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2025年10月26日の宮城県知事選挙は、現職の村井知事が、元自民党の参議院議員で札付きの悪質な右翼候補である和田政宗を退け、辛くも当選しました。
得票数は34万対32万、得票率は39・3%対37・50%と、とても東北最強の5選知事とは思えぬ苦戦だったのですが、これは村井県政に問題がありすぎたんです。
そもそも6選目というのが普通の知事でも多選批判を受けるところ。
さらに、県庁所在地である仙台では和田氏に大きく差を付けられたわけですが、それは仙台医療圏の再構築とか何とか言っちゃって、要は仙台の医療機関の統廃合という大阪維新ばりの新自由主義的政策を進めようとしたから。
水道事業の民営化もそれが外資に水道を売り払うことになるのか否かで、7月の参院選当時から参政党の神谷宗幣代表と村井知事が論争を続けてきたのですが、そもそも市民のライフラインの最たるものである水道事業を民間に売ってしまうというのが、言語道断の新自由主義政策です。


参政党が宮城県知事選挙に自民党の極右和田政宗元議員を擁立?!神谷宗幣代表「来週には応援する方を発表できると思います」。村井嘉浩知事の水道民営化は実際おかしいので6選危うし!
これに加えて、村井知事が2024年から検討を続けていたイスラム教徒を念頭に置いた土葬できる墓地の整備について、移民政策だとして参政党を中心に猛攻撃を受け、知事選直前の9月18日に白紙撤回すると表明せざるを得なくなりました。
先にご紹介した水道事業が外資に売られようとしていたという問題と相まって、和田氏と参政党の外国人排斥パワーがここで炸裂。
この2つの問題で、村井知事がメガソーラーを導入しようとしているというデマも信ぴょう性を持ってしまい、村井氏が選挙戦の途中では敗北演説の内容を考えたこともあったという薄氷の勝利になったのです。


日本の水と安全を「国際水マフィア」に売り渡す水道民営化法案は、世界の再公営化の流れに逆行している。
というわけで、村井知事の新自由主義的な強権政治がそもそも悪かったわけですが、ここで、kojitakenの日記さんの最新記事の末尾の部分をご紹介したいと思います。
『最後に宮城県知事選の話に戻って目を覆いたくなる出口調査の画像を紹介する。』
『和田政宗に投票した人を支持政党別に多い順並べると下記のようになる。
- 参政 93%
- 民民 57%
- 新選組 46%
- 維新 43%
- 自民 27%
- 立民 23%
- 公明 15%
- 共産 2%
これを見ると民民支持層は確かにひどいが新選組支持者もたいがいだ。両党支持層とも維新支持層よりも和田に投票したと答えた人の割合が高い。それらに比較すると、公明支持層の15%は、さすがに共産支持層の2%には及ばないものの立民支持層の23%よりもずっと良いスコアです(もちろん和田に投票しなかったかどうかの一点だけでの比較ではありますが)。
これでも、新選組は共闘の枠内に入れるべきだけれども公明には抵抗があると言えますか? 政党を本当に動かすのは党の執行部ではなく支持層だと私は思います。
とにかく、まず高市極右ネオリベ政権を打倒して準決勝に勝たないことには話は始まりません。』

参考記事 kojitakenの日記さんより
高市早苗自維N政権を打倒するためには「玉木分派」を除いた民民から共産までが「共闘」するしかないのではないか
kojitakenの日記の古寺さんは、高市早苗政権が極右でしかも新自由主義、つまり宮城県でいうと和田政宗候補と村井嘉浩知事を合わせたような極悪政権だと断罪。
だとすればこの際、玉木代表と榛葉幹事長を除く民民と、斎藤公明党も合わせて、立民・共産・社民、そして古寺さんにとっては鼻をつまんで?(笑)れいわ新選組まで大同団結すべし、とおっしゃっているわけです。
私も高市自維政権に対して、「まともな野党」は反ファシズム統一戦線を組めと盛んに言ってきたわけですから、れいわをまともというなら、民民や公明とも組めるでしょうというのが古寺さんの意見なんだと思います。
「これでも、新選組は共闘の枠内に入れるべきだけれども公明には抵抗があると言えますか?
