ヘルプの日常が変わる夜
ヘルプの日常予期せぬヘルプ要請
今日も、また。 今日も、別のセクションの人が休んでしまった。
「お願いできる!」とマユミに頼まれたら、さすがに断れない。 本当は気が進まなかったけれど、今日のために温めてきた計画があった。

しかも、ここは普段と違うセクションだ。計画を実行するには絶好の機会かもしれない。幸い、今日は残業になりそうだ。
あの計画も成功するかもしれない。
特別な夜への誘い
これなら、いけるかもしれない。
ボクは、終業30分前にマユミにメールを送った。
「ちょっと来てほしいんだけど」
理由は書かない。それでも、マユミなら来てくれるはずだ。だって、ボクの計画は今日しかない。
屋上ラウンジで、ちゃんと伝える。
冗談のように流してしまった言葉ではなく、本気の告白を。
今まで何度か、何気なく言ったことはある。けど、マユミはいつも笑って受け流した。それとも、本当に気づいていないのか?
だから今日は、ちゃんと言う。
「好きだ」って。
ただ、問題はひとつ。
マユミが本当に来てくれるかどうか。
もし帰ってしまったら……作戦は失敗だ。
──終業前、マユミはそっとボクのもとに来てくれた。すれ違う社員と逆方向に歩いて。
軽く話したあと、ボクはマユミに言った。
「時間がない、ちょっと来てくれ!」
ボクは意を決してマユミを10階の展望ラウンジへ誘った。
少し肌寒いが、誰もいない。高鳴る胸を押さえながら、ボクたちは夜風が吹き抜けるラウンジの外に出た。
目の前には星空が広がり、東京の夜景が宝石のように輝いている。
この特別な場所で、5度目の告白をしようと心に決めた。

「マユミ、来てくれてありがとう」
ボクは深呼吸をして心を落ち着かせようとした。でも、手のひらは汗ばみ、緊張は増すばかりだ。
マユミは微笑みながらこちらを見ている。「なんだか、今日は特別な夜になりそうね」
その言葉に背中を押され、ボクは一歩踏み出した。
「あの、マユミ。実は…ずっと伝えたいことがあったんだ」
5度目の告白
言葉を紡ぐたびに、胸が高鳴る。
「マユミのことが好きだ。何度も伝えようとしたけれど、いつも勇気が出なかった。でも、今日は違う。マユミに、ボクの人生を共に歩んでほしいと心から願ってる」
しばし沈黙が続いたあと、マユミは驚いた表情を浮かべ、それから優しく微笑んだ。
「ヒロがそんなに真剣に話してくれるなんて、なんだか不思議な気分」
彼女は夜景に目を向け、しばらく言葉を探しているようだった。そして、ゆっくりとボクに向き直る。

返ってきた答え
「実はね、私もヒロのこと、ずっと好きだったよ」
ボクが驚きに目を見開くと、彼女は少し照れくさそうに笑った。
「ヒロって、頑張りすぎるところがあるでしょう?見ていて心配になることもあるの。でも、そんなヒロだからこそ、そばにいたいって思っていたの」
胸が高鳴る。まるで、この世界にボクとマユミしかいないみたいだった。
未来への約束
「だから…これからも、一緒にいてもいいの?」
その言葉は静かに、それでいて力強く響いた。喜びが全身を駆け巡る。世界が輝きを増したように感じた。
「本当に?」ボクは嬉しさで胸がいっぱいになりながら尋ねる。
「うん、本当に。だから、もう無理しすぎないでね。私もちゃんとヒロのこと支えたいから」
彼女の笑顔が、ボクの心を温かく満たしてくれる。
ふと、マユミが言った。
「でもね、これからもお互いに秘密の時間が必要かもしれないね」
その言葉にボクは少し驚いた。でも同時に、安心もした。マユミは、まだ二人の関係を守るために、秘密を大切にしてくれているのだと感じたからだ。
「それがいいよ、マユミ。秘密の時間があるからこそ、二人の関係が深まるんだ」
ボクは微笑みながら答える。
夜風がそっと二人の間をすり抜ける。ボクはそっと彼女の手を握った。温かい感触が伝わり、これからの未来が希望に満ちていることを確信する。
ボクたちの目が交わり、言葉にならない感情が胸に広がる。この瞬間が永遠に続くようにと願いながら、そっと指先を絡めた。東京の夜空がボクたち二人を祝福するかのように、星空が輝きを増した。
その日から、ボクとマユミの関係は新たな一歩を踏み出した。お互いの気持ちを確かめ合い、少しずつではあるが、絆が深まっていくのを感じる。そして、次の仕事の大きな山が待っている中、二人で乗り越えていこうと心に誓った。
コメント
- ゆりりん:きっと@Hiroさんのためだからぢゃないかなぁ