先日、新しいデザインの日本銀行券、新紙幣が発行されました。私はすでに、ほぼ現金を用いない暮らしになっているので、それほど感慨のようなものはありません。それでも20年ぶりに改札、つまりお札のデザインが変わると聞いて、前回の改札時はどんな気持ちだったかなあと思い返してみました。が、まったく記憶がありません。
歳を取ると、直近のことはすぐに忘れがちな一方で昔のことはよく覚えているなどと言いますけど、昔のことすら何の記憶もないというのはちょっとマズいのではないか……と一瞬うろたえたのですが、すぐにその理由が分かりました。当時私は長期派遣の仕事で台湾にいて、改札のタイミングに立ち会っていなかったのです。ああ、よかった。

https://www.irasutoya.com/2024/07/blog-post.html
けさの通勤時にポッドキャストを聞いていたら、徐静波氏の『静说日本』でこの改札の話題が紹介されていました。日本の紙幣や貨幣の種類、発行のされ方、新紙幣に描かれた人物や偽造防止技術の話などとてもわかりやすく解説されていたのですが、この部分だけ「おや?」と引っかかりました。
一個朝代,一個新幣,這是日本從明治時代發行紙幣以來的老規矩。
ひとつの王朝にひとつの紙幣。これは明治時代から紙幣を発行してきた日本のルールです。
静说日本 · 徐静波 ポッドキャストを聞こう
氏によれば、天皇が代替りしたのち数年の準備期間を経て新しいお札が発行されるということで、平成になって数年後の2004年が前回の改札、そして令和になって数年後の今年にまた改札が行われたと。でも昭和の時代には何度か改札があったのではないかと思ってネットを検索してみたら、日本銀行のウェブサイトに「お金の話あれこれ」というページがありました。
www.boj.or.jp
やはり昭和では何度か改札が行われたようです。また、なぜ約20年で改札が行われるのかについては、こちらのページに解説がありました。ひとつは偽造対策のため、もうひとつはその偽造防止技術の維持と継承のためなんだそうです。
www.watch.impress.co.jp
精巧な偽造防止技術が盛り込まれた紙幣はさながら工芸品のようで美しいですけど、その役割はもうほぼ終わったと考えてよいと思います。今回の改札がおそらく最後になるだろうと見ている識者もいるようです。あの時代は一万円札が聖徳太子だったなとか、伊藤博文の千円札が懐かしいとか、昔を振り返って懐かしむよすがにはなりますから*1少し寂しい気もしますが、仕方がないですね。