政党を本当に動かすのは党の執行部ではなく支持層だと私は思います。」
というのは、これまで古寺さんから突き付けられた問題提起の中でも、一番厳しいものの一つかもしれません。

しかしですね。
れいわ新選組は確かにネーミングは元号からきていて酷いし(殺し屋集団の新選組もどうかと思う)、山本太郎代表が園遊会で天皇に直訴したのも戦前かと思うような復古主義だとは思います。
思いますが、れいわはやはり反権力は反権力なんですよ。
また、共同代表が大石あきこさんと櫛渕万里さんというかなりうるさ型(笑)の女性二人なのに、マッチョ政党だとか、長谷川ういこ氏が実質的に経済担当の政策委員だから新自由主義政党だとか、それは違うと思うんですよね。

確かに、うちがこっぴどく批判している伊勢崎賢治氏を外交安保の政策委員にして、とうとう参議院議員にまでしてしまったように、ウクライナ戦争でロシアをむしろ応援するような力の信奉者的なところ、陰謀論的なところはあります。
コロナワクチンにも否定的だし。
しかしだからこそ、極右の参政党に行ってしまいそうな陰謀論に惹かれやすい有権者を、れいわが反権力側につなぎとめている側面もあるんです。
今回の宮城県知事選でも、水道事業を民間に売りはらってしまうような村井県政に反発して、れいわ新選組支持層が和田候補に入れてしまったという面はあると思います。
やはり、れいわ新選組の本質は大きな政府論なんだと思います。



また、空気を読まないので、れいわが地方の現場では共産党や立憲民主党の人に迷惑をかけているという話も直接よく聞きます。
ですが、維新創立者の橋下徹氏の天敵である大石あきこ共同代表を筆頭に、日本維新の会を一番鋭く批判してきた政党は共産党を除けばれいわ新選組です。
反維新に関しては、立民の泉健太前代表や野田佳彦現代表は、大石氏の足の爪の垢を集めてドンブリで食った方がいいです。
日本維新の会創設者の橋下徹氏がれいわ新選組大石あきこ共同代表に名誉毀損訴訟で敗訴・確定。党首討論番組で「れいわの大石さんもつい先日、不記載というものがありました」と名指しで仕返しを図るも返り討ちにw
明日、トランプ大統領と高市早苗首相が極右首脳会談をしようとしている前夜の今。
最近、埋没気味のれいわは、維新のカウンターの立場に続いて参政党の対抗馬になることこそ生きる道、伸びる道だと思います。
反グローバリズムとか言いながら、貪欲資本主義の権化であるトランプ大好きな参政党のようなエセではなく、イラク戦争から一貫してアメリカの軍事至上主義を批判してきたれいわは、反米をこじらせて親露派にならなければ、本物の反グローバリズム政党になれる素質はあるんです。
高市首相が積極財政を唱えるのでそちらになびいてしまいそうな危うさもあるれいわ新選組ですが、反維新、反参政党を旗頭にして、反高市ファシズム統一戦線の一翼を担ってほしいと思います。

参考記事
村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより
「スパイ防止法という法律と、『スパイ防止法』賛成派の暴力化」という言論弾圧装置 (メモ)
シン・社会主義研究会さんより
編集後記
高市早苗NG(N・自・維)連立政権をどう打倒するか。立憲民主党の野田佳彦代表の首を切り、女性執行部のもと単独で過半数が取れる政党に成長させ、そのうえでまともな野党が結集するべきだ。
なので、れいわ>>>公明党>民民(玉木・榛葉を除いても)、というのが私の評価です。
そしていずれにしても、立民がただ他の野党と数合わせをするのではなく、野田佳彦代表を辞めさせて生まれ変わり、単独でもせめて自民を抜かして比較第一党となり、共産や社民だけでなくれいわも協力したくなるような政党になる。
