
2015年9月3日、とうとう、マイナンバー法が悪い方に「改正」されてしまいました。
マイナンバーは拡大適用が以下のように決まったのです。
1 国民に一人に一つ割り当てる生涯ひとつの個人番号(マイナンバー)を、2018年から金融機関の預金口座にも適用する。
2 マイナンバーを使って、予防接種の履歴を自治体間で共有します。
3 特定健診(メタボ健診)の結果を健康保険組合が管理することにも活用します。
4 自治体が条例を定めて、マイナンバーを独自に利用しやすくするとしています。
このように、マイナンバーは銀行預金口座と国民の健康面に拡大適用されることになりました。
ただ、マイナンバー制度は2016年1月に施行されるのですが、年金漏れ事件が起こった年金情報については最大で2017年5月まで、マイナンバーと年金情報が結び付けるのを延期します。


わたくし、中小企業の経営者の方々とお話しする機会が多いのですが、みなさん、マイナンバー対策、全く間に合っていません(汗)。
他方、弁護士さん、会計士さん、税理士さん、社労士さん、行政書士さんなどの中で目ざとい人はマイナンバー講座や指導を行っており、ちょっとした特需が起こっています。これらの業界は皆斜陽なので士業の方々も必死です。
私もこの分野で儲けようとは思っていませんが、相談には乗っていますし、講習会みたいのも開いていく予定です。
システム構築やファイアウォール設計の会社も儲けてます。
なにしろ、まだ施行しておらず試してもいないのに拡大適用するというくらい安倍内閣が急いでいるのは、これが成長戦略の一環でもあるからなんですね。


しっかし、大企業はもちろんのこと、中小企業や個人事業主さんでも、従業員さんの給与支払いや社会保険の処理などでマイナンバーの把握・運用が必要になりますから、大ごとです。
皆さんも他人事じゃありませんよ!
10月には住民票のある住所に個人番号が通知され始めますので、管理をしっかりしてくださいね。
マイナンバー制度 個人番号カードの申請を学校や企業が一括して行うことに!→情報漏れの危険性拡大。



さて、マイナンバーは多種多様な情報と個人番号を結び付ければつけるほど、「便利」、になるのですが(誰にとっての便利なのか訳が分からなくなっていますが)、それと裏腹に情報流出の危険性も増していきます。
それも日本年金機構のようなことが、企業、銀行、地方自治体などのどこで起こるかわからないのです。もちろん、個人個人が情報を盗まれたり、成りすまし被害を受けたりもします。
マイナンバー法と制度のデメリットと対策1 運用開始2016年1月 管理社会と個人情報漏えいの恐怖
マイナンバー法と制度のデメリットと対策2 施行もしていないのに医療や教育にまで拡大を検討中

さて、マイナンバーの問題点でさえ周知されていないわけですが、実はマイナンバーと一緒に個人情報保護法も「改正」されました。
今回の改正で、企業等がビッグデータとして個人情報を活用する場合、個人が特定出来ないように加工するという条件付きで情報が自由に利用することが出来るようになります。
ビッグデータって、個人の検索の履歴とか商品購入の履歴とか旅行の履歴などなどを集積してビッグにすると、個人の嗜好とか買いそうな商品傾向とかわかるじゃないですか。
そういうデータが使われちゃうってことです。個人が特定されないようにするとは言っていますが、個人情報自体が商品価値があり、経済優先ってことですね。
しかも、海外企業への情報提供も緩和されるなど、個人情報の保護条件がかなり緩くなりました。マイナンバー法案と個人情報改正案はセットで、マイナンバーを実施するためにも個人情報の制限を緩くしています。
個人情報の加工基準は施行までにこれから政令や規則などで定めるというのですが危なっかしい話で、個人情報を保護するのが目的の法律なのに、本末転倒ではないでしょうか。
| 城田真琴 著 | |
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グーグル、フェイスブック、グリー、モバゲー。ネット業界を席巻する企業に共通する成功要因は、「ビッグデータ」活用だ。ビジネスを劇的に変えたこの概念を、第一人者が詳しく解説。
個人情報と言えば、通信の秘密もピンチです。
取り調べのごく一部の可視化と引き換えに、捜査方法を「充実」させるとして、通信傍受法による盗聴対象が拡大されます。
現行法では対象を薬物・銃器犯罪など4種類に限っているのですが、今国会で成立するであろう「改正」案では、組織犯罪が「疑われる」窃盗や詐欺、児童ポルノ事件などにも拡大し、しかも、これまではNTTなど通信事業者の立ち会いが必要だったのに、これからは第三者の立会なしで、捜査機関だけでの盗聴も可能になります。
あと、刑事訴訟法が「改正」され、司法取引が導入されます。自分が無実なのに脅されて軽い罪で妥協する人、罪を免れるために他人を陥れる人が現れ、冤罪が続出するのは目に見えています。
これも尊敬している刑事司法関係の先生方で、取り調べ「可視化」のために苦汁を飲んで賛成していしまっている方が結構いるので、言いにくいのですが、戦後の刑事司法制度を揺るがす大改悪ですね。
「刑訴法改正、捜査当局に新たな武器 冤罪防止へ一歩前進 」(日経)←実は司法取引はえん罪の温床!
刑事司法「改革」1 毒まんじゅうを丸呑みした日本弁護士連合会は、あの上西小百合議員より劣っている。

