以下の内容はhttps://raymiyatake09.hatenablog.com/entry/8569ed3c7d7e57bdb65a4587afd55121より取得しました。


ロシア軍がウクライナでクラスター弾を大量に使用し、2022年の世界のクラスター弾死傷者が前年の8倍に。しかしプーチン大統領は国定教科書を刊行して侵略戦争を正当化。ロシアはもはや戦前の大日本帝国だ。


 

 

 国際的なNGO団体である「クラスター弾連合」は2023年9月5日、クラスター爆弾による世界での死傷者が2022年に8倍に増加し、1000人を超えたという報告書をまとめました。

 クラスター爆弾は空中でさく裂し、広い範囲に多数の小型爆弾を飛散させる兵器で、不発弾が必ず発生し、それが地雷のような機能を果たすため、市民に不必要な苦痛を与える国際人道法違反の兵器だとして、クラスター弾禁止条約が発効しており、100カ国以上で使用が禁止されています。

 クラスター弾の爆発による怪我や火傷で一生治療が必要になるケースもあるのです。

米供与のクラスター爆弾 ウクライナ使用開始 - キャッチ!世界のトップニュース - NHK

 

 

 そして、同団体によるとクラスター弾による2022年の被害者は1172人で、うち353人が死亡したのだそうですが、2014年前に年次報告書の作成を開始以来、最悪の水準ということです。

 被害者はほぼ全て民間人で、4分の3が子供で、やはり不発弾で遊んでいて被害に遭うケースが多いとのことです。

 この報告書によると、ウクライナでは2021年年までの数年間、クラスター弾による犠牲者は記録されていなかったそうですが、2022年の世界でのクラスター爆弾被害の大半はウクライナ戦争で特にロシアが使用したことによるものということです。

 同報告書は、ウクライナでロシアが「繰り返し」クラスター爆弾を使用しており、ウクライナもクラスター爆弾を使用しているけれども「頻度は相対的に少ない」としています。

 つまり、ロシアがウクライナでクラスター弾を繰り返し使うから、世界中のクラスター弾での被害者が8倍になってしまったんですね。

昨年のクラスター弾死傷者、ウクライナだけで916人 | 時事通信ニュース

ロシアがウクライナの民間人に数百発のクラスター爆弾を使用。ウクライナ全土のインフラ施設にミサイル攻撃。ザポロジエ原発がロシアのミサイル攻撃で外部電源停止。ウクライナ戦争を泥沼化しているのはロシアだ。

 

「ウクライナがアメリカからのクラスター爆弾を使ったらロシアも使う。今まで使ったことないけど」と大嘘をつくプーチン大統領は盗人猛々しいが、ウクライナは国際人道法違反のクラスター弾の使用をやめるべきだ。

 

2022年3月17日、ウクライナ東部ハリコフで、ロシアの攻撃を受け炎上する市場(ロイター)

 

爆撃を避けるために病院の地下室で患者の対応にあたる医療関係者=ウクライナ東部マリウポリで2022年3月1日、AP 

国境なき医師団の病院がロシア軍により72時間の間に2度砲撃を受け、医師らが死傷。「ロシア軍が民間インフラ、住宅地、医療施設に攻撃を続けている」と批判声明。ロシアの戦争犯罪は西側のフェイクではない。

 

 

 これについて、私が半ば心配してウォッチしているロースクール出の親露派陰謀論の若手弁護士さんが

「アメリカがウクライナにクラスター弾を供与したから被害が拡大した。ゼレンスキー政権打倒!」

とⅩに書いていて頭が痛くなりました(-_-;)。

 この報告書は2022年の年間のクラスター弾による被害について書いているのですが、アメリカがウクライナにクラスター弾を供与し始めたのは2023年7月ですからね。

 もうとにかくロシアを弁護してウクライナを批判したい一心なので、記事も報告書もろくろく読まないでポストしているわけです。

 もちろん、クラスター弾は国際人道法違反の兵器ですから、この7月からウクライナ軍も本格的に使い始めたのは許されないわけですが、去年からずっとこの違法兵器を使い続けているロシア軍のことは全く不問に付しているのでは、これは偏りすぎていて説得力のかけらもありません。

