
CNNの記事より
「全米で最も有力な反ワクチン陰謀論者の1人であり、ワクチンの安全性と有効性に関して誤った陰謀論を頻繁に広めてきた」
また、ケネディ氏は「ワクチンが自閉症を引き起こす可能性がある」などと科学的根拠が薄いとみられる情報から、ワクチンの安全性に疑問を呈したことも。
最近では、10年前、車を運転中に拾った子グマの死体をニューヨークのセントラルパークに捨てたことがあると告白し物議を醸しました。
ケネディ氏のXより(2024年8月投稿)
「前の車がクマをひき殺してしまったんだ、若いクマだった。皮をはぐつもりで拾って車に乗せた。クマの死体をセントラルパークに置いて、自転車に轢かれたように見せかけようと言った。みんないいアイデアだと思った」
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新型コロナワクチンについては数千人の方が亡くなり、それ以上の方が後遺症に苦しんでおられるといわれています。
どんなワクチンでも「悪魔のくじ」というくらいで、少数とはいえ犠牲者が出ることはあります。
しかしだからと言って子宮頸がんやインフルエンザなどの感染症でも明らかなように、ワクチン自体が有害だとか無益だとか言う話にはもちろんなりません。

反ワクチン陰謀論者の危険性は想像以上。は最も信頼のおける公正中立な感染症専門医。
『「殺しにいく」「家に火をつけてやる」反ワクチン派から誹謗中傷の嵐→殺害予告も…SNSで大炎上した現役医師(50)が明かす、ネットリンチの恐怖 岡秀昭教授インタビュー #1』
日本では予防ワクチンで犠牲者が出た際、政府が進めたワクチン接種は大多数の市民の命を救う適法行為ではあったが、被害を受けた方々には財産権の保障における「損失補償」の考え方を応用して、たとえ政府が無過失でも被害の補償はすべきだという理論が発展しました。
ちなみに法学上は、違法有責な行為による「損害」は「賠償」、適法な行為に基づく場合は「損失」を「補償」、という用語を使います。
コロナ禍での新型コロナワクチンの接種は必要なことでしたが、そこで起きた市民の被害には迅速かつ十分な補償が行われるべきです。

日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本ワクチン学会は2025年9月1日付で、10月から始まる高齢者の新型コロナワクチンの定期接種を強く推奨する見解を発表した。
しかし、このようなワクチンによる被害が出ている以上、日本でも反ワクチン陰謀論が根強く語られて流布するのは必然とも言え、反ワクチン陰謀論の参政党が支持者を増やした原因にもなっています。
そして、ドナルド・トランプ氏が2024年11月の大統領選挙で当選を確実にするために自陣に引き入れたのが、ケネディ大統領の親族で反ワクチン陰謀論などなど数々の健康系陰謀論で知られるロバート・F・ケネディ氏。
彼は大統領選で一時は10%以上の支持率があったので、選挙からの撤退とトランプ候補支持と引き換えに、数百億円の献金を一挙に出してくれたイーロン・マスク氏とともに政権入りを約束されました。
そのケネディ氏を彼が望む厚生長官(保健長官)にトランプ大統領が任命してしまったため、アメリカばかりか全世界に混乱が生じています。


ドナルド・トランプ次期米大統領の政権スタッフが史上最低。国防長官候補は性買春疑惑で辞退。司法長官に強姦疑惑。教育長官に児童の性的搾取疑惑。反ワクチン陰謀論者が保健福祉長官で政商納言マスク氏も参戦。
ケネディ氏は科学的に否定されている幼少期ワクチンと自閉症の関連性を再び持ち出し、自閉症の本人と家族を苦しめています。
これは我が国の参政党がこの世に発達障害は存在しないとか、親の育て方で発達障害は防げるなどと反知性主義の妄言をはき続けているのと全く同じです。

【#参政党に殺される】「発達障害など存在しません」「発達障害の大半は子供の個性にすぎません」という医学的にも大間違いの参政党の非道なデマは、発達障害のお子さんとその家族を殺してしまう。
そして、ケネディ氏がアメリカの厚生長官に就任して以来、感染症対策機関としてコロナ禍で世界的に有名になった疾病対策センター(CDC)には、科学的根拠に基づいて行われてきた公衆衛生の方針を放棄するよう圧力がかかっています。
2025年7月31日に就任したばかりのスーザン・モナレズCDC所長は8月27日に一か月足らずで解任されました。
政府で長年働いてきたモナレズ氏は弁護士に言わせれば科学的根拠に基づかない「無謀な命令」に従うことを拒否したため、標的にされたということです。
モナレズの後任に選ばれたジム・オニール氏は、そもそも医学的・科学的な訓練を受けた経歴がない。ちなみに「独自の考え」でアメリカの保健衛生政策を進めるケネディ氏ももちろん医学の専門教育は受けていません。