そしたら公明党も自民にしていたように立民に選挙協力するし、民民だってすり寄ってくる。
まず立民がまともな政党になって、比較第一党になって、他の政党に擦り寄るのではなく、他の政党が協力してくる。
そうしたプロセスでなら、私も古寺さんの「民民から共産まで」、という反高市統一戦線論に賛成です。
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「まるで一つの政党、参政党と戦っているような選挙だった」。26日に投開票された宮城県知事選で、参政支援の候補者を約1万6千票差で振り切り、6選を果たした現職の村井嘉浩氏(65)。当選が確実になった後にそう語った。県政の継続か刷新かが問われた選挙戦で、何が起きていたのか。
歩道を埋め尽くした聴衆の肩越しに、大小の日の丸がたなびく。頭上に掲げられた無数のスマートフォンが、演説の熱気を記録していた。
選挙戦最終日の25日昼。仙台市中心部での和田政宗氏(51)の街頭演説には、小雨が降るなか約1千人が詰めかけた。
「せーの、いいね、やるね、和田政宗!」
参政党の神谷宗幣代表がマイクを握って声を張り上げた。掛け声にあわせ、聴衆が一斉に拳を振り上げた。参政が14議席を獲得して躍進した7月の参院選の熱気をほうふつとさせる。
その約5時間後。同じ場所で和田氏は選挙戦最後の演説をしたが、神谷氏がいない場に集まったのは200人ほどだった。
宮城県知事選で参政は当初、独自候補を擁立する方針だった。しかし、政策が似通う和田氏とつぶし合いを避けるなどの狙いから、和田氏と「政策覚書」を締結し、独自候補の擁立を取りやめた。
推薦はせず、党員にも自主投票としたが、選挙戦では神谷氏ら党幹部が何度も現地入り。実態は「全面支援」だった。
今回の選挙で和田陣営のイメージカラーは紫だったが、演説には参政のスタッフや支持者が押し寄せ、党カラーのオレンジが選挙戦を染めた。
「土葬」の可否検討 現職への逆風に
和田氏は参院議員を2期務め、一定の知名度はある一方、現職の村井氏を前に苦戦するとの見方が強かった。ところが、村井氏が「選挙戦の途中で敗戦の弁を考えていた。それくらい厳しい選挙だった」と振り返るほど、土葬を可能とする墓地整備案が風向きを変えた。
外国人材との共生政策を進めてきた村井氏は昨年10月、イスラム教徒を念頭に、宗教上の理由で火葬を望まない人が増える可能性を踏まえ、県内の土葬整備を調査、検討する考えを表明した。
これに対し、「日本人ファースト」を掲げる神谷氏は「移民受け入れを進めようとしている」などと批判。県内外から多くの反対意見もあり、村井氏は選挙直前の9月に白紙撤回を表明した。
だが、撤回後も和田氏は「再選すれば検討が再開される可能性がある」などと激しく攻撃した。有権者の間にも、「土葬の推進はなんとなく嫌だ」「撤回は信用できない」などと、漠然とした不安が広がったとみられる。
「参政党効果」の一方で、街を歩くと、現県政への批判の声も聞こえる。
子育て、復興、多選… 「知事の功績なのか」
仙台市の夫婦は、村井県政での子育て支援策に不満があった。21歳と18歳の息子を育て上げたが、「県からの財政的な支援は乏しかった」。
和田氏は選挙戦で、「出産・育児費用の完全無償化」などの公約を掲げた。完全無償化は、財政が潤沢な東京都ですら実施していない。宮城県の財政規模で実現できるかは不透明だ。しかし、夫婦は「やってみないとわからない」。将来世代のことを考え、和田氏に投票したという。
過去5回の知事選で村井氏に票を投じた仙台市の男性(74)は今回、村井氏に入れなかった。「もう長いから。多選阻止だね」。
