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困難だとわかっていて、なぜ付き合おうと思えたのか──“普通の女性”が献身を選ぶとき:過去日記番外編

不自由な恋を選んだ理由──“普通の女性”が献身を選ぶとき 

第2章:困難だとわかっていて、なぜ付き合おうと思えたのか

マユミは、最初からわかっていた。 ヒロと一緒にいることは、きっと簡単じゃない。 生活のリズムも、体調も、将来の見通しも、普通の恋愛とは違う。

それでも、彼のそばにいたいと思った。

「最初は、正直、迷いました」 マユミはそう言って、少しだけ目を伏せた。

「母にも言われたんです。『あなたが苦労するのが目に見えてるのに、なぜ?』って」 そのとき、うまく答えられなかった。

自分でも、理由がはっきりしていたわけじゃない。

ただ、ヒロの声を聞いたとき、心が静かになる気がした。

彼の笑顔を思い出すだけで、胸の奥があたたかくなる。

それは、説明できないけれど、確かにそこにある感覚だった。

「好きになるのって、理屈じゃないんですよね」 マユミはそう言って、少し笑った。

「困難があるからやめよう、って思えたら、きっと好きじゃなかったんだと思います。」 恋をすることは、未来を選ぶことでもある。

でもその未来が、必ずしも“楽”である必要はない。 誰かと一緒にいることで、自分の中にある“強さ”や“優しさ”が引き出されるなら、 それはきっと、意味のある選択なのだと思う。

マユミは、ヒロと過ごす日々の中で、何度も迷いながら、少しずつ答えを見つけてきた。

それは、「苦労してでも一緒にいたい」という覚悟ではなく、 「一緒にいることが、自然だから」という静かな確信だった。

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