を深める。
| 山内敏弘 著 | |
| 法律文化社 |
新たな「安全保障」法制によって、日本は「戦争をする国」へと変わるのか?!“解釈改憲”による違憲な法整備を検討するとともに、立憲平和主義の根幹を揺るがすこととなる“明文改憲”についても批判的に考察。歴史的岐路に立つ私たちへの著者渾身の警鐘。
2015.11.1 11:08 産経新聞
【iRONNA発】
サヨクは働いていないのか、デモや集会を「職業」とする人々
安全保障法案の時、一部ニュース番組は、こぞって国会前の若者や主婦などを取り上げ、「普通の人たちが声を上げ始めた」とうれしそうに報じました。テレビ局の気持ちもわからないことはないのです。この人たちをカメラから外してしまえば、そのえづらは、とてもゴールデンタイムのお茶の間に耐えられるものではなかったのですから。(iRONNA)
○○労組、○○教組、○○連、さらには過激派団体まで、のぼりや旗を見れば、これらがフツーの人だとはだれも思わないはずです。むろん言論の自由、集会の自由がありますが、結局いつもの沖縄基地問題、反原発などのデモと変わらず、彼らの動員がうまくいっただけというのが真相のようです。
以前ある保守系の識者の方が、左翼団体の動員力、組織力についてうらやましがっていました。その大きな理由は、「専従者」の数だといいます。専従者は「専従労働組合員」だけではありません。「党職員」とか、「市民団体役員」などよくわからない肩書きの人たちが報酬をもらった上で「職業活動家」として組織の中枢に専従しているのです。
何しろデモや集会を「職業」とする人たちですから、普通の会社員が同業他社と売り上げを競争するのと同じように、ライバル組合や団体と動員力で競って組織の力を誇示しなくてはなりません。そのための活動として、末端の組織員までオルグする必要がありますし、ノルマを設けて人を集めなければならないのです。今回のデモのようなハレの大舞台になればなるほど「主催者発表」が膨れ上がるのも当然というわけです。
保守系の運動では、こうはいきません。街宣車に乗った右翼団体もありますが、数としてはごくわずかです。左翼の場合、公務員系の過激な組合も多いですから、その規模は全国津々浦々までカバーしていると言えるでしょう。朝日新聞は、例の問題でだいぶ部数を減らしたと言われていますが、大打撃まで受けていないのは、このような読者たちに支えられているからかもしれません。
とはいえ、先の保守系の方も本当に動員で人を集めたいと思っているわけではありません。普通に働き、普通に家族との時間を大切にしている多くの日本人は、そのような政治的イベントに参加する時間などないことを知っているからです。そして、そういう日本人の考え方こそがサイレントマジョリティーであることをよくわかっているからこそ、「保守」なのです。
左翼はよく、市民の権利だとか自由だとか「個」を大切にするようなことを言いますが、「彼らほど組織の構成員を自分たちの手足だと思っている連中はいない」とこの方は言います。
もちろん、自らの思想信条に従い、手弁当で左翼活動をしている人も多いと思います。ただ、そういう方々の多くは、失礼ながらあまり余裕のある暮らしをしているようにはみえません。そろそろ気付いてほしいのですが、あなた方に動員をかけている団体の上層部の方やテレビで立派なスーツを着て弱者の味方を装っているコメンテーターの方々は、きっと驚くような裕福な暮らしをしていると思いますよ。その頂点に君臨しているのが朝日新聞のような気がします。(皆川豪志)
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