「米国小児科学会(AAP)は2025年8月19日、定期予防接種に関する新たな推奨を公表し、健康な子どもにも新型コロナウイルスのワクチン接種を推奨する方針を打ち出した。これは、連邦政府による物議を醸した指針とは異なる見解だ。」
米国小児科学会、コロナワクチン接種巡りトランプ政権と異なる見解
このモナレズ氏解任については、別の幹部4人が抗議で辞任する事態に発展し、9月3日にはCDCを含む厚生省の現役職員と元職員1000人以上が
「すべての米国人の健康を危険にさらしている」
としてケネディ氏の辞職を求める書簡を連邦議会に送付しました。
それ以前に、CDC職員の25%が4月までに解雇され、外部への委託研究・活動予算は35%削減されました。
ケネディ長官により中止されたプログラムには、子どもの鉛中毒防止、環境衛生、HIVを含む性感染症対策などが含まれています。
その他、ケネディ氏は2025年5月に妊婦と健康な子どもに対する新型コロナウイルスワクチンの接種推奨を中止したほか、6月には外部のワクチン専門家でつくるCDCの予防接種実施諮問委員会の全委員を解任し、反ワクチン活動家を含む新たな委員を起用するなど、ワクチン政策の全面的な変更を進めてきました。


この経験をもとに、60カ国以上の政府や国連機関、NGOが参加して感染症のパンデミックなどを防ぐため、「世界健康安全保障(GHSA)」が立ち上がりました。
アメリカはオバマ政権下でこの枠組みに多額の資金を拠出し、CDCが活動の中核を担ったのです。

ところが、トランプ大統領は第二次次政権の発足直後、WHOを脱退し、海外援助を全面停止する大統領令を出したため、HIV/AIDS、マラリア、結核、肝炎などの予防・治療に関する大型支援プログラムが中止されました。
CDC職員はWHOとの連絡を一切禁じられ、CDCの専門家もグローバルな諮問委員会を辞任せざるを得なくなりました。
また海外援助の停止命令でアメリカ国際開発庁(USAID)が解体され、83%のプログラムが消滅し、5200件の契約が打ち切られ、紛争や飢饉で深刻な人道危機に直面しているスーダンのような国では、命を守る支援の供給能力が著しく低下しているのです。
ある研究では、USAIDの予算削減により、2030年までに最大1400万人の死亡につながる可能性があると指摘しています。

今はトランプ政権からはじき出されたイーロン・マスク氏の負の遺産。
トランプ政権のイーロン・マスク氏が「経営する企業の従業員・元従業員で結成したチームを駆使し、220万人に上る連邦政府職員に対する空前の支配力と、政府機構を劇的に改変する権限を手に入れた」(ロイター)

日本版Qアノン信者の多くが参政党に入り込んだ。
トランプ信者Qアノンが反ワクチン陰謀論から親露派陰謀論へ。そして東京大学の研究は反ワクチン陰謀論者が参政党支持になる傾向を指摘。一般に「熟慮性が低い」という陰謀論者にどう対処するか。
編集後記

