不自由な恋を選んだ理由──“普通の女性”が献身を選ぶとき
第3章:今の若い女性は、不自由な恋とどう向き合うのか
「今どき、そんな恋愛する人いるの?」 マユミの話をすると、そんな声が返ってくることがある。
自立が大切だとか、自由が尊いとか、そういう価値観が当たり前になった今、 誰かのために自分を少しずつ削っていくような恋は、古くさく見えるのかもしれない。
でも、マユミは“我慢している”わけじゃない。
彼女は、自分で選んでいる。
ヒロと過ごす時間が、自分にとって自然で、心地よくて、 だからこそ、その生活を“自由”だと感じている。
「不自由って、何なんでしょうね」 マユミはそう言って、少し考えるように目を細めた。
「たしかに、ヒロと一緒にいると、できないこともあるし、予定が変わることもある。
でも、それを“制限”だとは思ってないんです。 むしろ、誰かと一緒に生きるって、そういうことなんじゃないかなって」 今の若い女性が、みんな“自由”だけを求めているわけじゃない。
誰かと心を通わせたい。 誰かの弱さに触れて、自分の中の優しさを知りたい。 そんな気持ちを持っている人は、きっと少なくない。
マユミの選択は、時代に逆らっているわけじゃない。
むしろ、今の時代だからこそ、 「誰かと生きることの意味」を、もう一度見つめ直すきっかけになるのかもしれない。
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