
判決後、記者会見でこの日のために作ったというチマチョゴリを着て笑顔を見せる李信恵(リ・シネ)さん(左)と上滝浩子弁護士
フリーライター李信恵さんが原告で、2ちゃんねるまとめサイト「保守速報」を主宰する男性が被告。
被告にネット上の差別的な書き込みを集めて掲載され名誉を傷つけられたとして、在日朝鮮人の原告が、保守速報を運営する被告に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2017年11月16日、大阪地裁でありました。
森田浩美裁判長は
「名誉毀損や人種差別にあたる記事を40本以上も掲載し、執拗だ」
として200万円の賠償を命じました。
判決は、憲法13条に基づく人格権侵害だとして原告勝訴の判決を下したものですが、名誉棄損による慰謝料請求事件の判決としては、なかなか高額の判断です。
判決によると、男性は2013年7月から約1年間、保守速報のサイトに、匿名掲示板「2ちゃんねる」などに書き込まれた李さんを差別、侮蔑するような投稿や写真を、読みやすく編集し掲載しつづけました。
そして、判決は、李さんに対する「頭おかしい」や「朝鮮の工作員」といった表現は、社会通念上許される限度を超えた侮辱にあたる、と認めました。
さらに、「日本から叩き出せ」などの表現は
「日本の地域社会から排除することをあおるもの」
と指摘し、人種差別にあたると判断し、女性差別にあたる表現もあった、としています。
この裁判で、被告は、保守速報はまとめサイトなので
「情報の集約に過ぎず、転載したことに違法性はない」
と主張していました。
しかし判決は、男性による表題の作成や情報量の圧縮、文字の強調によって内容を効果的に把握できるようになった、と認定し、
「2ちゃんねるとは異なる、新たな意味合いを有するに至った」
として、引用元の2ちゃんねるへの投稿とは別に、保守速報自体が憲法13条が認める人格権を侵害した、と結論づけました。
したがって、この判決は、差別表現の書き込み自体ではなく、掲示板などの投稿を集めて掲載する行為に賠償が認められるのは初めて、という点で画期的です。
判決後に会見した李さんは
「踏み込んだ内容の判決で、とてもうれしい」
「拡散された情報は消えることがない。誰もが傷つかないようにできたら」
とも語っています。
ネット上で差別発言を連発するレイシスト、それをまとめて商売にしているまとめサイトに対して、大きな警鐘となる良い判決です。
このヘイトサイト保守速報の2ちゃんねるまとめ記事をフェイスブックで安倍首相がシェアして
「一国の宰相が保守速報をシェアした」
と話題になりました。
【悲報】 安倍首相がFBで保守速報を紹介 - NAVER まとめ
まことに嘆かわしいことと言えるでしょう。
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<「ヘイト」転載>まとめサイトの運営者に賠償命令
11/16(木) 22:50配信 毎日新聞
ネット上の差別的な書き込みを集めた記事で名誉を傷つけられたとして、在日朝鮮人の女性がまとめサイト「保守速報」を運営する男性に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は16日、男性に200万円の賠償を命じた。
内容は他のサイトの転載が大半だったが、森田浩美裁判長は「人種差別に当たる用語を追加・強調するなど編集しており、女性が新たに侮辱や差別を受けた」と認定した。
ネット上の情報や書き込みを特定のテーマで集めた「まとめサイト」は近年急速に増えているが、その記載を巡って賠償責任が認められるのは異例。
訴えたのは大阪府内のフリーライター、李信恵(リ・シネ)さん(46)。判決によると、保守速報はネット掲示板「2ちゃんねる」や短文投稿サイト「ツイッター」の内容を転載するなどして編集。2013年7月~14年7月、李さんに関する書き込みをまとめた記事45本を掲載した。
森田裁判長はこのうち、「外面も内面もブサイクな輩」「朝鮮の工作員」などの書き込みがある43本を人種差別や女性差別に当たると認定。「約1年間にわたり社会通念上許される限度を超えた記事を掲載し、執拗(しつよう)だ」と指摘した。
男性側は「他のサイトの投稿を引用し、わかりやすくまとめたものだ」と主張したが、森田裁判長は、男性側が順番を並び替えたり、文字を拡大したりしていたことから、「引用元とは異なる新たな意味合いを持つ」と認定した。
判決後、李さんは記者会見を開き、「ネットは一度拡散されたら消えない。誰かをおとしめる空間であってはならない」と話した。【遠藤浩二】
保守速報がヘイトスピーチ訴訟で敗北、大阪地裁が200万円の損害賠償支払いを命ずる

悪名高いまとめサイト保守速報に損害賠償の支払いが命じられました。詳細は以下から。
インターネット上の人種差別的な発言(ヘイトスピーチ)で名誉を傷つけられたとして、在日朝鮮人のフリーライター・李信恵さんが大阪地裁に起こした訴訟で、まとめサイト保守速報が200万円の損害賠償の支払いを命じられました。
「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の桜井誠(本名:高田誠)会長(当時)らがインターネット上で、李さんの出自を取り上げて、「不逞(ふてい)鮮人」などのヘイトスピーチを繰り返し投稿し、「保守速報」が同様の匿名によるヘイトスピーチを掲載したことを受けたもの。
李さんは桜井誠前会長および在特会に約550万円、発言を転載した2chまとめブログ「保守速報」に約2200万円の損害賠償を求めたもので、ヘイトスピーチを巡って個人が賠償請求する訴訟は初めてでした。
既に桜井前会長と在特会に対しては2016年9月27日に大阪地裁は人格権の侵害を認め、在特会側に計77万円の支払いを命じる判決を言い渡していました。
この判決では在特会を「在日朝鮮人を日本から排斥することを目的に活動する団体」であると差別団体と認め、桜井誠の発言が「在日朝鮮人への差別を助長、増幅させる意図で行われた」ヘイトスピーチとして、日本が加入する人種差別撤廃条約に違反すると認定していました。
保守速報に関しては、建前上は「2ちゃんのコメントをまとめただけ」としつつヘイトスピーチを転載する行為にどのような判決が下されるかが注目されていましたが、200万円の損害賠償の支払いを命じるという判例が作られたことになります。
今後は保守速報の別記事はもちろん、差別をネタに金儲けにいそしんでいたまとめサイトに対して訴訟の嵐が吹き荒れることにもなりそうです。もちろん今更いそいそと記事を削除しても魚拓が残されていることは覚悟しておいた方がよいでしょう。
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