地球温暖化否定の陰謀論者トランプ大統領が就任初日にパリ協定からの離脱を表明。莫大な献金を受けている石油関連業者のため化石燃料や鉱物などの開発を大幅規制緩和。これはまだ「トランプの悪夢」の序章に過ぎない
トランプ政権でヤバイ陰謀論はこれだけではなく、親露派陰謀論もさることながら、世界中に一番害なすのは地球温暖化否定陰謀論です。
米エネルギー省が発表した気候変動に関する報告書に、科学者から批判が続出していて、化石燃料の積極活用を進めるトランプ政権の考えを正当化する記述が報告書に都合良く採用されていることが批判の理由で、米研究チームは9月2日、「科学的に信頼できない」とする意見書を公表しました。
ほんと、どんだけ世界中に迷惑かけたら気が済むんや、この反知性主義者たちは。
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最新の新型コロナワクチンは新たな変異株にも有効
提供元:HealthDay News
公開日:2025/07/21
最新の新型コロナワクチンは、新たな新型コロナウイルス変異株に対しても有効であることが、新たな研究で示された。2023〜2024年版の新型コロナワクチンについて検討したこの研究では、ワクチンは特に重症化予防に対して明確な追加的効果のあることが確認されたという。米レーゲンストリーフ研究所生物医学情報センターのShaun Grannis氏らによるこの研究結果は、「JAMA Network Open」に6月25日掲載された。
この研究では、米国の6つのヘルスケアシステムの2023年9月21日から2024年8月22日までのデータを用いて、新型コロナワクチン(オミクロン株XBB.1.5対応1価ワクチン)の有効性が検討された。主要評価項目は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による救急外来(ED)や緊急ケア(UC)受診、入院、および重症化(集中治療室〔ICU〕入室または入院死亡)の予防に対する有効性を検討した。なお、本研究の対象期間には、オミクロンXBB株およびJN.1株の流行期も含まれている。
対象期間中にCOVID-19様症状を呈し、PCR検査または抗原検査を受けた18歳以上の成人34万5,639例(年齢中央値53歳、女性60%)のうち、3万7,096例(11%)が陽性であった。解析からは、ワクチン接種後7〜299日の間におけるED/UC受診予防に対するワクチンの有効性は24%(95%信頼区間21〜26%)であることが示された。また、COVID-19様症状を呈して入院した18歳以上の入院患者11万1,931例(年齢中央値71歳)のうち、1万380例(9%)が陽性であった。解析からは、ワクチン接種後7〜299日の間におけるCOVID-19関連の入院予防に対するワクチンの有効性は29%(95%信頼区間25〜33%)、重症化予防に対する有効性は48%(同40〜55%)であった。ワクチンのこのような予防効果は、特に65歳以上の成人において顕著であることも示された。
さらに、ワクチンの有効性は接種後7〜59日が最も高いことも判明した(ED/UC受診予防:49%、入院予防:51%、重症化予防:68%)。しかし、接種後180〜299日になると効果が大幅に低下し、ED/UC(−7%)と入院(−4%)予防に関しては有効性が認められなくなり、重症化予防についても16%まで低下していた。
Grannis氏は、「この研究は、改良型COVID-19ワクチンが、特にワクチン接種直後の数カ月間に、入院や重症化などの深刻なアウトカムに対して依然として大きな保護効果を発揮することを示している」と述べている。同氏はさらに、「これらの結果は、ウイルスが進化し続ける中で、特に高齢者やより脆弱な患者に対して、推奨通りに最新のワクチンを接種し続けることの重要性を再確認させるものだ」と付け加えている。
この研究結果は、米政府により新型コロナワクチンの改良が妨げられている中で発表された。米食品医薬品局(FDA)は5月に、プラセボ対照試験を実施しない限り、一般向けに改良型新型コロナワクチンを承認しないと発表した。また、同月後半にロバート・F・ケネディ・ジュニア(Robert F. Kennedy Jr.)保健福祉長官は、米疾病対策センター(CDC)は今後、健康な小児および妊婦への新型コロナワクチン接種を推奨しないと発表した。なお、CDC公式サイトには現時点でこの方針は反映されていない。
Grannis氏は、「本研究結果は、高リスクグループに対してタイムリーなワクチン接種と追加接種を推奨するガイドラインを裏付けている」と話す。また、共著者の1人であるレーゲンストリーフ研究所生物医学情報センターのBrian Dixon氏は、「効果的なワクチンの接種は、入院や救急外来の受診を防ぐことで地域社会の健康を維持し、COVID-19に伴うコストを削減する上で依然として重要な手段である」と述べている。
