
坂井学内閣府特命担当相(日本学術会議法案の所管大臣)は、2025年5月9日の衆院内閣委員会で
「特定のイデオロギーや党派的主張を繰り返す会員は、今度の法案で解任できる」
と答弁しました。
この発言は、日本学術会議の特殊法人化を進める法案審議の中で出たもので、今回の法案が日本学術会議の独立性と学問の自由を奪うことが目的であることは明らかです。
上下ともクリックしてくださると大変うれしいです。
こんな文字通り「偉い」先生方が座り込みとかめったにないことだと思います。
日本学術会議を法人化する法案が近日中にも参院で可決、成立する可能性が高いということで、2020年に菅義偉首相から一方的な任命拒否を受けた学者らが2025年6月4日、国会前で抗議の座り込みを行ないました。
当事者の加藤陽子・東京大教授は
「学術会議は政府の邪魔だ、なくなってもいいとでもいうような、悪い法案だ」
と怒りの声を上げています。
また、小沢隆一・東京慈恵会医科大名誉教授は
「全国の大学、学生、教員、職員が共同で支えてきたアカデミアや学術を、政府のトップダウンで壊すことになる」
と訴えておられます。

参議院議員会館前で座り込み、学術会議法案廃案を訴える(左から)隠岐さや香・東大教授、加藤陽子・東大教授、小澤隆一・東京慈恵医大名誉教授。
右端は田中優子・元法大総長=2025年6月4日午後5時7分、東京都千代田区永田町2丁目
トランプ大統領がガザ侵攻に反対するハーバード大学などへの補助金を凍結して謝罪まで要求している姿は対岸の火事ではない。石破政権による日本学術会議の独立性を奪う反知性主義的な法改正を許すな!
石破政権が固執して日本維新の会も賛成して衆院を通過した法案は、日本学術会議を政府から独立させるのが目的と言いながら、実は首相が任命する監事を新たに置く点など国の管理が強化することが目的であることは明らかです。
今回の法案には現行法にはない「会員の解任」規定が新法案で新設されており、その要件が
「会議の業務に関し著しく不適当な行為をしたとき」
と広範かつ不明確で、冒頭の坂井大臣の
「特定のイデオロギーや党派的主張を繰り返す会員は、今度の法案で解任できる」
と言う発言が現実味を帯びています。
立憲民主党は6月3日、政府からの独立などを明記する、学術会議側が求めてきた修正法案を参院に出しましたが、与党が参院では過半数を占めており、今国会で原案通りに成立する公算が大きいのです。
そこでこの日は任命拒否を受けた6人のうち2人とともに、田中優子・法政大元総長らが座り込んで声を上げることになりました。
日本学術会議の新会員候補105人に菅前首相に任命拒否された6人は含まれず。学問の自由と思想良心の自由に反する学術会議の人事権への介入は許されない。岸田首相は速やかに6人を別途会員に認めるべきだ。
その前日の6月3日には「法案成立を許さない」と題する集会が参議院議員会館で開かれています。
その中で、ジェンダーや教育学を専門とする片岡洋子・千葉大名誉教授は、学術会議が2010年代以降、選択的夫婦別姓や、性的マイノリティーについての教育、トランスジェンダーの尊厳などについて、相次いで出した提言が、大学での教材としても貴重だったとして、
「学術会議が果たしてきた役割は大きい」
と紹介し、自公与党にはジェンダー平等教育などに批判的な声もあるとして、
「政府が管理する学術会議になり、ジェンダーへのバックラッシュが起こることが懸念される」
として、法案に反対する意見を述べたそうです。
また、歴史学が専門で、学術会議元会員の栗田禎子・千葉大教授は、米トランプ政権がハーバード大への圧力を強めていることなどを例に、世界的に学問を敵視し、攻撃する「スカラスティサイド(学術つぶし)」という概念が注目を集めていると指摘して
「米国で起きていることは対岸の火事か。今(石破政権が)学術会議にしていることはまさに、学術つぶしではないか」
と指摘して、この法案の廃案が必要だと語りました。
この法案に反対する研究者や弁護士らが呼びかけたオンライン署名数は今見たら6万7千です。
私も賛同しました!
