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格差を是正しながら、景気を良くし、財政赤字を解消する道がある。野党共闘は「大きな政府」を目指せ。


 

 財政健全化を図りながら、格差の是正もする税制度はあります。

 まず、所得税の累進課税率を上げること。高所得者ほど税率が高いという状況にもう一度持っていかなければなりません。

 相続税や贈与税も同じです。税金はあるところから取れ、です。

 同じく、富裕税と言われる資産に対する課税も強化することが可能です。

 

 これは大企業の内部留保に対するなんらかの課税も同様の発想で必要です。

 

 

 有価証券の売買、利益に対する課税が低すぎます。これが高所得者の実質税率の低さに利用されています。庶民の小規模な売り買いは除外して、また株式売買の低迷につながらない範囲で、課税の強化をすべきです。

 固定資産税も有効です。ただし、これは持ち家や現に操業している工場などの施設の不動産ではなく、遊休土地や資産運用用の不動産に対して課税を上げるものでないといけません。これが上がると、不動産を持っているコストが上がるので、不動産の流通が促進されるという側面があります。

 これらから得た税金を、低所得層へ回せば、彼らは日々の暮らしに余裕がないので貯蓄することはなく消費する率が高く、格差是正のみならず景気対策になります。日本のGDPは個人消費が6割以上を占めますから、個人消費が刺激され内需が拡大すると、企業の売り上げも上がって景気が良くなり、まわりまわって企業経営者などの高所得層も潤います。

 それが実質賃金の値上げにもつながり、内需はさらに拡大して景気は良くなり・・・の好循環が生まれるのです。

 

 2014年までは消費税を上げても全体の税収はさほど上がりませんでした。

 

 これには3つの理由があります。

 まず最初に、所得税の累進課税率が下げられ続け、所得税の税収が伸び悩んだこと。

 

 次に、法人税が減税され続け、法人税減税が消費税増税額に匹敵する、社会保障に回されるはずの消費税が法人税の穴埋めに使われるのに等しいことになっていること。

 

 そして、消費税増税による景気の減退です。

 橋本内閣の時に消費税を3%から5%に上げた結果は悲惨でした。

 

 2014年4月の消費税増税で消費税は一時的にではありますが10兆円から18兆円に伸び、全体の税収もアップしています。

 しかしこれは、株価の暴騰などで企業収益が史上最大となり、所得税・法人税の税収が上がったことも一因になっています。

 この消費税増税後、景気は後退局面に入り、さらなる法人税減税も予定されているため、結局税収は元の木阿弥に終わる公算が高いのです。

所得税税が減り続けたのは累進課税率を下げた減税のため。

近年の動向をみると、消費税が安定した税収で、直接税である所得税はそうではない、という迷信がホラッチョであることがわかる。

 

 

 消費税も5%程度なら税収のバリエーションとして良いのですが、それ以上となると日本経済には耐える体力がないことは、異常な金融緩和の効果も消滅という目の前の事実で明らかです。

 政府のやるべきことを規制緩和などと言ってやたら民間に回すと、バス転落事故のような人災を招くことも日常茶飯事的に突き付けられている事実です。

 所得税、法人税、富裕税などで税収を確保し、あるところから取った税金をないところに回す。

 このことで格差を是正するだけでなく、景気対策をする。政府が社会と経済に積極的に介入する「大きな政府」論が今ほど求められている時代はありません。

 基本的に新自由主義路線で、なんでも民間任せの弱肉強食社会を志向する「小さな政府」論を取る政党が、自民党、民主党と二大政党になっていたのは日本の悲劇。

 民主党以上に「小さな政府」論の維新の党が加わった民進党が「大きな政府」を志向する可能性は高くありませんが、野党共闘がなければ民進党も壊滅的な敗北をするのは必至です。

 なんとか、共産・生活・社民が民進党を大きな政府に少しでも引っ張ってくれることを期待するしかありません。

 

 

岡田代表と枝野幹事長の消費税増税凍結慎重論を見ると、旧態依然たる民進党の自助努力に任せていたら、100年たっても大きな政府論なんかに立つわけがない。

ここは、奇しくも待機児童問題という教育・福祉問題で名を上げた山尾志桜里政調会長に期待するしかないのだろうと思います。

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ノーベル賞学者が「消費税を引き上げる時期でない」と提言!その理由は?

長澤まき

2016年03月16日 16時00分

 

「首相官邸」HP
 

ノーベル賞を受賞した経済学者が安倍首相らに「消費税率の引き上げを延期すべき」という考えを示した。

ノーベル賞教授「適切なタイミングでない」と意見

首相官邸で16日に開催された「国際金融経済分析会合」で、ノーベル経済学賞を受賞したコロンビア大のジョセフ・スティグリッツ教授は「世界経済が芳しくない」として次のように発言。

現在のタイミングでは消費税を引き上げる時期ではない

また、安倍首相に「経済情勢が変わったなら政策も変化に順応するように調整しなければならない」と述べ、来年4月の消費税率10%への引き上げを見送るべきだと提言した。

「総需要を喚起しない」と指摘

なぜ、スティグリッツ氏は消費税を引き上げる時期ではないと提言したのだろうか?