[2025年6月26日/HealthDayNews]Copyright (c) 2025 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら
権力を持ったワクチン懐疑派の脅威が現実に──影響はアメリカ以外の世界にも
What chaos at the US CDC could mean for the rest of the world
アメリカのロバート・F・ケネディJr.厚生長官(8月28日、テキサス州オースティン) © Bob Daemmrich/ZUMA Press Wire
<CDC局長の突然の解任と人員削減が、アメリカだけでなく世界の公衆衛生に深刻な影響を及ぼし始めている>
ワクチン懐疑派のロバート・F・ケネディJr.がアメリカの厚生長官に就任して以来、感染症対策機関の疾病対策センター(CDC)には、科学的根拠に基づいて行われてきた公衆衛生の方針を放棄するよう圧力がかかっている。
その圧力が表面にも噴き出したのが、先週のスーザン・モナレズCDC所長の解任だ。弁護士によれば、政府で長年働いてきたモナレズは就任から1カ月足らずで、科学的根拠に基づかない「無謀な命令」に従うことを拒否したため、標的にされたという。
モナレズの後任に選ばれたジム・オニールは、医学的・科学的な訓練を受けた経歴がない。ちなみにケネディも医学の専門教育は受けていないとされる。
同日、CDCの首席医務官を含む3人の上級職員が辞任した。彼らはワクチンや新興感染症を担当する部門で指導的役割を果たしていた。
筆者は1986年〜1995年までCDCに勤務し、ほとんどが海外対象の業務だった。
CDCはアメリカ国内の公衆衛生政策を監督・支援する重要機関であると同時に、世界の公衆衛生にも不可欠な役割を果たしている。CDCの混乱はアメリカ国内にとどまらず、世界中に波及する可能性がある。
ワクチンは安全でないと拡散
2025年1月、ドナルド・トランプが2期目の大統領に就任し、ケネディが厚生長官としてCDCを所管するようになると、公衆衛生への脅威が一気に現実のものとなった。
CDC職員の25%が4月までに解雇され、外部への委託研究・活動予算は35%削減された。中止されたプログラムには、子どもの鉛中毒防止、環境衛生、HIVを含む性感染症対策などが含まれていた。
ケネディは長年にわたってワクチン懐疑論を唱えてきた。
2019年〜2020年にかけてサモアで麻疹が大流行し、5700人以上が感染、83人が死亡した。その多くが子どもだった。流行の前には、フェイスブック上でワクチンの安全性に疑問を投げかける広告が拡散されており、その一部はケネディが設立した「チルドレンズ・ヘルス・ディフェンス」が資金提供していたと報じられている。
ケネディは、ワクチン接種に関する助言を行う専門委員会「免疫実施諮問委員会」の17人の専門家を解任し、8人の新メンバーと入れ替えた。その中には、反ワクチン的な発言歴のある人物も含まれていると報じられている。
ケネディの下でCDCが行った措置は以下の通り。
•健康な子どもと健康な妊婦をCOVID-19ワクチンの「接種推奨」対象から除外。保険適用・供給の制限により、接種機会の縮小につながった
•感染症予防に有望なmRNAワクチン開発に関する総額5億ドルの契約を打ち切る
•科学的に否定されている幼少期ワクチンと自閉症の関連性を再び持ち出す
アメリカの保健衛生政策のトップであるケネディの行動が、ワクチンへの信頼と接種率に与える損害は計り知れない。影響はアメリカ国内にとどまらず、世界中に広がる可能性がある。
危機に陥った国際的感染症対策
CDCはかねてから世界保健機関(WHO)に助言を行ってきた。最初の大規模な国際活動は、共同で取り組んだ天然痘根絶プログラムだ。1960年代には西アフリカ、1970年代にはインドやバングラデシュで活動した。
ナイジェリア東部で起きたビアフラ戦争による飢饉では1968年、赤十字国際委員会の要請で緊急医療支援を行った。栄養状態のモニタリングや栄養失調対策プログラムの設計を行うための人員を派遣したのだ。
2014年3月にギニア、シエラレオネ、リベリアで始まったエボラ出血熱の大流行では、2015年7月までに3000人のCDC職員が動員され、ラボ診断や接触者追跡、監視体制の構築などの技術支援を行った。
この経験をもとに、60カ国以上の政府や国連機関、NGOが参加して感染症のパンデミックなどを防ぐため、「世界健康安全保障(GHSA)」が立ち上がった。アメリカはオバマ政権下でこの枠組みに多額の資金を拠出し、CDCが活動の中核を担った。
WTOとの連絡も禁止
