朝食のテーブルで見せた家族のような優しさ|マキ・ヒロ・マユミの心温まる関係性
マキが初めて「お兄ちゃん」と呼んだ日の翌朝。朝食のテーブルで、いつも通りに「ヒロさん」と呼びかけかけて、慌てて言い直す。
「あ……お、”お兄ちゃん”、あの、ソース取って!」

ヒロは少し笑って、「うん」と素直に渡す。その様子を見ていたマユミがにやりと微笑みながら、
「ふふ、いい感じね。でもなんか……こっちが照れちゃうね」

マキも顔を真っ赤にしながら、「だって、いきなり“お兄ちゃん”って呼ぶの、やっぱり慣れてなくて変な感じで……」
ヒロは、照れくさそうに笑いながらマキの方を見た。
「……まだ慣れないよね。でも、マキが“お兄ちゃん”って呼んでくれたの、ちょっと嬉しかったよ」
その言葉に、マキはうつむき、小さな声でつぶやく。
「なんか……くすぐったいんだもん」
「うん、わかる。じゃあさ、ゆっくりでいいよ。マキのタイミングで」

優しい声がそう続くと、マキはふっと顔を上げて、小さく笑った。
「……うん」
そのやりとりを見ていたマユミが頬をゆるませる。
「ふふ。いいねぇ、こういうの。朝から癒やされるわ」
いつもよりちょっとだけ穏やかな、やさしい朝だった。