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SNSとコンビニは似ている

サントリー天然水」の1リットル入りペットボトルが、売上げ5割増しになったーーという話を聞きました。社会人が「職場での1日ぶんの水分として毎朝出社前にコンビニで購入する」ことを想定したリニューアルが、奏功したのだそうです。このリニューアル、冷蔵庫のポケットに入れることを想定した「ぽっちゃり型」ボトルから、バックパックのポケットに入れることを想定した「スリム型」ボトルに変えただけなんだとか。


www.suntory.co.jp

たしかに自分の職場でも、朝ペットボトルを片手に出勤してくる教職員、あるいは登校してくる学生をよく見かけます。職場近くのコンビニで購入するのですね。いっぽう私はといえば、もう何年も前から、ペットボトルの飲料を買ったことはほとんどありません。自宅で水筒に「東京の水道水」を詰めて毎日持参しているからです。水道水の質はちょっと不安? 私は、まあ大丈夫かなと考えています。

www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp

環境負荷の高いプラスチックの消費をできるだけ抑えたいという気持ちもあります。さらには支出の節約にもなります。「サントリー天然水」の1リットルペットボトルは、コンビニで買うと税込み181円。毎日買うなら1か月に20日出勤するとして3620円、1年では43440円です。これをどう捉えるかは人によって違うでしょうけど、私はけっこう大きな出費だと感じます。

実はここのところしばらく、「コンビニを使わない暮らし」を実験しています。あえてコンビニエンス(便利)から遠ざかってみたら、どんな景色が見えるかなと思って。それは、アテンション・エコノミー*1でついつい無駄な支出を促されてしまうSNSとコンビニはとてもよく似ていると考えたのがきっかけでした。

朝にコンビニあるいはスタバみたいなカフェに立ち寄って、何かしら購入するのが日課になっているとします。でも、これが「チリツモ」で大きな出費につながるんですよね。たとえばセブンカフェで「アイスコーヒーのラージ」を買うと税込み210円。さすがに毎日は買わないかな、ということで仮に1か月10回買うとすれば2100円、1年では25000円。スタバの「カフェラテ・トール」だったら税込み495円、1か月10回で4950円、1年では59400円。

なにをちまちまと細かい金勘定してるんだ、と思われるでしょうか。でも、もうずいぶん前のことですが「お金の学校」的なところに通っていたころ、一番最初の授業で講師の先生が強調されていたのは、こうした1回1回は大したことのないように見える日々の出費こそが支出を減らせないーーつまりはお金が貯まらない、あるいは資産形成ができないーー大きな理由のひとつだということでした*2

これは個々人のお金に対する考え方にもよりますが、もし資産形成という角度からこうした毎日の出費を見つめてみるとすれば、けっこうなインパクトがあります。たとえば上述の「サントリー天然水」と「アイスコーヒーのラージ」と「カフェラテ・トール」という出費。これを10年続けると、合計で662440円の支出になります。でもこれを節約して仮に年平均成長率5%で10年間複利運用した場合には、1079045円の収入(資産)になります。

keisan.casio.jp

もちろんこれは単純計算ですし、年平均成長率だってそんなに理想的な形になるとは限りません*3。また未来予測は絶対に不可能ですから確たることは言えません。羽田圭介氏の小説『Phantom ファントム』に出てくる華美みたいに、日々の支出を将来の資産に換算して考えるのは異様かもしれません。


Phantom ファントム

でもこうした日々の出費を見直すというのは、私のような一般庶民にはとても大切です。私はコンビニやスタバに立ち寄らなくなったのみならず、「クラウド封土」における農奴状態から少しでも抜け出すために、Amazonなどのネットサービスもどれだけ使わないで済ませられるかを鋭意実験中です。そうやって自分の暮らしをあえて「不便」にしてみることがなんだか気持ちよく思えてきたのです。まあこれ、ある種の「ヘンタイ」なのかもしれません。

qianchong.hatenablog.com

*1:注意経済/関心経済:人々の注意や関心(アテンション)が経済的な価値を持つという概念。インターネットやSNSの普及によって、注目を集めるコンテンツや情報が広告収入やその他の利益に繋がりやすくなった状況を指しています。

*2:「毎日スタバに寄る人は、一度そのレシートを1か月間ため続けて、月末に金額を合計してみてください。きっと驚きますよ」とおっしゃっていました。

*3:でも仮にNISAで、自分で調べ、考えて、手堅そうだと思えるインデックスファンドを超長期で積み立てるとすれば、おそらくその程度か、もしかするとそれ以上の成長率になり得ます。




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