 そもそもクラスター弾が違法とされるのは不発弾が地雷化するからなのですが、とてつもない数のその地雷そのものを敷設して防衛線を構築しているロシア軍の違法行為にも全く気付かないようなんです。

 まあ、ブチャなどでの虐殺、子供の強制連れ去り、強姦、拷問、処刑などロシア軍の戦争犯罪はことごとく否定し、ダム破壊はウクライナ軍の仕業だと断定するような人ですから、公平な視点を持てというのが無理なのですが、本当に弁護士のお仕事はできているのかいつも心配になります。

ロシア軍が撃ち込んだクラスター弾などを集める前線のウクライナ兵(2022年3月、ウクライナ南東部ミコライウ)

 

ウクライナ北東部ハルキウの児童遊園の近くで、砲撃を浴びた乗用車にクラスター弾に特徴的な弾痕が残っていた(BBCジョエル・グンター撮影)

 

2022年4月4日朝日新聞 『「市民が、なぜ拷問され死んだのか」 ウクライナでの残虐行為に衝撃』より

「 ロシア占領下のウクライナ南部拘置施設に拘束されていた多数のウクライナ人が拷問や性的暴行を受けていた」とする調査結果を国際的専門家チームが公表。ロシア軍占領の現状を固定化する停戦は今はできない。

 

 

 さて、偏っていると言えば、ロシアが初の国定の歴史教科書を発刊し、プーチン大統領がこの教科書を使って公開授業をしたのが話題です。

 日本の高校生にあたる生徒が9月から授業で使う歴史教科書では、ロシア軍による侵略は

「ドンバス地域の保護とロシアの安全保障に関する予防措置」

が目的だとして正当化していて、生徒に西側のSNS・メディアなどを信頼しないよう呼びかけています。

 またこの国定歴史教科書では

「西側諸国はロシア国内を不安定化させようと手を組んだ。その目的がロシアを分割し、天然資源を支配しようとしているのは明らかだ」

などとして、NATOが約束を破って東方拡大を続けているとか、ロシア人が迫害される事態を無視しているとか、ロシア恐怖症を拡散させているとか、ジョージアとウクライナに「カラー革命」を起こして旧エリート層を一掃したなどと、プーチン史観を列挙しているそうです。

ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵略を正当化。「ナチスのイデオロギーが現代的な装いで再びわが国の安全保障に直接的な脅威をもたらしている」。現代のナチスは国内外の人民を弾圧・殺害するプーチン政権だ。

 

 

 そして、9月1日、プーチン大統領は首都モスクワで国内の学業成績優秀者ら30人を集めて公開授業を開き、

「無人機の産業は急速に成長しており、専門家が100万人いても足りない」

と述べて、軍需産業や軍に志願するように説きました。

 また、プーチン大統領は、ロシアが一方的に併合したウクライナ東・南部4州に2年半で連邦予算から約2兆ルーブル(約3兆円)を割り当てる計画があると明らかにして、ロシアによる国際法違反の4州併合でそこに暮らすウクライナ人が豊かになると説明しました。

 その様子を国営放送がロシアとウクライナの占領地域で放映しているわけですから、まあ、戦前の洗脳教育ですね。

 さっき書いたように、親露派インボーYouTubeばかり見ていてすっかり洗脳されている日本人の弁護士さんもいるのですから、これだけこってり歴史を塗り替えられたら、それはロシアの若者に洗脳されるなというほうが無理でしょう。

 とにかく、今のロシア政府を見ていると、同じく侵略戦争を起こした大日本帝国とますますそっくりになってきました。

プーチン大統領がウクライナ侵攻を「自衛」の軍事作戦だと正当化。大日本帝国が「自衛」戦争だとして中国を侵略したのとそっくりだ。すべての侵略戦争は「自衛」目的で始まる。だから憲法9条が必要なのだ。

 

プーチン大統領がロシアの新しい「外交政策の概念」を発表。「ロシアは独特な国家文明で単なる国家ではなく、ユーラシアと太平洋地域の強国として特別な地位」「自国民の保護のため他国に侵攻する」(恐)。

 

【ロシアのウクライナ侵略開始から500日】アメリカが国際人道法違反のクラスター爆弾をウクライナに供与することを発表。違法な兵器の供与や使用は許されない。しかし軍事支援全般が否定されるわけではない。

 

G7広島サミットに向けて、イギリスからウクライナへの劣化ウラン弾供与中止を呼びかける新たなネット署名運動が始まりました!(今回の署名は簡単です!)。私も賛同しました!ぜひご協力を!

