
(これだけ弊害があるTPPに手に手を取って参加しようとする野田民主党内閣と橋下維新の会)
大阪維新の会代表の橋下徹・大阪市長と、減税日本代表の河村たかし・名古屋市長が2012年2月3日、大阪市内で会談し、国政での連携を図るため、河村氏が減税施策をいったん棚上げすることを確認したのには、かなり笑いました。
「減税日本」なのに減税を棚上げするんなら、存在価値ないでしょう?!
もちろん、減税日本の減税は、小さい政府志向で福祉切り捨て、格差拡大ですからナンセンスなんですが、いくらナンセンスでも自分のところの唯一・絶対の政策でさえ放り出せる情けなさと、放り出せと迫る傲慢さにはあきれ果てました。
その河村市長は実質的には小沢派なんですが、減税日本と連携すると明言した小沢一郎氏は、橋下氏からまたも出たゴーマン要求にどう対応するのでしょうか。
橋下徹大阪市長は7月11日、小沢一郎元民主党代表が旗揚げする新党「国民の生活が第一」と連携する条件について、
「環太平洋連携協定(TPP)をどうするかが軸。維新の会はTPP(環太平洋連携協定)に賛成だ。僕らは消費税単純反対ではない。価値観を明確にすると誰と組むかはどうでもよくなる。野田佳彦首相は価値観を出し始めている。価値観が一致するかどうかが重要で、誰と組むかはどうでもいい話だ」
と言い放ちました。
橋下維新の会は、財界べったり・アメリカべったりの新自由主義姿勢を露骨に出してきましたね。そりゃあ、野田内閣を絶賛するわけです。
橋下市長が野田首相を急に大絶賛 理由は集団的自衛権、TPP、消費税増税が「決める民主主義」だって(呆れ)

(著)(TPPは、橋本、小泉の構造改革に続く、国民に(農業者に)痛みを強いる悪しき第3の構造改革)
橋下市長の「オレについてこれるか」と試し方は、昔の小沢自民党幹事長が宮澤氏ら総裁候補を面接したゴーマンさにそっくりで、その因果応報にはなんだか笑えてしまいます。
それにしても、選りによって、国民生活破壊のTPP賛成か否かが橋下氏の踏み絵とは。小沢氏らが真の「国民の生活が第一」になれるか、いきなり正念場です。
さて、米国のサンディエゴで開催されたTPPの第13回拡大交渉は7月10日に9日間の日程を終えたのですが、9月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際にはTPP交渉参加国による首脳級会合が予定されていて、「日本は遅くとも8月の末までに交渉参加を正式に表明すれば、カナダやメキシコとともに手続きに加われるだろう」などと期待?されてしまっています。
いま、日本は「アメリカ人の生活が第一」のTPPに参加してしまうのかどうかの瀬戸際です。
さあここで、TPPの国民生活破壊ぶりですが、まず、日本の農林水産畜産業について。
日本の場合、不作への備えとなる穀物在庫は近年、適正在庫率(年間消費量の17%)は上回っているものの低下傾向にあります。農水省は2011年発表した「世界の食料需給見通 し」で、2020年の穀物在庫率は適正水準を割り込む15%と予測しています。米、小麦、トウモロコシ、大豆といった主要食料の価格は、2008年に比べ3割前後上昇するという試算もあります。
かつてフランスのドゴール大統領は「食料を自給できない国は独立国ではない」と述べ、フランスは今も、100%を超える食料自給率を維持し続けています。日本は食料自給率の向上目標を掲げてましたが、自給率はカロリーベースで40%を切って低下中です。
ところが、TPPでは2015年までに加盟国間の貿易で、農業品、知的財産権、労働規制、金融、医療サービス、工業品などをはじめ、全品目の関税を10年以内に原則全面撤廃することを目標としています。
もし、日本がTPPに参加すれば食料自給率がさらに低下することだけは、誰も争いようがない紛れもない事実です。これを否定する論者はさすがに一人もいません。これは人口密度の高い日本の国益、食糧安全保障に反します。
世界の土壌の4分の1が劣化で食糧危機(国連) 日本の食糧安全保障を危険にさらすTPP参加は許されない
世界の人口が70億人を突破 食糧安全保障の1点だけでもTPP参加はやめるべきだ

(農業に打撃を与えれば、農業にかかわる機械製造、流通、自然保全などあらゆる方面に悪影響がある)
また、TPPについては下の絵のように、農業以上に医療における健康保険制度など、アメリカから見て非関税障壁と見える、日本の優れた制度が壊されてしまう可能性があります。
アメリカや日本の大企業にとって、医療を営利企業にとって魅力ある市場に変えるには、どうしても現在は禁止されている混合診療の全面解禁が必要になります。混合診療の全面解禁というのは、保険診療と自由診療の組み合わせを医療機関の判断で任意に自由にやっても良いということを意味します。
自由診療を受けることが出来るのは富裕層だけです。株式会社の病院は、患者に合わせて医療の価格を自由に決定できるようになり、保険診療より利益を上げられます。
この結果、大多数の一般国民はこれまでなら健康保険で受けられた必要な診療を受けられなくなる可能性が高いのです。

TPP参加でアメリカの医療保険会社が我が国の医療に乱入し、国民皆保険制度と日本人の健康が崩壊する
TPPの問題の本質は関税ではありません。また、TPPが撤廃する障壁はサービスには、健康保険制度のような医療のみならず、労働・司法・金融などなどが含まれますし、その他の貿易障壁には食料安全基準に加えて、法律などの制度も含まれます。
金融・医療・食料・法律を含めた、現在日本に存在するありとあらゆる規制を他国=米国にあわせるかが問われているのです。

このように、明らかに国民の利益に反するTPPなのですが、橋下・野田ライン同様、財界とアメリカには逆らえない大新聞も、消費税増税同様、TPPも盲目的に交渉に参加しろと言い募っています。
朝日新聞はなんの保証もないのにTPPに「まず交渉に参加すべきだ」と社説で断言するダメ新聞だ
読売新聞は社説でTPP参加のため土地を奪う目的で、零細農家を補助金の対象から外せと主張する冷血新聞
他方、7月11日に旗揚げした小沢新党「国民の生活が第一」は、重点政策として
1 消費増税前の徹底した行財政改革実施や、
2 財政出動による5年以内のデフレ脱却
3 「原発再稼働」に慎重。再生可能エネルギーの活用を通じ原発ゼロを目指す
をあげるとともに、
4 環太平洋連携協定(TPP)について、新党は「仕組みそのものが異質な協定だ」
として反対姿勢を打ち出しています。
しかし、小沢氏はずっと橋下氏に愁眉を送っています。小沢氏は7月8日のNHK「日曜討論」に出席し、
「橋下市長も、行政、統治の仕組みを根本的に変えなければ、この国は良くならないといっている。基本的な考え方は一緒だ。力を合わせながらやっていきたい」
とすり寄ったのです。
だからこそ、その後の橋下氏のTPPに賛成しないと連携できないという発言は、普通なら小沢氏に対する縁切り発言なのです。
そもそも、小沢氏の消費税に関する議論は消費税反対でもないし、所得税・相続税の累進課税率見直しや富裕税の導入などを言いませんから、所得格差是正に向かっていません。本当に国民の生活第一志向なのか怪しいと思います。
それに加えて、まさか小沢さんまで、家来の河村さんみたいに土下座外交をするんじゃないでしょうね。あまり期待しすぎず見守りたいと思います。
小沢グループの消費税増税反対署名運動はどうにも信用ならない
与党と新興勢力がともに国民生活破壊なんだもん。藁をもすがる思いでちょっと期待。
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