これはとあるボヘミアンが、終わったばかりの帝劇MR!を惜しみ、1公演ずつの空気感や手触りを書き残そうとする試み(全3回を予定)。「この日、◯◯のシーンがこうだった」という記録を目的としたものではなく、席やコンディション、さまざまなものが組み合わさって一観客である私の身にもたらされた感想のメモです。ごく個人的な日記も含みます。
①2024/6/20昼(初日、別記事にて)
キャスト:平原・井上・橋本・上野・K・中井・藤森(※2024チームエレファント)
自席:2階前方
この日の感想を、睡眠時間を削って爆速で上げたんだけど(上記)、そのあとインターネットで文章を書くオタクとしてはちょっと落ち込むハメになった…(察して)。でもやっぱり私はこの日の祝祭を今も愛しているよ。
②2024/6/22昼(望芳初日)

真夏を迎える前の、爽やかな光。

キャスト:望海・井上・松村・上川・伊礼・中河内・藤森
自席:1階後方
チケットが届いたときに思ったことは「R列って、あるんだ」(※あるよ)。
でも絶望していたほど後ろには感じませんでした。2回目としては落ち着いて全景に目をやれる好位置だったと思います。
そして、初日に比べると少し穏やかに感じられた客席が、2幕終盤の圧巻のパフォーマンスにあてられて、うねるような盛り上がりに包まれたのが印象的でした。終盤にはあったまり方もほぼ完成していたので、客席に身を置きながら感じた、この日の「ウワァァァ…!」という熱気を覚えておきたいなぁと思います。
- 芳雄クリスチャンが幕を押し上げてから暗転までの間、フッと表情の余韻のスイッチを切る瞬間が好き。
- Burning Donw the Houseのダンスがとにかく刺さりすぎていて、歯を食いしばってオペラにかじりついて見つめる。このあと2日くらいこのダンスと歌についてずっと考えてた。
- Sparkling Diamondの望海サティーンが咳き込んだあとに立ち上がるとき、バチンと音がしそうなウインクを飛ばして、それだけで圧倒されて泣きそうになった。
- 「ママの仕事ぶりを見てて」のあとが「ニ゛ャンッ!!」
- Your Songの朴訥な歌い方を確認して、やはり昨年とプランが変わったのだと確信した(昨年のFNSの録画という証拠があるから比べられる奇跡)。キスシーン明けの「僕はクリスチャン」が「ぼくは くりすちゃん」の超フニフニ(→これ、続行中ですね!)
- 大好きな「♪お買い上げっ」、初日は1回目にマイクが入るのが遅れたけどこの日は芳雄さんのビブラート盛り盛りのクラシック歌唱をしっかり聞けて大満足。
- ELMのダンスブレイクの表情の作り方が初日と同じで昇天(→その後はちょっとまた違いましたよね)。さらに、落ちてきてしまった右手の袖まくりを歌いながら器用に直していました。
- Crazy Rolling、嘆きが止まらない、“やりきれない”バージョン。劇中劇も初日と別物。
- ラストシーン、望海サティーンの髪の毛から紙吹雪をそっと取りのけて、その指をゆっくりと慈しむように2、3回、頬に添わせる芳雄クリスチャン。ほとんどの公演で繰り返していると思われるこの所作は、私の心に強く焼き付いている。
- CWMで天国を思う表情と透明感あふれる高音に触れて、やはり聖歌隊の成分が入っているのだと思った。
- “望芳”ペア、初日でこの仕上がり具合ってことは、終盤はどこまでいっちゃうんだ!?と嬉しい悲鳴。
- がうちティアゴが蓮華ニニをお姫様抱っこで連れ去る。伊礼公爵→上川ロートレック→松村ジドラーの脚上げバトル。
- やっとウンパパウンパをちゃんと習得。そしてエンディングの疾走感が昨年より増していると実感。サックスとトランペットが奏でるBad Romanceの♪テテレーテテレテッレーのアタックとタンギングが小気味よい。
昨年のMR!期間中は1人でせっせと帝劇に通っていたから、1年後に同担の友達ができているなんて思いもしなかった。丸の内ブリックスクエアでスープカレーを食べて、ステッカーをいただく。2日前に発売されたばかりのCAN CANトートをそれぞれ提げて、肩を並べて丸の内仲通りを歩いた。ほんのり気持ちいい風が抜ける、夏の始まりの夕方。
③2024/6/29夜(甲斐クリスチャン回)

