以下の内容はhttps://quadro.hateblo.jp/entry/kakonikki193より取得しました。


クリエイティブと恋の温度 ― デザイナー✕プロデューサーの仕事風景:過去日記156

「あと0.2ミリの説得」

 

午前10時。オフィスの打ち合わせ室。ボクは資料に目を通しながら、そっとため息をついた。

「このロゴ……あと、0.2ミリ、左寄りのほうがいいと思う」  

ImageFXオフィス

画面を見ながらぼそっと呟いたその言葉に、すぐそばのマユミが反応する。

「……クライアントは“印象が柔らかくなるように”って言ってたから、ヒロがそう感じるなら、試してみてもいいかもね」

ボクは少し驚いたようにマユミを見た。

いつもはクライアントの要望を優先して、スケジュールや予算内でまとめようとするマユミ。

けれど今日は、ほんの少し自分のこだわりに寄り添ってくれた。

「……ボクのわがままかもしれないけど」  

「ヒロの“違和感”って、最終的にクライアントが“なんかいいかも”って言うとこに繋がるから。不思議だけど、たぶんヒロの目は、ちゃんと届く場所見てるんだと思う」



たかが0.2mm。デザインの0.2mmって、分かるんだよね、本当に。

打ち合わせ室に静かに差し込む昼前の光が、二人のデスクに影を落としていた。

ボクはカーソルを動かしながら、少し笑う。  

「じゃあ、“0.2ミリの説得”、してみようか」マユミも笑って頷く。  

「任せるよ。でも、プレゼンは私が盾になるから。クライアントの“絶妙”のラインを引き出すの、私の仕事だからね」

 

静かに、でも確実に、二人は作品を仕上げる方向へと歩み出していた。

 

こころの風景のような毎日

 

ボクらの日々の仕事は、いつも何気ないミーティングから始まる。その空気や風景が、今でもふとした瞬間に思い出される。

 

マユミは外回りがあるから、デスクにいないことが多い。一方で、デザイナーたちは黙々と細かな作業に向き合っている。

ときには、何もしていないように見えるけれど、実はずっと頭の中でレイアウトを練っている。

外から見ると、じっと座っているだけに見えてしまって、申し訳ない気持ちになることもある。

でも、脳みその中ではぐるぐるとフル回転。だから帰る頃には、身体は動いていないのに、どこかふらふらしてしまう。

 

そんなふうに、あの頃の空気感や風景は、ボクらの日常の一コマだった。

NHKの「こころの風景」という番組みたいに、旅に出て見に行くものではないけれど、思い出の中でだけ、静かに再生される風景。

 

オススメ記事

quadro.hateblo.jp

quadro.hateblo.jp

quadro.hateblo.jp

quadro.hateblo.jp

 

 




以上の内容はhttps://quadro.hateblo.jp/entry/kakonikki193より取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14