英国からウクライナへの劣化ウラン弾の供与を「核の成分を使い始めた」と称して、ロシアがベラルーシに戦術核兵器を配備するのはNPT条約違反。ロシア自身が劣化ウラン弾を保有・使用しているのに言語道断だ。

 

ニューヨークタイムスによると、ロシア軍とウクライナ軍の戦争開始からの死傷者が50万人!

また、イギリスに続いてアメリカもウクライナ軍に(私に言わせれば国際法違反の)劣化ウラン弾を供与の予定とも報道されています。

もうウクライナ戦争は泥沼としか言いようがないのですが、しかしこのウクライナ戦争の惨状の全責任はもちろん侵略しているロシア政府とロシア軍にあります。

ウクライナ戦争「どっちもどっち」論には道理がないとする日本共産党の立場は至当。侵略しているロシアの行為の違法性こそ著しく重大。そこから議論を始めない橋下氏らがロシア擁護派とされるのは当然だ。

「NATOの東方拡大」はプーチン大統領によるウクライナ侵略の「動機」ではあり得ても、ウクライナ戦争の「原因」とは言えない。ウクライナ戦争の原因はロシア軍によるウクライナ侵略以外にあり得ない。

ところが、前述した超ロシアびいきの若手弁護士さんは、「戦死者を無くすためにロシア軍に撤退しろというのは思考停止」だというんです。

自分が思考停止どころか脳死状態なのに。

で、侵略されているウクライナには停戦に応じろというのですが、まったく意味が分からないのでほんとに直接意味を聞いてみたいくらいです。

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クラスター弾被害、禁止条約後で最悪 ウクライナに集中

ウクライナ侵攻
2023年9月5日 19:30 日本経済新聞

イスラエル軍機がレバノンに落とした不発のクラスター弾=AP・共同

【ジュネーブ=共同】クラスター(集束)弾規制や被害者救済に取り組む非政府組織(NGO)クラスター弾連合(CMC)は5日、2022年のクラスター弾による死傷者が8カ国で1172人に上り、10年にクラスター弾禁止条約(オスロ条約)が発効後の年間被害としては過去最悪になったと明らかにした。うち916人(死者312人、負傷者604人)は、ロシアが侵攻したウクライナに集中している。

クラスター弾による死傷者は21年には149人で、全て地上に残った不発の子爆弾によるものだった。22年はクラスター弾攻撃によりウクライナ、ミャンマー、シリアの3カ国で987人が死傷と、不発子爆弾による185人を大きく上回っており、被害が大幅に拡大する要因となった。死傷者の95%は民間人。

ウクライナでは、ロシアが22年2月の侵攻開始直後からクラスター弾を多用。ウクライナ側も使用し、今年7月からは米国供与のクラスター弾も実戦投入されており、攻撃による死傷者だけでなく、不発弾増加によって引き起こされる被害の拡大も懸念されている。

CMCによると、オスロ条約には今年8月3日時点で日本など112カ国が加盟。一方、米ロ両国やウクライナ、韓国と北朝鮮、インドとパキスタン、中国などは加盟していない。

 

クラスター弾による死傷者、年間1172人に ウクライナに被害集中

 ウクライナ東部イジュム郊外カミヤンカ村で見つかった、クラスター弾の子爆弾とみられる残骸=7月(共同)

 クラスター(集束)弾規制や被害者救済に取り組む非政府組織(NGO)クラスター弾連合(CMC)は5日、2022年のクラスター弾による死傷者が8カ国で1172人に上り、10年にクラスター弾禁止条約(オスロ条約)が発効後の年間被害としては過去最悪になったと明らかにした。うち916人(死者312人、負傷者604人)は、ロシアが侵攻したウクライナに集中している。

 ウクライナでは、ロシアが22年2月の侵攻開始直後からクラスター弾を多用。ウクライナ側も使用し、今年7月からは米国供与のクラスター弾も実戦投入されている。(共同)

 

 

