生成AIが支える、何も起きない夜の物語
マユミは浜田省吾のファンだ。
ボクが外から帰ってくると、ときどきリビングから浜田省吾の歌声が流れてくる。
テレビの前に座ってBlu-rayを再生している。
特別なことのない、いつもの夜だ。
CDは全部持っているしファンクラブにも入っている。
コンサートにも何度も行っている。
玄関で靴を脱ぎ、コートを掛ける。
歌声は変わらず部屋に満ちている。
リビングの入口に立ったまま、声をかけずにいると、マユミがふと振り向いた。
一瞬だけ目が合う。
それから立ち上がり、こちらを見たまま言う。
「一緒に聴こうよ」
誘う、というより、もうそこに座ることが決まっているような言い方だった。
「うん」
そう答えてから、少しだけ間を置いてソファに腰を下ろす。
音楽は止まらない。
二人の間に余計な言葉もない。
浜田省吾の歌声が部屋を満たし続けている。
その隣にいる、というだけのことが思っていたより、ずっと落ち着く。
浜田省吾「もうひとつの土曜日」が映し出す切なさと希望

マユミはリビングのソファに座ったまま、テレビに映るMVから目を離さない。浜田省吾の「もうひとつの土曜日」が夜の空気にゆっくり溶けていく。画面の中の歌声に少しだけ肩をすくめるような仕草をした。

サビに入る瞬間マユミは小さく息を吸う。
「……ね、ヒロ。『振り向いて 探して〜』って、胸がきゅっとするでしょう」
切なさだけじゃなくて、まだ信じたい気持ちが、ちゃんと残ってる感じがするの。

少し間を置いてマユミは続ける。
「誰かを守るために離れたのに結局ひとりになる、その静けさが胸に残るの」
そして小さく笑って、こう続けた。
「だから今はね探さなくていい土曜日が好き。ヒロが、ここにいるから」
そう言って、そっとヒロのほうを見た。

収録アルバムの詳細
この曲はアルバム『J.BOY』のDISC 1の10曲目に位置し、「LONELY-愛という約束事」のB面曲として知られています。作詞・作曲は浜田省吾、編曲は板倉雅一によるものです
おまけに