キャスト:平原・甲斐・ 松村・ 上川・K ・中河内・藤森
自席:1階前方上手

甲斐翔真くんの回、今年も1回は見るぞと決めて、先着で前方をもぎ取りました。去年はのぞかいで観たので、今年はあーやサティーンの回を選択。アンサンブルさんのかっこよさも堪能したのでその記述が多めです。あと、しょまスチャン回は帝劇では1回限りなので、しっかり書き残しておきます(梅芸で再会予定🫶)。
この時期は仕事がやばすぎて、休日出勤からの帝劇。ロビーのベンチでパンを貪りながら、ステンドグラスごしの西日の輝きを眺めていました。秋冬の演目の頃には日の入りが早まっているはずだから、ソワレ前に金色に染まるロビーも、実はたぶん見納めなのです。
- いつだってオペラをのぞいてしまうプレショー。私は初日の2階席で上手ボックス担当の加島茜さんと目が合ったと信じているのですが(思い込みは自由!)、この日上手の前列に座って、茜さんが「じ〜〜〜〜っ」と2階席を見渡す時間があることに気づきました。よし、気のせいじゃなかった!
- 最初のCAN CANのあとジドラーが口上を述べているあいだskirtsのお姉さんたちが客席をギャンギャンに誘惑するのですが、ここで田口恵那さんのスカート大サービスに釘付けになって、無意識にニタァァァって笑顔になってたら…ご本人にバレました。恥ずかしい!でも可愛かった!!
- そんな茜さんと恵那さんはBurning Down The Houseパートの「火を付けろ!」のところで、0番のクリスチャンを挟んで並び立つのだけど、このときしょまスチャンのスカーフが左肩にひっかかっていたのを、茜さんが振付にあわせてパッとさりげなく直していました。しごできが過ぎる!
- がうちティアゴ・上川ロートレックにしょまスチャンが合わさったときのトリオっぷりに驚愕。3人の化学反応による陽のオーラがすごすぎる。Shut up〜の前に上手のボックスで、くすねた酒瓶を持つクリスチャンをサンティアゴが隠すシーンはちょっとしたお楽しみですが、この日しょまスチャンは1回転してて可愛かったです。あと生声がギリ聞こえる位置だったけど、ボックス席でめちゃくちゃ「ワーオ!」言っててすげぇアメリカンだった。
- Your Songで1回目に振られるところ、芳雄クリスチャンはサティーンの膝の上にある手におずおずと触れに行く感じ。一方しょまスチャンは熱く両手で握りに行っていて、だからその後はっきり振られるとき、でっかい身体でガックリうなだれるのに、ハートをくすぐられました。ううう、守りたい(!?)
- エブリワン、リピートアフターミー。 Singer Songwriter !! (あーやも同じ発音で裾をさばく仕草つきでミラーリングしてた、芳雄クリスチャンのときはやってない!)
- ピッチソングではあーやのコケティッシュ大爆発(「どうぞー♡」のアニメ声など、このあたりは今年ずっと継続中!)。しょまスチャンは成り行き任せでニコニコ参加していてかわいいなぁ*1。
- ELMで息急き切って情熱的に追い立てるしょまスチャン。そして迫られれば迫られるほど、甘えられれば甘えられるほど、あくまでも現実の大人の女性としてトーンを低く調整するあーや。人生経験豊富なお姉さんがマジであしらってるリアリティがありました。最後のキスシーンでたまらず右手を添えるしょまスチャンがマブい🥹
- 2幕。観客としての私は長く手拍子を打つのをあまり好まないので、この頃はまだBSRも後半のウノドストレス!くらいから加わっていたのですが、この日は上手に立つがうちティアゴが客席に向かってクソデカ声で「5,6,7,8!!👏👏」って叫んだのにびっくりして序盤から加わってしまいました。まさに振付師のリード!(なお今はもう冒頭から全力手拍子やらせていただいてますッ)
- この日はコンダクターさん初日で、キャストの歌い方が去年より自由だからか*2、合わせるのに苦労しているような気がしました。そんな中、いちばんリズムがタイトだったのは松村ジドラーのChandelier。カウベルが刻むリズムにぴたっと寄り添って、ラップのような節回しも小気味よく、これって松村ジドラーの超見せ場なのではないか??という気づき(今もそう思っている)
- Crazy Rollingでは、やべーおもちゃ🔫を手に入れて嬉しくてしょうがないやばスチャン。自嘲気味に歌いながら自分の頭に突きつけちゃうのとか、まさにCrazyでした。