菅官房長官は会見で、スティグリッツ氏の「消費税引き上げは今のタイミングではない」という発言について次のように説明した。

総需要を喚起するものでないという観点から

スティグリッツ氏は「総需要を増やす効果があるのは『炭素税』や『相続税』だ」という趣旨の発言をしたという。

別のノーベル賞教授も「やるべきでない」と意見

2017年4月の消費税率10%への引き上げについては、別の学者からもやるべきではないという意見が出ている。

2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏は一昨年、消費税率の10%への引き上げについて「やるべきでない政策」とコメント。

10%に引き上げた場合、日本経済はデフレに逆戻りして再浮上がほぼ不可能な惨状になると語った。

2014年の増税後、消費が低迷

2014年4月に消費税率が8%に引き上げられて以降、消費は低迷。2015年10~12月GDPは年率換算で▲1.1%となった。


総務省「家計調査報告書」

賃金のベースアップによる消費拡大が期待されていたが、世界経済の減速を懸念して企業はベアに消極的な姿勢をみせている。

自民党内でも慎重な姿勢が目立つ

このような状況を受けて、来年4月の消費税率10%への引き上げに慎重な意見が拡大。

日経新聞が実施したアンケートによると、「予定通り増税するべき」と答えた県連は自民党でも5割。

安倍首相も14日の予算委員会で、税収が減るなら増税延期も排除しないという考えを示唆したという。

 

 

 
現代ビジネス

クルーグマンが指摘した日本経済の弱点

2016年03月26日(土) 歳川 隆雄
【PHOTO】gettyimages

慢性的な需要不足の原因

3月17日に東京証券取引所が発表した3月第2週の投資部門別株式売買動向によれば、海外投資家は10週連続で売り越し、売り越し額は1兆932億円と前週の954億円から大幅に拡大、1982年7月統計公表以来で最大だった。

買い向かっているのは年金基金の売買を反映する信託銀行であり、16週連続の買い越しである。「海外投資家vs公的年金」の構図がより鮮明となった。

海外投資家が日本株見切売りの背景には、①マイナス金利による金融機関の収益悪化と内需の柱としての銀行株下落、②米利上げペースの鈍化と円高デフレ再燃・株安による消費停滞、③「慢性需要欠乏症」の元凶である人口減少=少子化対策の無策―などがあるとされる。

とりわけ、大幅な円高リスクとマイナス金利の弊害が外人投資家の日本株見切売りに拍車をかけている。一方、少子化対策について安倍晋三首相は「歴代宰相では初めて1億人維持の人口政策に踏み込む」と何度も豪語しているが、有言不実行の謗りを免れない。

海外投資家のアベノミクス期待の希薄化は、「社会政策としての抜本的な少子化対策に挑もうとしない安倍首相への見切り売りに他ならない」という指摘があるほどだ。

3月22日夕、首相官邸で開かれた第3回国際金融経済分析会合に招かれたポール・クルーグマン米プリンストン大学名誉教授は、安倍首相の“期待”に応えて消費増税の再延期を提言した。

クルーグマン名誉教授は、実は米紙ニューヨーク・タイムズ(2015年10月20日付)に「Rethinking Japan」と題したコラムで「想定している以上に量的緩和の効果が出ない原因は、本質的かつ永続的な日本の需要の弱さに根ざしている」と書いていた。

同教授は、日本に根ざす本質的かつ永続的な需要の弱さ、つまり人口動態(少子化)を見出していたのである。従って、現下の円高・株安に歯止めをかけ、慢性的需要欠乏症から脱却するには、抜本的な少子化対策や移民対策を「一億総活躍戦略」の柱に据えるしかないのだ。

事実、英紙フィナンシャル・タイムズの著名なコラムニスト、マーチン・ウルフ氏も2月23日付電子版で「Helicopter drops might not be far away」と題し、世界経済は構造的かつ循環的な両面でスローダウンにあり、世界的な「慢性的需要不足」に対してもはや財政バラマキ(ヘリコプター・マネー)しか有効な手立てはないと主張している。

つまり、安倍政権のリフレ戦略に立ちはだかるリスク回避の円高と株安に歯止めをかけるのは、米国の拙速利上げでも欧州中銀(ECB)の“ドラギ(総裁)・マジック”でもなく、名目成長率引き上げと永続的な内需拡大を図るべく「第3次ベビー・ブーム」の惹起に他ならない。

先に安倍首相の「有言不実行」を指摘したが、首相自身が『文藝春秋』(15年12月号)のインタビューで「日本が少子化高齢化に死に物狂いで取り組まなければならない限り、海外から持続的な投資を呼び込めない」と述べているのだから、有言実行してもらうしかない。

そしてアベノミクス「新・三本の矢」の2本目に記した「希望出生率1.80」の実現のための具体策を打ち出すことこそが、まさしく海外投資家の日本株選好への回帰に繋がるのだ。

筆者が昨年11月に本コラムで提案した「第1子に1000万円支給」であれ、加藤勝信一億総活躍相が筆者に漏らした「結婚した若いカップルに100万円支給」であれ、結婚しない若者が結婚したくなる、あるいは子供は欲しいけれども作れない夫婦が決断するモチベーションを促すことになればいいのだ。

 

 

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