石巻市の会社員男性(65)も「マンネリ化している。新しい風を吹かせればと思って和田さんに投票した」と話す。同市は11年の東日本大震災で大きな被害を受けた。15年近くが経ち、市街地の町並みは復興を果たしたように映るが、男性は「村井さんの功績だとは思わない」という。
朝日新聞が26日に実施した出口調査は、和田氏は50代以下の各年代で村井氏を上回る支持を集めた。20代と30代の和田氏支持は5割を超えた。
実際の得票数をみると、県内35市町村のうち、仙台市以外はすべて村井氏が和田氏を上回った。だが、仙台市は逆に和田氏が約3万6千票も上回った。和田氏の得票数約32万4千票のうち、同市だけで半数を超える。
神谷氏「次につなげる」
投開票の翌27日、和田陣営の一人は「子育て政策を評価する電話は1日に数十本ほど届いていた。仙台市で優勢だったのは、子育て世代に支持を得られたのが要因ではないか」と分析した。
一方、村井氏陣営は「終盤の情勢調査では、和田氏に負けていることもあった。これではまずいと、県議に協力を依頼した」と明かす。市町村議を入れれば200人ほどがビラ配りや応援演説に立ったといい、「勝因は組織票を固められたということだろう」と振り返った。
参政党にとって、今回の知事選は「党が本格的に支援する初の知事選」という位置づけだった。「宮城で勝てば、他の県(知事選)でも挑む」。神谷氏は今回の応援演説でそう語っていた。
結果を受け、神谷氏は談話を発表。最後にこう締めくくった。「もう一度戦い方を練り直し、次につなげていきたい」
仙台市での村井氏苦戦、自民県議「市民に響いていない」
村井氏は、一夜明けた27日の会見で、仙台市の得票が苦戦したことについて、「資料が出そろってきたのでこれから分析したい。あえて言えば、仙台は政令(指定)市なので、県の力がなくても色んなことをやれる。こういうことも影響しているかもしれない」と話した。
村井陣営で支援に入った自民県議の1人は「変化が激しく、人の出入りも激しい仙台市では、物価高対策など足元の施策が求められている」と指摘する。村井氏が進めてきたのは、病院再編や財政健全化など将来を見据えた施策が多いことから、「仙台市民に響いていないのでは」と指摘する。
一方、子育て施策の充実を訴えた和田氏は、若年層の多い仙台市内を重点的に回り、都市部票を積み上げた。
宮城県知事選挙 現職・村井氏が県政史上最多の6選「本当に苦しい選挙だった」
「村井ちゃん、頑張ったな」涙ぐむ支持者も
26日深夜、報道各社が村井さんの当選確実を伝えると、仙台市青葉区の事務所で吉報を待ちわびた支持者約200人は手を取り合って喜びを爆発させた。
かつてない逆風にさらされた。多選批判に加え、交流サイト(SNS)で政策を巡るデマや誹謗(ひぼう)中傷が拡散。期日前投票の出口調査では新人候補の優勢が伝えられたが、出身母体の自民党の宮城県議がフル回転し、薄氷の勝利をたぐり寄せた。
大きな拍手で出迎えられた村井さんはトレードマークの笑顔を全開にしながら「支えてくれた皆さんのおかげです」と感謝。「5期20年でやってきたことは間違っていなかった。県民との約束を必ず実現する」と力を込めた。
昔からの支持者は涙ぐみながら「村井ちゃん、頑張ったな」と労をねぎらった。村井さんは次々と握手し、かれた声で「あと4年で最後。全力でやり切る」と決意を新たにした。
中傷、デマに苦戦も奮起
宮城県政界に20年君臨する「ガリバー」は猛烈な暴風を耐え抜いた。
「本当に苦しかった」。大激戦を制し、県政史上最多の6選を飾った現職村井嘉浩さんは何度も支持者と抱き合い、涙も流した。
