ふたりの午後
休日の午後、窓から差し込む柔らかな光が部屋を包んでいた。
マユミはソファに座りながら雑誌をめくり、ボクは床に座ってテレビのリモコンをいじっている。

「ねえ、これ見て。新しいカフェがオープンしたんだって」
マユミが雑誌を指差しながら言う。
「へぇ、どこにあるの?」
「駅の近くよ。写真がすごくおしゃれなの。行ってみたいね」
ボクはテレビを消して、彼女の隣に座り込む。
「じゃあ、今度行こうか。どんなメニューがあるんだろう」
「パンケーキが美味しいって書いてあるわ。あと、コーヒーもこだわってるみたい」
ふたりで雑誌を眺めながら、次のデートの計画を立てる。こういう何気ない時間が、なんだか特別に感じられる。
「そういえば、今日は何する?」
マユミがふと顔を上げて聞いてくる。
「うーん…特に予定はないけど、散歩でもする?」
「いいね。春の風が気持ちいいもの」
外に出ると、近所の公園には家族連れやカップルが楽しそうに過ごしていた。
マユミはふわりと笑いながら、ボクの腕に軽く触れる。

「こうして歩いてるだけでも、なんか幸せね」
「そうだね。普通のことが一番いいんだよ」
ふたりでベンチに座りながら、何気ない会話を続ける。
「ねえ、これからの生活、もっと楽しくするにはどうしたらいいと思う?」
「そうだなぁ…一緒に料理したり、映画を見たり、いろいろやってみようか」
「いいわね。じゃあ、今度はあなたの得意なカレーを教えてもらおうかしら」
「任せて。絶対美味しいの作るよ」
マユミはふっと笑って、春の風に髪を揺らされながら言った。

「こういう時間がずっと続けばいいのにね」
ボクは彼女の手を握りながら、心の中でそっと思った。
(ずっと続けていこう。ふたりで)