第四の壁を超えて流れ込むスモーク、フィナーレでみぞおちに飛び込んでくる赤玉。日比谷には、夏の間だけ現れる不思議なナイトクラブがあるのです。
夜風を浴びて上機嫌の帰り道、SNSではマチネに出演した芳雄さんの変調が囁かれていました。大事ないといいな、でも過度に耳目を集めてほしくないな…なんて思いつつ眠りについたのですが。
芳雄さんの休演が発表されたのは、一夜明けた6月30日の夕方のことでした。
④2024/7/4夜(芳雄さん復帰公演)

キャスト: 望海・井上・松村・上川・K・中井・加賀
自席:1階前方下手
休演が発表されてからの数日はすごく気が動転していたなと、今改めて振り返っているところです。
6/30の16時に発表され、休演がネットニュースになってしまうことに少なからず驚き、それでも18時には手紙を書き上げて(←事務所に郵送したって本人が休んでるなら届かないのにね)、収録済のバイマイ📻をリアタイで楽しみました。翌月曜日(7/1)、出社しながら「気にしないで気にしないでただ受け取ってぇ〜〜〜!」の念を込めて手紙を投函し、正午にアップされた芳雄さんのコメントに涙し、夜になって、浦井健治さんがピンチヒッターを務めたスジナシがヤバかったらしいぞ、と察知。7/2に配信を買って、ゲラゲラ笑ってぐったりして、2人の絆も鶴瓶師匠の包容力もすごいけどそれだけじゃない、笑いと演劇の持つ力に感動したりしていました。この日から翌7/3昼までマチソワマチで頑張ってくれた甲斐くんの投稿に熱い拍手を送り、7/4を迎える頃には、もう気もそぞろになっていました。なぜなら、その日のソワレのチケットを持っていて、それが手持ちで最も前だったからです。仕事がBurning Downしており本来はまったく平日ソワレに向いていない日程だったのですが、例によってプレショーにギリギリで転がり込み、なんともいえない不安と高揚の中、芳雄クリスチャンの登場を待ちました。