東日本大震災からの復興、自動車産業の集積が輝いた過去の戦術はもはや通じない。前半戦、県北部の街頭に集まった80人の笑顔は硬く、握手に力が入っていない。村井さんは「支持が広がっているのか、見えない」と不安に包まれた。
長期の治世は「飽き」を生んだ。突き進んできた仙台医療圏の病院再編は大票田の仙台市内で不評。交流サイトでは「メガソーラー推進」といったデマが流布した。
「売国奴!」。中盤、仙台市内で演説中に大声でののしられた。「今回負けると思っている」。村井さんは心身が削られた。
「デマに負けていいのか」。20日、誹謗中傷への法的措置の検討を表明。危機感を覚えた自民党県議らもようやく覚醒、最終盤で組織が猛回転を始めた。
最終日の25日、雨降る青葉区のアエル前。
「参政党の関係者からひどい攻撃を受けた。私は堂々と政策を訴える」。ずぶぬれになりながら、参政と組んだ新人和田政宗さんに敵意をむき出しにした。通行人が手を振り返す。「勝つ手応えがある」。勝ち筋が何とか見えてきた。
「次の4年は村井県政の集大成。全力を尽くす」。抱負を述べるいつもの笑顔にも疲労感が漂っていた。
6選の村井氏「初心に返って謙虚にやりたい」
任期満了に伴う宮城県知事選は26日投票が行われ、即日開票の結果、無所属現職の村井嘉浩氏(65)が、自民党元参院議員の和田政宗氏(51)ら無所属新人の4人を破り、県政史上最多となる6選を果たした。投票率は衆院選との同日選だった前回(2021年)より9・79ポイント低い46・50%。
[むらい・よしひろ]大阪府出身。防衛大学校卒。陸上自衛隊東北方面航空隊、松下政経塾を経て県議3期。05年の知事選で初当選し連続5期。全国知事会長を23年から1期2年務めた。65歳。当6。
今回は史上最多に並ぶ5人が立候補。村井県政5期20年の評価や多選の是非が大きな争点となり、人口減少対策や県水道事業の運営を民間委託する「みやぎ型管理運営方式」の賛否も問われた。交流サイト(SNS)上には、村井氏や県政へのデマや誹謗(ひぼう)中傷が広がる異例の選挙戦になった。
村井氏は仙台医療圏の病院再編の完結や世界的な半導体企業の誘致を掲げ、「富県戦略」の推進を訴えた。県議会の最大会派「自民党・県民会議」や公明党、日本維新の会の県議や多くの市町村長が後押しするなど、業界団体を含めた組織戦で逃げ切った。
街頭演説で「今回が当選しても落選しても最後の選挙になる」と明言した村井氏。仙台市青葉区の事務所で「次の4年間全力を尽くしていく。初心に返って謙虚にやりたい」と激戦を制した喜びに浸った。
和田氏は「県民と共に県政を変える」と県政刷新を主張。個人県民税5%減税や出産育児費の無償化を公約に据えた。
政策覚書を結んだ参政党が全面支援。神谷宗幣代表らが応援演説を重ねSNSでも情報を拡散した。仙台市を中心に支持を広げたが、一歩届かなかった。
元県議の遊佐美由紀氏(62)は介護や子育て、教育環境を充実する「福祉立県」を掲げ、立候補に当たり離党した立憲民主党、共産党の県議の応援を受けた。終盤は立民支持層を固めようと党国会議員が応援に駆け付けたが、村井、和田両氏の競り合いに埋没した。
元角田市職員の伊藤修人氏(33)、自営業の金山屯(じゅん)氏(85)は広がりを欠いた。
当日の有権者は187万2116人(男性90万4166人、女性96万7950人)。
村井氏には丁寧な県政運営求めたい
5人の乱戦となった宮城県知事選は、無所属現職の村井嘉浩氏(65)が県政史上最多となる6選を果たした。有権者の多選への不満は思いのほか厳しく、批判票の受け皿として猛追した元参院議員の和田政宗氏(51)を僅差でしのいだ。