ぜひ皆様もよろしくお願いいたします。
</picture>署名活動の主旨
この1月に始まった通常国会で、政府は新たな「日本学術会議法」を制定しようとしています。新たな法案は、国の公的な機関として政府に対して独立して科学的助言を行ってきた日本学術会議を廃止し、政府による権力的な介入と統制が可能となる「特殊法人」に組織変更しようとするものです。
日本学術会議は、戦争に対する深い反省に立ち「我が国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命」とし科学者の総意に基づいて設立された組織として、科学的な見地から、政府からの諮問への答申、政府への勧告、提言等を行って、日本の社会の福利と学術の進歩のために活動してきました。
気候変動危機の下で頻発する自然災害、コロナ禍で示された感染症の拡大、ウクライナやガザでの戦争、「失われた30年」と言われる日本社会の困難など、グローバルな視野で取り組み、克服していかなくてはいけない課題は山積しています。政府から独立して、科学的な知見に基づいて提言を行う学術会議の役割はますます重要になっています。
しかし、2020年の菅義偉首相による6名の学術会議会員の「任命拒否」以降、政府は学術会議の独立性を無視して一方的に権力的介入を続け、特殊法人化の法案を今国会で通そうとしています。この特殊法人化は、内閣総理大臣任命の監事、外部委員による会員「選定助言委員会」、内閣府に設置される「評価委員会」等によって、学術会議の独立性を奪い、政府の御用機関に変質させるものです。
「少数与党」となった政府が、短期間の形式的な国会の審議で、日本学術会議の組織改編を一方的に強行することは決して許されるものではありません。市民が声を上げ、国会の多数を占める野党が一致協力することで、「日本学術会議法案」は撤回させ廃案にすることができます。多くの方の署名の力を背景に、国会を動かし、法案を廃案にしていきたいと考えています。
この趣旨をご理解いただける方はぜひ賛同署名をお願いいたします。
なお、署名者の氏名の公表をいたしますが、公表を希望されない方はその旨チェックをしてください。
2025年2月6日
この署名は以下の団体の呼びかけによって実施されています(順不同)。
- 大学の危機をのりこえ、明日を拓くフォーラム
- 学術会議会員の任命拒否理由の情報公開を求める弁護団
- 立憲デモクラシーの会
- 「稼げる大学」法の廃止を求める大学横断ネットワーク
- 軍学共同反対連絡会
- 学問と表現の自由を守る会
- 安全保障関連法に反対する学者の会
- 日本戦没学生記念会(わだつみ会)
- 許すな!「日の丸・君が代」強制、止めよう!改憲・教育破壊 全国ネットワーク
- 日本科学者会議
- 大阪歴史教育者協議会
- 教育科学研究会常任委員会
- 改憲問題対策法律家6団体連絡会
- 日本民主法律家協会
- 安保体制打破新劇人会議
- 日本学術会議の会員任命拒否の撤回を求める中野区民の会
- 北海道の大学・高専関係者有志アピールの会(HUAG)
取扱い事務局:大学フォーラム事務局
参考記事
村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより
『自民党・内閣府が日本学術会議法人化反対署名の直接受け取りを拒否するという暴挙。自民党・内閣府は民主主義否定原理主義組織ですね。
この日本学術会議法人化の件で国民の声を聞かないということは、そのほかの切実な国民の声を聞かないのが自民党政府の通常運転であるということを示しています。
さらに言えば、そのような自民党とつるむことが特に多い公明、維新、国民民主、参政なども同じように警戒するのが賢明ということでもあります。
予断を許さない「審議」が続きます。』
日本学術会議法人化、日本学術会議解体法案に反対を続けます。 日本学術会議への介入に反対します #日本学術会議解体法案は廃案に
学術の価値を決めるのは学術界ではなく自民党政権だけだという独善的独裁政治の極みが日本学術会議法人化・解体法案。反対署名を。 #日本学術会議への介入に反対します #日本学術会議解体法案は廃案に
日本学術会議法人化、別名日本学術会議解体法案への反対運動は続いています。 #日本学術会議への介入に反対します #日本学術会議解体法案は廃案に