あとは派遣労働の期間制限を一部撤廃する労働者派遣法の「改正」も今国会で成立しそうです。
実は、わたくし、派遣業を営む友達が多いので言いにくいのですが、安倍内閣が
「不本意ながら派遣をしていた人には直接雇用への道が開けます。
積極的に派遣を選択した人は、より安定した環境の下で派遣を続けられます。」
と宣伝しているこの法案、凄まじい改悪です。
この改悪案では業務ごとの期間制限をなくすことになるのですが、そうすると請負をしてもらうのだと称して派遣スタッフを使う「偽装請負」をしなくても、派遣労働者をずっと使い続けられることになります。派遣身分の恒久化で、直接雇用への道が開けますなんてデタラメです。
これだと派遣先に対する直接雇用義務が、改悪案では削除・縮小され、戦後の労働法の基本であった『直接雇用の原則』『常用代替の防止』機能が崩壊します。
労働者派遣法「改正」は派遣労働者も正規社員も他の非正規社員も全員を不幸にする!
労働者派遣法改悪 派遣労働者は派遣のままでいたいと嘘をつく竹中平蔵氏と長谷川幸洋東京新聞副論説主幹1
労働者派遣法改悪 派遣労働者は派遣のままでいたいと嘘をつく竹中平蔵氏と長谷川幸洋東京新聞副論説主幹2
| 高橋賢治 著 | |
| 中央経済社 |
議論が対立した労働者派遣法改正。EU法・ドイツ法を分析し、わが国のあり方を検討。特にドイツは規制緩和で先行しながらも再規制に踏み切っており、その最新情報を紹介。
安倍内閣が「安保法制」をごり押ししようとしたしわ寄せで、残業代ゼロの労働基準法「改正」案が今国会での成立が見送られたなどの成果はありましたが、かなりの悪法が成立しそうな今国会。
やはり、戦争法案だけでなく、安倍内閣を葬り去らないといけないようです。

| SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動) (編集) | |
| 大月書店 |
写真:メンバー自身の撮影によるデモや抗議行動、日常風景など 。アートワーク:SEALDsの特徴である洗練されたデザインのフライヤーや映像 。スピーチ:一人ひとりの言葉で語られたスピーチを厳選して収録 。メンバー証言:それぞれの来歴や参加のきっかけ、SEALDsへの思いなど 。メンバー座談会:初期メンバーが前身であるSASPLの誕生から現在までを振り返る 。
対談:高橋源一郎(作家)と中心メンバー奥田愛基が語る「民主主義とは?」 。著名人・識者からの応援メッセージ:茂木健一郎、高畑勲、後藤正文、小林節 ほか
あらためて、しみじみと、ひどい政権です。
安倍内閣。
よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!
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毎日新聞 2015年09月03日 東京夕刊
国民に番号を割り当てて行政手続きに活用するマイナンバー制度で、2018年から預金口座にも任意で番号を適用する改正マイナンバー法が、3日午後の衆院本会議で可決、成立した。政府は国民の資産を正確に把握し、脱税や年金の不正受給を防ぐ狙い。これに対し消費者団体などからは、国の監視が強まることや個人情報の流出を懸念する声が出ている。
一体で審議された改正個人情報保護法も成立した。個人情報の取り扱いルールを定めて企業が活用しやすくする一方、立ち入り調査権を持つ「個人情報保護委員会」を来年1月に新設し、企業などによる情報の不正利用を防ぐ。
両法案は、ことし5月に衆院を通過したが、年金情報の流出問題で国の情報管理体制への不安が強まり、審議は一時中断した。基礎年金番号とマイナンバーを結びつける時期を延期するよう法案が修正された後、8月28日に参院で可決。衆院であらためて採決する運びとなった。
現行のマイナンバー法は、10月から個人番号を各世帯に通知し、来年1月から税金、社会保障、災害関連の3分野を中心とした行政手続きで番号を活用すると定めている。
改正法では、番号の利用範囲を拡大。預金口座への適用に加え、特定健診(メタボ健診)の結果や予防接種の履歴の管理にも活用し、自治体が独自に番号を使いやすくすることも盛り込んだ。預金口座への適用は利用者の任意だが、政府は金融機関と番号付与を促し、21年度以降は義務化することを目指している。
毎日新聞 2015年09月03日 20時16分(最終更新 09月03日 20時51分)
個人情報を「匿名」加工すれば本人の同意なしで売買できるようになる改正個人情報保護法が3日成立した。2003年の法制定以来、初の本格的な改正で、2年以内に施行される。商品の購入履歴などを集積した「ビッグデータ」を経済活動で活用しやすくするのが狙いだが、個人を特定できないようにする加工の基準づくりが今後の課題となる。
改正は、JR東日本が13年、IC乗車券Suica(スイカ)を巡り多数の乗客の生年月や性別、改札通過日時を市場調査用として無断で日立製作所に販売し、苦情が相次いで契約解除に追い込まれたことがきっかけだ。
従来法は個人情報を「特定の個人を識別できるもの」と定義して無断提供を禁じていたが、JRのケースが抵触するのか明確でなかった。改正法は、個人情報から氏名を削ったり住所や生年月日の一部を除いたりしたものを「匿名加工情報」と規定し、動向や購買状況などを本人の同意なしに第三者に提供できるよう改めた。提供側には、その項目を公表する義務が課され、違反者には懲役6月以下か罰金30万円以下の罰則が設けられた。
個人情報の加工基準は施行までに政令や規則などで定める。全国地域婦人団体連絡協議会の長田三紀(ながた・みき)事務局長は「明確な基準を作り周知徹底することが大切」と指摘する。
法改正で、個人情報の使われ方などを監視する第三者機関「個人情報保護委員会」が来年1月に新設される。加工基準をつくり、立ち入り検査や指導の権限を持つ。これまで個人情報保護は各省庁による緩やかな監督と民間の自主規制に委ねられてきたが、独立機関による監視が主流の世界標準に近づく。
委員会は、マイナンバー制度の準備をしている「特定個人情報保護委員会」を改組する予定。専門家らで構成する委員は7人から9人に増えるが、現在約50人の事務局の体制は未定。多くの国の第三者機関は官民双方を監視するが、個人情報保護委はマイナンバー制度に関わる領域を除き「官」は対象外だ。
一方、扱う個人情報が5000人以下の小規模事業者はこれまで法規制の対象外だったが、法改正で個人情報の管理を求められる。【青島顕、日下部聡】
◇「報道に配慮を」新聞協会が談話
新聞、通信、放送130社で構成する日本新聞協会の編集委員会は3日、改正個人情報保護法成立を受け「報道など公共・公益目的の活動への配慮を明確にするよう求めてきたが、主張が受け入れられないまま成立し遺憾だ。引き続き措置を講じるよう求めていく」との談話を出した。
容疑者取り調べの録音・録画(可視化)や司法取引の導入を柱とする刑事訴訟法などの改正案が7日、衆院本会議で賛成多数で可決、参院に送付された。今国会で成立する見通しで、3年以内に順次施行される。通信傍受の拡大も含むなど内容は多岐にわたり、捜査、公判の在り方を大きく変えることになる。
可視化の対象は、殺人や強盗致傷などの裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査事件で、警察と検察に容疑者の取り調べについて、全過程の録音・録画を義務付ける。暴力団犯罪などは対象外で、参考人の聴取も除かれる。
司法取引は、他人の犯罪を証言すれば不起訴や軽い求刑にすることを、検察官が容疑者や被告との間で合意できる制度。対象は汚職や詐欺、横領、独禁法違反などの経済事件と薬物・銃器犯罪などで、取引の協議には弁護人が常時関与する。虚偽供述には5年以下の懲役が科される。
警察官らに電話の傍受などを認める通信傍受法も改正。現行は対象を薬物・銃器犯罪など4種類に限っているが、組織犯罪が疑われる窃盗や詐欺、児童ポルノ事件などにも拡大し、通信事業者の立ち会いなしの傍受も可能とする。
このほか、検察官が保管する証拠の一覧表を弁護側に開示する制度の導入や、国選弁護制度の対象者拡大なども含まれている。成立すれば、公布から可視化が3年以内、司法取引が2年以内、通信傍受拡大と証拠開示が6カ月以内にそれぞれ施行される。
[時事通信社]
労働者派遣法改正案 野党の主張反映も視野に
こうしたなか与党側は、審議の遅れを踏まえ、今月1日としている施行日を今月30日に修正することを提案していて、衆議院に送り返して成立を図るため、来週にも参議院で可決したい考えです。
これに対し、民主党などは「そもそも問題の多い法案であり、十分に審議すべきだ」としているほか、派遣労働の固定化を防ぐため、より強い歯止めとなるような対策を明記することなど、派遣労働者の保護につながる修正を行うべきだなどと主張しています。
このため、与党側は、採決に向けた環境を整えるため、改正案の修正で野党側の主張を一定程度反映させることなども視野に調整を進めています。
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