- いつもの通り、上手袖にスッと現れ、あたりを懐かしそうに見渡しながらゆっくりと舞台を横切る芳雄クリスチャン。拍手に関する議論は置いておいて*3、この日がどうだったかを書いておくと、芳雄クリスチャンが上手から0番を横切っても拍手が鳴り止みませんでした笑。芳雄クリスチャンがほんの少しだけ照れくさそうに頬を緩めた気がするのは、私だけでしょうか。
- 大好きなBurning Down the Houseでは、ホーンズの躍動に続いて飛び出してくる1✕8のダンスがやっぱり全力。高いジャンプに加え、フォーッ!という短い生声に*4、芳雄さんの復調を確信。
- 当然ながら万雷の拍手が浴びせられ、芳雄さんは「いやいやぁ///」みたいにちょっと照れるような手振りを入れて引っ張ってから、「なんっってすごいんだ!」。
- 待ちに待った望海サティーンのSparkling Diamondにハートをかっさらわれたところで、上手袖からボックス席のセット(バンケットと言うらしい*5が滑り込んできて、同じように骨抜きにされた芳雄クリスチャンが現れます。ジドラーとサティーンのやり取りに食い入るように見つめる芳雄クリスチャンの表情がよく見える位置だったのですが、人が恋に落ちる瞬間を見てしまった、と思いました(ハチクロじゃないんだから!*6)
- この夜のShut Up And Raise Your Glassが過去イチ泣けたのはなぜか。それは、芳雄さんが復帰した安堵感にこの曲特有の多幸感が重なったからではあるけれど、ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカルの本質は、このナンバーで祝福される無数の関係性の積み重ねなのだと唐突に気付いたから。
- 下手にいたので、松村ジドラーに札をせびって「足りない!」って迫るえみちょこ(鈴木瑛美子asラ・ショコラ)の生声が聞けて満足でした。圧つよつよで最高♡
- Your Songの朴訥な歌い出しを受け止めた望海サティーンが目を「ぱちくり」させる驚きの演技が好き。
- ピッチソングの最中、途中でサティーンが連れて行かれるときに、普通につまんなそうにするK公爵が可愛すぎ。
- Sympathy For The Duke終わり、最後にキメた伊玖磨さんの体が下手袖に吸い込まれると、そこには虚無っ虚無の虚無スチャンが座っていました。暗いシーンなので、下手前方から見た虚無っぷりに驚愕。
- ELM冒頭、望海サティーンの「♪愛は、いらない」は、本当は心から愛を欲している孤独が伝わる切ない歌い方だなぁと思った。
- 「All need is love!!!」の1回目を言い終えたあとの芳雄クリスチャンの内股よ…(←これ、その後私は見てない)。この日、台詞にアレンジが入って「君が書かせてくれるんだよ」でした。
- 2幕、Chandelierで松村ジドラーの歌唱の素晴らしさを再確認。
- 甲斐クリスチャンはこの曲で、幻影のサティーンに驚き、笑顔を浮かべながら夢中で追いかける(この笑顔こそが切ない)。一方で芳雄クリスチャンは、ハシゴの上から手を伸ばしてサティーンに届きそうになったその一瞬だけ、微笑みを浮かべる。そのことに気づけた夜。
- なお、キスシーンがヅカ方式だったというのには、自分自身の知見不足で、幕間にTLを見るまで気づけずでした。プロである望海さんがリードしたのかなと思うとトキメキが止まらない…。
カーテンコールで仲間たちと肩を組んで、充実感をみなぎらせてお辞儀する芳雄さん。「ありがとうございました!」という生声が聞こえてきて、舞台に立てる喜びが伝わってきました。
2回目に出てきてくれた望海さんと芳雄さんは、センターで喜びいっぱいに抱き合って、グルグル回りながらそのまま袖に吸い込まれてゆきました。
どさっ!と束になって膝の上に落ちてきたハートの紙吹雪を友達に分けてあげたくて(持っているだろうけど特別な夜だから)、終演後に待ち合わせ。天才のアイデアを真似して、私もそれをとある持ち物の間に挟んでいます。

ポートレートモードに失敗した写真だけど、 この夜の思い出がふわふわと漂うような1枚。
その後ガード下で飲みながら、GAさんによる投稿「できたCAN ❣️CAN ❣️CAN❣️」に2人で悶絶。
公式のpostお借りします。
【#井上芳雄】
— グランアーツ (@Gran_Arts) 2024年7月4日
本日の「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」18:00公演で、復帰させて頂きました🙇♀️
いつも以上に愛溢れる沢山のご声援を頂き、感謝の気持ちで一杯です💕
甲斐翔真さんはじめ、心強く温かいカンパニーの皆様にも、心から感謝致します✨
📸「できたCAN ❣️CAN ❣️CAN❣️」だそうです😊 pic.twitter.com/Z38rqqX1yL
以上、自分が入った序盤3公演のプレイバックでした。
まだまだこの夏を終わらせないぞ✊❤️🔥それでは続きは、次の記事へ(7/6のお誕生日公演〜を予定)✈︎
*1:あと注目したのは私が愛してやまない「♪お買い上げっ」のところで、3人が発声方法を確認するような仕草(喉を広げる的な、口をタテに開ける的な…)をやっていたこと。これはその前後の芳雄さん回では観てなくて、(でも上川さんとがうちさんの回にも全然当たらないから)誰由来の仕草かわからなくて、でも印象に残ってて今でも好きです
*2:とくにこの6月末ごろのSparkling Diamondの後ろノリがすごいことになっていた。終盤はもとに戻った
*3:この手の学級会はちょっと苦手です
*4:ホーン隊が2×8バチバチに踊って、最後の4カウントでクリスチャンたちがウワーッて転がり込んできて、1×8だけカッコよく踊って、1×8かけて下手のバンケット脇に移動してベイビードールたちを待つ。
*5:2024/8/2伊礼彼方の部屋
*6:ゴリッゴリに世代です