選挙態勢にしても公約づくりにしても、村井陣営には油断や慢心、長期政権に伴う冷めた空気が広がっていたと言わざるを得ない。
勝敗の行方が読めない激闘を経験するのは、浅野史郎前知事の後継候補を破り初当選した2005年以来。5期目後半は全国知事会長の任期が重なり、多忙で準備不足は否めなかった。
「政策集」は一例だろう。役人が書いたような総花的な内容で、6期目に何を目指すのか、有権者に響く具体像を示せなかった。
県美術館の移転断念、仙台医療圏の病院再編に象徴されるように、近年の剛腕ぶりを疑問視する声が増え、特に舞台となった仙台市民や市議会の支持を自ら失った面も否めない。
自民党や公明党、日本維新の会の県議が支援に回ったが、危機感を共有したのは終盤情勢で和田氏との接戦が伝わってから。建設、電力といった業界団体や市町村長らのエンジンがようやく始動。仙台以外を固める組織戦で、薄氷の勝利を収めた。
和田氏は自民に籍を置きながら、県水道事業の再公営化推進や移民推進政策への反対などを盛り込んだ政策覚書を参政党と締結。神谷宗幣代表が期間中、4回も仙台入りするなど全面支援を受けた。子育て施策の充実、減税など村井氏の急所を突く政策を訴え、若い世代を中心に急速に浸透したが、一歩及ばなかった。
交流サイト(SNS)では、村井氏へのデマや誹謗(ひぼう)中傷が氾濫し、後味の悪さが残った。選挙に携わった議員は今回の惨状を教訓に、表現の自由に配慮しつつ、公正で健全な選挙をどう育むのか国会や地方議会で議論を深める必要がある。明日はわが身だ。
1969~89年に知事を5期務めた故山本壮一郎氏を抜き、未踏の領域に入る村井氏。選挙戦で「最後の選挙」と公言し、6期目は就任時から掲げる「富県戦略」の総仕上げとなる。
初心に返り、県民の声に耳を澄まし、県政を丁寧に進める姿勢が不可欠だ。対立しつつ調和する従来のスタイルに固執すると、深刻な分断を招きかねない。
(解説=瀬川元章)
孫と遊ぶ時間 もう少し先に
17日間の激戦を制し、宮城県政史上最多の6選をつかみ取った。5選で肩を並べていた故山本壮一郎氏を追い抜き、未知の領域に挑む。「この国、宮城を変えようと思って政治家になった。その気持ちを忘れず、次の4年間でやるべき仕事を完結させる」と力を込める。
2021年の前回は、コロナ禍で有権者と思うように接点を持てなかった。23年には全国知事会長に就任。今年9月に退任するまで週2、3日は東京出張と多忙を極め、「県内をほとんど回れていなかった」。心の引っかかりを払拭しようと、選挙戦では全35市町村を精力的に駆け回った。
東日本大震災で被災した沿岸部では、住民から当時の対応に感謝の言葉をもらった。大崎市の農村部では演説の帰り際、クマ対策を聴衆に求められると再びマイクを握り、「皆さんの命を守る地域づくりをしていく」と応じた。最終日の25日夜、仙台市中心部でマイクを納めると「思い切ってやれた」と笑顔を見せた。
6選出馬は悩み抜いた上での決断だった。妻の一美さん(60)と自宅を離れた2人の娘には「お父さん、そろそろいいんじゃない」と引退を勧められたが、「まだやり残したことがある」との一心が挑戦へと突き動かした。3歳と1歳になる孫とゆっくり遊ぶ時間は、またしばらくお預けになった。
「仕事が趣味みたい」と語る65歳。お酒を好み、今はワインのトニックウオーター割りにはまっている。大阪府豊中市出身。
(選管最終)
当 340,190村井 嘉浩 無現
324,375和田 政宗 無新
176,287遊佐美由紀 無新
20,445伊藤 修人 無新
3,663金山 屯 無新
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