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社内のそっくりさんに驚いた昼休み!:過去日記159

食堂で出会った髪型がそっくりな女性に驚く!社内でマユミに似た空気を感じた瞬間

昼休みになると、決まって食堂の奥へ向かう。

あまり目立たない、そこがヒロのお気に入りの席だ。

冷房の風がちょうどよく当たり、窓越しに見える空の色もその日の気分を映しているみたいで、なんとなく落ち着く。

その日は梅雨が明けそうな、湿度の高い蒸し蒸しした午後だった。

ImageFXマユミうどん

マユミと並んで冷やしうどんを食べるのも、いつしか夏のルーティンになっていて、悪くないなと思う。

「今日はおつゆ、ちょっと濃いね」

マユミが言う。ヒロはうなずきながら、つるんと麺をすすった。

少し離れた席に誰かが座ったのは、その直後だった。

何気なくそちらに目を向けた瞬間、ヒロの手が止まった。

 

——マユミ?

いや、違う。マユミは右隣にちゃんと座っている。首を傾げて、「どうしたの?」と不思議そうに見てくる。

その女性は、肩にかかるロングストレートの髪型が驚くほど似ていた。内巻きの角度までそっくり。

だけど、顔立ちはまったく違う。目鼻のバランスも声も違う。

でも、なぜだろう。あの「空気感」だけが妙に似ていた。

「ねぇ、なんか姉妹に囲まれてるみたいじゃない?」

マユミが小声で、くすくす笑う。

ヒロは苦笑いを浮かべながら、そっとつぶやいた。

「……マユミの方が美人だけどね」

その瞬間、マユミは下を向いて肩を震わせるように笑った。

ちょっと恥ずかしそうで、でも嬉しそうで、眩しいくらいの笑顔だった。ヒロもつられて笑った。

ImageFXマユミ

食堂のざわめきの中、そこだけふわりと柔らかい空気が生まれていた。

何気ない昼休みなのに、胸に残る場面だった。ほんの一瞬の偶然が、日常にちいさな魔法をかけたような気がした。

オフィスに戻る途中、ヒロはふと思う。

会社の中に、マユミに“似ている人”がいるなんて。振り向かなければ、間違えて声をかけていたかもしれない。

でも、顔はまったく違った。ただ、髪型だけが引き寄せた錯覚。それでも心が一瞬揺れたのは事実で。

不思議な感覚だったけれど、髪型ひとつでこんなふうに物語が始まるなんて、なかなか粋な演出じゃないか。

そんなことを考える自分もちょっと気持ち悪い気がするけど——

でも、やっぱり。悪くない昼だった。

午後の会議が終わって、ヒロは少しだけ気が抜けたようなまどろみの中にいた。

フロアへ戻ると、マユミがコピー機の前で紙をまとめている。

いつもの髪型、いつものリズム。

なのに今日は、少しだけその姿が特別に見えた。

ヒロはペットボトルの麦茶を片手に近づき、ぽつりと声をかけた。

「……今日さ、食堂で前の方に座った人、ほんとにびっくりしたよ。髪型、マユミにそっくりだった」

マユミは紙の束をトントンと揃えながら、目だけでヒロを見た。

「え?そんなに似てた?」

「うん。肩にかかる感じとか、巻き方とか、あれはもう……出会った頃のマユミそのものっていうか」

ImageFXマユミ

マユミは少し口角を上げたまま考え込んで、それからニッと笑った。

「えー、じゃあその人、私のこと見て真似したんじゃない?密かなファンとか?」

ヒロは思わず笑って、少し顔が熱くなる。

「ありえるかも。最近入ったのかな?見たことないし、でも制服も同じだし、振り向かなかったら、本気で声かけてたと思う」

マユミはわざと驚いたふりをして身を乗り出す。

「え、それで『ランチいこっか、マユミ』って言ってたら、どうすんの?私以外に言ったら罰金ね」

「え、それって……何円くらい?」

「そうだな〜、冷やしうどん五杯分?」

「じゃあもう払った方が早いかも」

ふたりは笑いながら並んでデスクに戻る。

ヒロはふと、マユミの横顔を見て思う。

出会った頃から、この髪型だった。何度も見てきたはずなのに、今日ほど心が跳ねたことはなかった。

「……髪型だけじゃなくて、俺、多分、空気感でマユミを好きになったのかもな」

その声は小さすぎて、マユミには届いたかどうかわからなかった。

でも、マユミがふと嬉しそうに笑った瞬間——もしかしたら、届いていたのかもしれない。

そしてボクは思った。やっぱり、今日という日は、ちょっと特別だった。

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