2023年9月5日3:25 

クラスター爆弾、ウクライナ戦争で使用急増 死傷者8倍に

ロイター編集

非政府組織(NGO)「クラスター弾連合」は5日、クラスター爆弾による死傷者が昨年8倍に増加し、1000人を超えたとの報告書をまとめた。ウクライナに着弾したクラスター弾コンテナ、昨年6月撮影。(2023年 ロイター/Ivan Alvarado/File Photo)
[ジュネーブ 5日 ロイター] - 非政府組織(NGO)「クラスター弾連合」は5日、クラスター爆弾による死傷者が昨年8倍に増加し、1000人を超えたとの報告書をまとめた。

クラスター爆弾の大半はウクライナ戦争で特にロシアが使用しているという。

クラスター爆弾は空中でさく裂し、広い範囲に多数の小型爆弾を飛散させる兵器で、100カ国以上で使用が禁止されている。爆発による怪我や火傷で一生治療が必要になるケースもある。

昨年の被害者は1172人で、うち353人が死亡した。14年前に年次報告書の作成を開始以来、最悪の水準という。

被害者はほぼ全て民間人で、4分の3が子供。不発弾で遊んでいて被害に遭うケースが多いという。

報告書によると、ウクライナではロシアが「繰り返し」クラスター爆弾を使用。ウクライナもクラスター爆弾を使用しているが「頻度は相対的に少ない」という。内訳は明らかにしていない。

報告書は昨年の被害状況をまとめたもの。米国は今年7月からウクライナにクラスター爆弾を供与している。

報告書によると、昨年はミャンマーでも初めてクラスター爆弾の使用が確認された。アゼルバイジャン、イラク、ラオス、レバノン、シリア、イエメンでも使用されている。

 

 

クラスター爆弾による死傷者、ウクライナで昨年890人

ウクライナでは昨年、クラスター爆弾による死傷者が890人に上った /Sergey Bobok/AFP/Getty Images

 

(CNN) ウクライナで2022年にクラスター爆弾によって死傷した人の数が890人にのぼることがわかった。国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」が5日に公開したデータで明らかになった。破壊力の高いクラスター爆弾に対する国際的な禁止条約にすべての国が参加するよう求める声が強まっている。

HRWによれば、22年は少なくとも987人が世界全体でクラスター爆弾により死傷した。そのうちの95%は民間人で、シリアでの死傷者数は84人だった。

死傷者数は10年に報告を開始して以降で最多だった。

今回の発表の数週間前には、ウクライナのロシアに対する反転攻勢の一環として米国が供与したクラスター爆弾の配備をウクライナが開始したと米当局者が明らかにしていた。

クラスター爆弾は「子爆弾」を広範囲にばらまくが、衝撃によって爆発しなかった場合、地雷と同じように遭遇した人に長期的な危険性をもたらす可能性がある。

「クラスター弾に関する条約」には120カ国以上が参加し、その中には英国をはじめ、フランス、ドイツ、そのほかの米国の主要な同盟国も含まれる。しかし、米国やウクライナ、ロシアはこの条約には参加していない。

HRWは、今回発表した数字が、すべての国々がクラスター爆弾の国際的な禁止条約に参加する喫緊の必要性を浮き彫りにしていると指摘した。

 

 

ヴィタリ・シェフチェンコ、BBCモニタリングRussian Education Minister Sergei Kravtsov holds a new schoolbook for high school students on world history and Russian history on August 7, 2023. 

 

画像提供,GETTY IMAGES

画像説明,

新しい歴史の教科書を発表するロシアのクラフツォフ教育相(7日、モスクワ)

 

ロシア政府は7日、ウクライナ侵攻を正当化し、西側諸国がロシアを破壊しようとしていると主張する新しい教科書を発表した。17~18歳の子供が学ぶ学年で使用されるという。

ロシアのメディアが伝える抜粋によると、教科書は生徒に、ウラジーミル・プーチン大統領がウクライナに対する「特別軍事作戦」を開始していなければ、人類の文明はおしまいだったかもしれないと教える。

「ロシア史:1945~21世紀初頭」と題された教科書は、共著者にかつてロシアの文化相だったウラジーミル・メディンスキー大統領顧問が名前を連ねている。

ロシア政府が認定した教科書が、昨年2月に始まったウクライナ侵攻など最近の出来事を内容に含むのは、これが初めてとなる。

今年9月から、17~18歳が学ぶ11年生の授業で、この教科書が使用される。

教科書は、「西側諸国は、ロシアの国内情勢をなんとしても不安定化させようとしている」と書き、この目的実現のため西側は「あからさまなロシア嫌悪」を広めているのだと、生徒に教えることになる。