編集後記
この法案の担当大臣である坂井大臣が国会で言い放った
「特定のイデオロギーや党派的主張を繰り返す会員は、今度の法案で解任できる」
という暴言は、学問の自由どころか思想良心の自由も蹂躙するという宣言です。
こんな暴言を吐いているのにさほど問題にもならずこの法案が成立するとしたら、トランプ大統領の反知性主義を笑えなくなります。
ぜひ署名にご協力を。
上下ともクリックしてくださると大変うれしいです。
レイバーネット 2025年6月4日
竪場勝司
日本学術会議を法人化して政府の管理を強める法案の国会審議が大詰めを迎える中、2020年に任命拒否された当事者の学者らが6月4日、国会前で座り込みを行ない、法案の様々な問題点を指摘し、廃案を強く訴えた。
法人化問題は、20年秋に菅義偉首相(当時)が会員候補として学術会議が推薦した研究者6人の任命を拒否したことに端を発する。会員は学術会議からの推薦通りに任命するという、長年続いてきた人事の慣行を覆す異例の事態で、国内外で批判の声が上がった。国会でも拒否の理由を説明するように、追及があったが、現在にいたるまで、政府は明確な拒否の理由を示していない。
任命拒否の発覚直後、自民党内にプロジェクトチームが立ち上がり、焦点は「学術会議の在り方」問題にすり替わる様相を見せた。23年8月には内閣府が「日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会」を設置。同懇談会が24年12月に出した最終報告書を基に、法人化の法案をまとめた。
担当大臣が問題発言
法案は現行の日本学術会議法を廃止して、新たに法律を作るもので、学術会議が現在の「国の特別の機関」から特殊法人に移行することを規定。首相が任命する「監事」や、「評価委員会」、「運営助言委員会」などを新たに設置する、学術会議の独立性・自律性を脅かす内容になっている。衆議院での審議の中で、坂井学・内閣府特命担当大臣は「(新法では)特定のイデオロギーや党派的主張を繰り返す会員は解任できる」と、問題のある答弁を行なった。法案は衆議院を通過し、参議院で審議に入っている。
4日の座り込みは、日本学術会議「特殊法人化」法案に反対する学者・市民の会が主催して実施された。任命拒否を受けた6人のうち、加藤陽子さん(東京大学教授)と小澤隆一さん(東京慈恵会医科大学名誉教授)が参加。多くの市民を含め、全体で約350人が座り込み行動に加わった。
「学術会議はなくなってもいい」という覚悟で作られた法案
まず加藤さんがスピーチし、「この法案は、内閣府の総合科学技術イノベーションを司る部署が中心になって、起草した法案だと思う。トップダウン型の総合科学技術イノベーション会議(CSTI)の人々に、日本学術会議をどのように直すかの案を訊いている。車の両輪である、片側の人たちに訊いているということだ。今度の学術会議法は、『どうぞなくなれ 学術会議法』というつもりで、彼らは作っている。『なくなるなら、なくなっていいよ』という覚悟で書いているのではないか」と指摘。
CSTIが巨額の国の予算が投入されている組織であることを説明したうえで、「日本学術会議とCSTIは対立する問題。トップダウンとボトムアップが本来、合うことによって正しい科学技術政策が導かれるのだが、CSTIの方は、学術会議はなくなってもいいと思っている。面倒なボトムアップの文句を言う組織は、なくなってもいいと。(法案では)内閣総理大臣が最初の暫定的な会長を選ぶ。その会長が4つの外の監査機関のようなものを選んでいくことになれば、これはめちゃくちゃな科学者が集まることになるのではいか」と述べ、法案に大きな懸念を示した。*写真=スピーチする加藤陽子さん(中央)。右は小澤隆一さん
学術会議の設立の精神は憲法9条とセット
続いてスピーチした小澤さんは「5年経っても、政府は任命拒否の理由を明かそうとしない。資料も出さない。これはどういうことかと考えると、菅さんたちは国会答弁をやっているが、私から言わせれば、『任命拒否は神のお告げでやったんです』という風にしか、聞こえてこない。任命拒否問題にせよ、学術会議問題にせよ、これは学術の世界だけの問題ではなく、民主主義の問題だ。民主主義の問題として、私はみなさんと一緒に法案反対の運動に取り組んでいる」と述べた。