だがトランプは2次政権の発足直後、WHOを脱退し、海外援助を全面停止する大統領令を出したため、HIV/AIDS、マラリア、結核、肝炎などの予防・治療に関する大型支援プログラムが中止された。
CDC職員はWHOとの連絡を一切禁じられ、CDCの専門家もグローバルな諮問委員会を辞任せざるを得なくなった。
また海外援助の停止命令でアメリカ国際開発庁(USAID)が解体され、83%のプログラムが消滅し、5200件の契約が打ち切られた。紛争や飢饉で深刻な人道危機に直面しているスーダンのような国では、命を守る支援の供給能力が著しく低下している。
ある研究では、USAIDの予算削減により、2030年までに最大1400万人の死亡につながる可能性があると指摘している。
予算と人員の削減により、CDCの国際的な関与能力は著しく低下した。たとえば、母子保健部門が閉鎖され、22人の職員が全員解雇された。この部門は、途上国におけるHIV母子感染予防プログラムを支援してきた。
財政支援の削減と専門人材の大量離職、そして科学的な政策プロセスへの干渉は、CDC本来の任務遂行能力は著しく損なわれている。アメリカ国民の信頼も失い、もはや世界最高の公衆衛生機関とは見なされていない。
各国政府、研究機関、保健開発機関は、こうした世界的な公衆衛生の知見の喪失に対して、明確に抗議の声を上げる必要がある。何百万もの命が、それにかかっている。
米厚生省職員ら1000人超がケネディ長官に辞任要求 混迷深まる
米国の公衆衛生行政の混迷が深まっている。感染症対策の司令塔である疾病対策センター(CDC)を管轄するケネディ厚生長官が、ワクチン政策をめぐる衝突などを理由に所長を解任する方針を決めると、別の幹部4人が辞任する事態に発展。3日にはCDCを含む厚生省の現役職員と元職員1000人以上が「すべての米国人の健康を危険にさらしている」としてケネディ氏の辞職を求める書簡を連邦議会に送付した。
書簡では、反ワクチン活動家だったケネディ氏が、ワクチンで予防可能な病気に関するCDCの専門家による説明を拒み、「科学の専門家を装い、あらかじめ決められた結論に合うようにデータを操作する政治的に偏向した人物」をCDCの委員会メンバーに指名したなどと指摘。「医療政策は党派政治ではなく、科学的な証拠に基づく原則に従うべきだ」として、辞任しない場合は適性ある人物を新たに厚生長官に任命すべきだと訴えている。
1日には共和党、民主党の両政権でCDCの所長と所長代行を務めた9人が連名でニューヨーク・タイムズに寄稿した。職員の大量解雇やワクチン研究への資金提供の中止など、ケネディ氏就任後の米国の公衆衛生政策は「見たことも経験したこともない」事態だと警告。過去30年あまりで最大の感染者が出ているはしか対策でも、「ワクチンを軽視する一方で、証明されていない『治療法』に焦点をあてた」とケネディ氏を非難した。
米国の医学・医療界では以前から、第三者の専門家が妥当性を評価する査読などを経た科学の蓄積と、それに基づく従来の政策を軽視するケネディ氏の姿勢に懸念が広がっていた。現役職員など組織内部からの批判が抑え込めなくなった背景には、CDCトップの解任騒動がある。
ホワイトハウスは8月28日、CDCのモナレズ所長の解任を発表した。「非のうちどころのない専門家」(ケネディ氏)として約3週間前に就任したばかりだったが、米メディアによれば、ワクチン政策をめぐりケネディ氏の主張を受け入れなかったことで辞任を迫られた。モナレズ氏の代理人は「非科学的で無謀な指示を追認しなかったことが(解任の)理由だ」と声明を発表し、政権の対応を批判した。
一方、ケネディ氏は9月2日、ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で、「政治化された科学」や「官僚的な惰性」が新型コロナウイルス対応の「失敗」をもたらしたと主張し、「CDCへの信頼を取り戻す」と記した。
トランプ大統領はケネディ氏の擁護を続ける。自身のソーシャルメディアへの投稿で「CDCが引き裂かれている」と言及し、背景には新型コロナワクチンの有効性に関する議論があると主張。「混乱を解消してもらいたい」として、製薬会社にデータを国民に公開するよう要求した。実際には、ワクチンに関する臨床試験のデータは大量に公開され、独立した組織によって評価もされており、ニューヨーク・タイムズは「CDCを引き裂いているのは、政権内部からのCDCに対する攻撃だ」とする専門家の声を伝えている。
ケネディ氏は6月、政府のワクチン政策に助言するCDCの諮問委員会のメンバー全員を解任し、ワクチンに批判的だった学者や医師らを新たな委員に指名した。8月には、新型コロナウイルス流行時に初めて実用化されたメッセンジャー(m)RNAを活用した政府のワクチン研究開発支援を中止すると発表した。【ニューヨーク八田浩輔】

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