教科書はさらに、西側がロシアをさまざまな紛争に「引きずり込む」ようになったのだと書く。西側の究極的な目的は、ロシアを破壊してロシアの天然資源を奪うことなのだと、教科書は主張している。

クレムリン(ロシア大統領府)がプロパガンダで繰り返す決まり文句が、教科書にも数多く登場する。たとえば「ウクライナは国家主義の過激派が支配する侵略国家」で、「西側に操られて」おり、「西側はロシア打倒の道具としてウクライナを利用している」のだという内容が含まれる。

教科書では、ウクライナという国がそもそも西側がロシアへのあてつけとして作り出したものに過ぎず、ウクライナの青と黄色の国旗さえ、「君たちはロシアとは違う」とウクライナ人に信じ込ませるためにオーストリア人が発明したことになっている。

事実を意図的にゆがめた記述も散見される。

たとえば、ロシアが2014年に最初にウクライナを攻撃した時のことは、「ロシア人のままでいたかった」東部ドンバス地方の住民による民衆蜂起で、そこにロシアの「志願兵」が参加したのだと、この教科書は書いている。ロシアが当時、そしてその後の8年間にわたり、ドンバスに送り込み続けた軍事物資や人員については、教科書はまったく触れていない。

2022年2月の「特別軍事作戦」開始については、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟するかもしれないことを、大きな理由に挙げている。

もしもウクライナがNATOに入ってから「クリミアかドンバスで挑発行動を起こし紛争を仕掛けていたら」、ロシアはNATOの全加盟国相手に戦争する羽目になっていたと教科書は書いている。

「そのようなことになれば、文明の終わりだったかもしれない。それは到底、許されなかった」と教科書は主張する。

ただし、ウクライナのNATO加盟は当時も今も、実現の見通しははるかに遠い事柄だった。

教科書はさらに、ロシアが2014年にクリミアを併合する前、ウクライナはセヴァストポリ(ロシア黒海艦隊の母港)をNATO基地にしようとしていたのだと、事実無根の主張をしている。ウクライナ政府が核武装を目指すと発言していたのだという、虚偽の主張もしている。

加えて教科書は、2014年までウクライナの人口の80%が、ロシア語を母語と認識していたと、事実と異なる内容を書いている。定評あるキーウのシンクタンク、ラズムコフ・センターが2006年に公表した世論調査によると、ロシア語が母語だと答えたウクライナ住民は30%に過ぎず、自分の母語はウクライナ語だと答えたウクライナ住民は52%に上った。

教科書は生徒たちに、「やらせ映像や偽の写真・動画を大量に作り出す世界的な産業」に留意するよう警告もしている。これは、ウクライナでロシア軍がさまざまな残虐行為を重ねたと示す資料が、オンラインに大量に掲載されていることへの言及と思われる。

「西側のソーシャルメディアや報道機関は、実に積極的に偽の情報を拡散する」と教科書は、「特別軍事作戦」の章で書いている。

ロシア当局はこれまでに、ロシア軍がウクライナの民間人を攻撃していると批判するロシアの活動家たちを、刑務所に入れている。たとえば、反政府活動家のイリヤ・ヤシン氏は昨年12月、キーウ近郊ブチャでロシアが戦争犯罪を重ねた疑いについてオンラインのライブ配信で言及した後、禁錮8年半の判決を言い渡された。

ロシアのウクライナ侵攻後に西側諸国が科した対ロ制裁についても、新しい教科書は、「ロシア経済を破壊しようとする」行為だと批判。さらに、西側による制裁は「西側が何かというと口にしたがる国際法の規範に、何から何まで違反している」と、誤った主張を展開している。

同時に教科書は、西側企業がロシアから次々と撤退したことは、ロシアのビジネスパーソンにとって「素晴らしい機会」だと位置づけている。

 

 

 