そして憲法学者の立場から「学術会議は憲法とともにつくられた。学術会議は平和のために研究をする、戦争のためにもう研究はしない、と決めたのは憲法9条とセットだ。そういう学術会議の活動を支えるのは思想・良心の自由と、表現の自由、学問の自由だ。憲法の下で私たちはこうして国会前で集会ができている。その恩恵を私は初めての座り込みで、市民のみなさんと共有したい。市民のみなさんと一緒に学術会議はあるべきだし、そういうものとして、私たちは現在の学術会議法を守る運動を進めているのだ」と訴えた。
一緒に座り込みをした東大教授の隠岐さや香さんは、任命拒否当事者の芦名定道さん(キリスト教思想)からのメッセージを代読した。行動では市民や研究者、国会議員などが次々とスピーチに立って、法案の廃案を訴え、約90分の座り込みは参加者全員のシュプレヒコールで締めくくられた。
内閣府が署名の受け取りを拒否
座り込み前日の6月3日には、日本学術会議「特殊法人化」法案に反対する学者・市民の会が緊急院内集会を開いた。この日に同会では全国から集まった4万筆を超える法案に反対する署名を内閣府に提出する予定だった。同会の関係者が内閣府まで出かけて、署名を手渡そうとしが、内閣府は「忙しい」を理由に、結局、受け取りを拒否した。この模様が集会で伝えられると、参加者たちからは「国民の声を聞こうとしないこの内閣府の態度が、法案の性格を象徴している」などと怒りの声が上がった。
法案に対して、立憲民主党から政府の管理強化につながる規定を削除するなどした修正案が、6月3日の参議院内閣委員会に提出された。6月5日には同委員会で法案と修正案が同時に審議される予定だ。
2025年6月5日(木) しんぶん赤旗
学術会議法案 廃案求め座り込み
任命拒否された学者ら
![]() (写真)学術会議解体法案に反対し、参院議員会館前に座り込む学者ら。マイクを持つのは任命を拒否された加藤陽子東大教授。その右に同じく任命を拒否された小沢隆一東京慈恵会医科大名誉教授=4日 |
政府・与党が日本学術会議解体法案の参院採決を急ぐ中、菅義偉首相(2020年当時)に会員任命を拒否された学者らが4日、廃案を訴え国会前で座り込みを行いました。学術会議元会員や任命拒否の情報公開請求訴訟の弁護士、学者や作家、多くの市民らも参加。日本共産党や立憲民主党、社民党、れいわ新選組の国会議員も応援に駆けつけました。主催は法案に反対する学者・市民の会。
法案は、国の特別の機関である学術会議を特殊法人化し、政府の監督下に置くために首相任命の「監事」などを新設します。
任命拒否当事者の加藤陽子・東大教授は、首相が議長を務めるトップダウン型の総合科学技術・イノベーション会議が、対立するボトムアップ型の学術会議をつぶそうとしていると指摘。「どうぞなくなれ学術会議法案だ」と批判しました。同じく当事者の小沢隆一・東京慈恵会医科大名誉教授は、平和のための研究を誓った学術会議は日本国憲法とともにできたと強調。「皆さんと現在の学術会議を守る」と市民に呼びかけました。
学術会議連携会員の隠岐さや香・東大教授が、当事者の芦名定道・京大名誉教授の連帯のメッセージを代読。芦名氏は「学術会議は発足当時から掲げてきた志、学問の自由、平和主義を貫けるかが問われている。正義は集まっている方々と連帯する多くの国民の側にある」と強調しました。
作家の中島京子氏も発言。日本共産党の井上哲士参院議員は、日に日に広がっている廃案を求める声を「さらに大きく広げよう」と呼びかけ、廃案への決意を語りました。
立憲民主党 木戸口英司 参院議員
「学問の自由と日本学術会議の独自性というところをしっかりと担保していく、まさにナショナルアカデミーとして必要な法案となるように修正を加えたところでございます」
立憲民主党が3日に提出した修正案では、▼学術会議の独立性を明記したほか、▼安定した財源基盤を確保するための規程などを盛り込んでいます。
政府が提出した日本学術会議の組織改革法案は、先月行われた衆議院の本会議で自民、公明の与党と日本維新の会などの賛成多数で可決しました。
一方、学術会議に所属する大学教授らは法案について、「政府のチェック機能による悪影響が懸念される」「政府からの独立性などが保障されるべきだ」などとして法案の修正を求めています。
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