父親が急逝したので北九州市に一週間ほど帰省していました。昨年母親が亡くなり、ちょうど一年が経って今度は父親でしたが、いずれも長らく病を患っていたため覚悟はできていました。というわけで、葬儀は身内だけで淡々と進めました。
荼毘に付してからが今回の帰省の「本番」です。父親は、おそらくもう少しは命が続くと予想していたのでしょう、自分が死んだあとのことをほとんど何も託してくれていませんでした。それで実家のそれと思しき場所を探して、大量の書類の中から今回の死去に伴う諸々の手続きに必要なものを「発掘」しました。それらを延々と仕分けしたのち、とりあえず死去に伴う諸手続きと財産の相続手続きを始めました。
行政関係の手続き
北九州市には「おくやみコーナー」という、区役所で必要となる手続き一覧の作成や申請書の記入サポート、窓口の案内をしてくれる部署があります。相談時間をネットで予約して区役所へ。年金、保険、納税等の関係部署をあちこち回って、とりあえず手続きは終了しました。
手続きは意外にスムーズでしたが、部署によっては担当職員が「あれ?」とか「どうだったかな?」とこちらが不安になるようなことをおっしゃるのと、なにがしかの還付がある時の振込先(つまり私の銀行口座)について預貯金通帳がデフォルトで求められるのが謎でした。私はネットバンキングしかやっていないので、通帳はないんです。仕方がないので口座情報をコンビニでプリントアウトして持参しました。
あともうひとつ、これだけマイナンバーカードを推しているのに、こういうときの横の連携はまだほとんどできていないんだな、という印象。さらに、行政の手続きはまだほとんどが紙ベースなんだなというのも。まあこれはこれからの課題で、ひとつひとつ合理的になっていくのでしょう。
行政関係以外の手続き
行政以外の手続きもたくさんあります。ライフライン(上下水道・電気・ガス)の解約、電話(固定電話と携帯電話)の解約、インターネット(Wi-Fi)の解約、NHKの解約、火災保険や地震保険や自動車保険の解約、自動車の廃車手続き、各種クレジットカード(5枚ありました)の解約と残債の支払い、葬儀代金の支払い、最後に入っていた病院の医療費支払い、生命保険とがん保険の請求……。
これも会社によってウェブサイトから簡単にできるもの、電話しか受けつけてくれないもの、書類をFAXで(!)送れ*1というもの、現場での立ち会いが必要なもの、折り返し電話がかかってくるもの、受けつけたあと紙の書類が送られてくるので記入の上返送が必要なもの……とさまざまです。コールセンターもすぐに繋がるところもあれば、なるべく自動音声に誘導しようとしてオペレーターになかなか繋がらないところもあるなど、これまたさまざま。焦らず、怒らず、ひとつひとつ淡々と進めます。
相続の手続き
最後に、相続に関しては司法書士さんにまるごとお願いすることにしました。最初は自分ですべてやってみようと思ってちょっと調べてみたんですけど、故人の戸籍を生まれてから死ぬまですべて追いかけるとか、ちょっと素人じゃ手に負えないほど「クソめんどくさい」ので、専門家に頼ることに。
あとは納骨とか四十九日とか初盆とか◯周忌とかの仏教関係ですけど、私は無宗教・無信仰な人間なので「いっさいなし」……とはいかず、これはまあ親戚とも相談しながら、後からぼちぼちと。というわけで怒涛の一週間が終わりました。仕事に戻ります。
個人的な学習ポイント
やっぱり、自分が死ぬ前にはできるだけ身辺の整理をしておくべきだと改めて思いました。お金が絡むものについては(私はそんなにないけど)、資産や現在使っているサブスク類に関するアカウントや暗証番号やパスワードなどをすべて家族に伝えておくべきですね。父親はほとんど知らせてくれていなかったので「発掘」に時間がかかりました。
あと、私だってもう残りの人生はそんなに長くないので、徹底した断捨離をしようと思いました。昭和の初めごろに建てたというもう誰も住まなくなった実家には、両親が残した大量の家財が置かれています。東京から通って整理するのは無理なので、これは頃合いを見て業者さんに処分してもらうしかなさそうです。
長年親不孝を続けてきた私としては、もともと財産も不動産もまったくもらうつもりはなかったんですけど、他の親族も「いらない」というので、けっきょく私が処分するしかありません。その意味では、映画やドラマでよくある遺産をめぐる骨肉の争いみたいなのは皆無です。争うほどの遺産がないというだけの話ですが。古い家を取り壊して更地にして売ってやっと「とんとん」だろう、ヘタをしたら、いや、確実に少し持ち出しになるだろうと踏んでいます。
そしてそして、けっきょく父親は、最期は病院でいろいろな管につながれ、けっして安らかとは言えない死に方をしました。じゃあ自分はどういうふうに死んでいきたいのか……考えておいても必ずしもその通りには行かないかもしれないけれど、それでも考え、家族とも話し合っておくべきだと思いました。
追記
手続きをすべて終わってホッとしていたのか、泊まっているホテルに車を走らせていたら、駅前のロータリーで「一時停止しなかった」と隠れていたパトカーに見とがめられ、反則切符を切られました。罰金7000円だそうです。なんだか最後までバタバタな一週間でした。
*1:FAXなんか持ってませんと言ったら、コンビニから送れますというアドバイス。便利なんだか不便なんだか。