2023年8月13日9:48 

アングル:初のロシア国定歴史教科書、プーチン史観の裏に若者への懸念も

ロイター編集

[モスクワ 10日 ロイター] - ウクライナ侵攻後にロシア国内の引き締め強化を進めるプーチン大統領の下で、ついに初めての全国統一歴史教科書が導入された。

9月の新学期から16―18歳の学生向けに使用される国定教科書をメジンスキー大統領補佐官がお披露目。そこにはソ連崩壊からプーチン氏統治時代、ウクライナ侵攻の原因に至るまで、完璧なまでにプーチン氏の歴史観と政権が用いている解釈が映し出されている。

つまり超大国になったソ連に対する誇りや、その崩壊を巡る憤りと屈辱、1999年末から始まったプーチン氏治下でのロシアの「再生」といった考え方だ。

ロシア側が「特別軍事作戦」と呼ぶウクライナ侵攻について、国定教科書ではプーチン氏が掲げる開戦の大義に重点が置かれた。また、冷戦終結後にせっかく差し伸べた友好の手を振り払った西側に対するプーチン氏の幻滅もにじみ出ており「西側諸国はロシア国内を不安定化させようと手を組んだ。その目的がロシアを分割し、天然資源を支配しようとしているのは明らかだ」と記されている。

プーチン政権がこの教科書を通じて学生に理解させようとしているのは、ソ連崩壊の悲劇性と西側の背信行為、そして偉大な母国ロシアに捧げる自己犠牲の大切さだ。

<プロパガンダ>

国定教科書は西側の「仕打ち」を列挙。北大西洋条約機構(NATO)がそうしないとの約束を破って東方拡大を続けていることや、ロシア人が迫害される事態を無視していること、ロシア恐怖症を拡散させていること、ジョージアとウクライナに「カラー革命」を起こして旧エリート層を一掃したことなどを指摘した。

西側の指導者やロシアの反体制派はもちろん、ロシアの一部歴史家さえ、このような見方を否定し、ウクライナ戦争はロシアの弱点を露呈し、国家としてのウクライナのナショナリズムを確立した戦略的な大失敗であると批判している。

ウクライナ侵攻後にロシアを去ったロシア人の歴史教師ミハイル・コピツァ氏は、教科書について「これは教科書ではなくプロパガンダだ」とロイターに語った。

現在、モンテネグロの学校で教えている同氏に、この教科書はロシアの強さと弱さのどちらを表しているのかを聞くと、両方だと答えた。

「プーチン体制が持つ力を示している。われわれは欲することを行い、国民はじっと耐えなければなない事態を受け入れよ、と言っているからだ」と説明した。

 8月10日、ウクライナ侵攻後にロシア国内の引き締め強化を進めるプーチン大統領の下で、ついに初めての全国統一歴史教科書が導入された(2023年 ロイター/Shamil Zhumatov)
一方、体制が抱える不安も明らかで「インターネット世代やズーム世代がプロパガンダを全く受け付けない、もしくは受容が不十分にとどまる恐れがあり、体制側はプロパガンダをどんどん強力にしていく必要がある」と付け加えた。

<国難の強調>

国定教科書の内容を裏から見れば、冷戦終結後にプーチン政権と西側の距離がいかに開いていったか、また、ソ連崩壊に伴う混乱を収めてロシアに秩序と繁栄、平和を築き上げたとされる「プーチン氏の遺産」が今後どうなっていくかの不安が大きいことも、浮き彫りになってくる。

権威あるモスクワ国際関係大学のアナトリー・トルクノフ学長が共同執筆者に名を連ねる国定教科書は、学生に「ロシアが特別軍事作戦を強いられた理由」を問いかけ、その答えを詳しく記載。これはウクライナ支配権を巡るロシアと西側の闘争であり、西側は「ウクライナのネオナチ」をそそのかしてロシアの弱体化を目論んでいると主張する。

さらに「米国とNATOは、ウクライナをロシアに打撃を与える主な道具へと仕立てる準備を徐々に始めている」とも描写している。

国定教科書は、ウクライナ侵攻を巡ってロシアを罰しようとする西側の企ては失敗に終わったが、かつてナポレオンが英国に対して実施した「大陸封鎖令」になぞらえ、西側にあった1兆ドル余りのロシア資産が「強奪」されたと指摘した。

教科書は、ウクライナで戦死して表彰された人物の紹介にもページを割いているが、ロシア軍のウクライナにおける戦死者数には言及していない。

(Guy Faulconbridge記者)

 

 

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