おはようございます。今日はアジムスの「Fly over the Horizon」です。
ポルトガル語で「方位角」を意味するというAzymuth(アジムス)はブラジルのフュージョン・グループです。キーボード奏者J.R.ベルトラミ、ベースのアレックス・マリェイロス、ドラムのイヴァン”ママォン”コンチの3人で結成されました。
彼らはエリス・レジーナやマルコス・ヴァーリのバックを務めた凄腕セッション・ミューシャンの集まりでしたが、1973年頃からパーカションを加え4人組としてバンド活動を始め、75年にアルバム「Azymuth」でデビュー、アルバムから『Linha do Horizonte 』がブラジルで大ヒットしています。
É eu vou pro ar
No azul mais lindo eu vou morar
Eu quero um lugar
Que não tenhan dono qualquer lugar
Eu quero encontrar
A rosa dos ventos e me guiar
Eu quero virar
Pássaro de prata e só voar
É aqui onde estou
Esse é minha estrada por onde eu vou
E quando eu cansar
Na linha do horizonte eu vou pousar
Na,na,na,na
Na,na,na,na . .
そして、僕は空へ飛び立つ
一番美しい青の中に住むんだ
場所を見つけたい
誰のものでもない、どこかそんな場所を
見つけ出したいんだ
羅針盤(方位図)を手に、自らを導くために
僕はなりたいんだ
銀の鳥になって、ただ飛び続けたい
今、僕がいるのはここ
これが僕の進むべき道
そして、もし疲れ果てたときは
水平線の上に降り立とう
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1975年の作品ですが、同じ頃の日本のシティポップ黎明期のアーティストたちとちょっと質感が似ているような気がしますね。
そして彼らが発表した”地平線シリーズ”(僕が勝手の名付けただけですが)の第2弾であり、「Fly Over the Horizon」のオリジナル・ヴァージョンの「Voo Sobre O Horizonte」は1977年に発売されたセカンド・アルバム『涼風(Aguia Nao Come Mosca)』に収録されていました。
日本の中高年の洋楽ファンの皆さんには、NHKの人気FM番組「クロスオーバーイレブン」のオープニング曲としてお馴染みですね。
「Voo Sobre O Horizonte」を新録した「Fly Over The Horizon」は、彼らの全米デビュー作となった『LIGHT AS A FEATHER』(1979)に収録されています。タイトルは、原題を英語訳したものです。
調べてみたところ「クロスオーバーイレブン」がレギュラー放送化された1978年11月23日から1980年3月まではオリジナル の「Voo Sobre O Horizonte」であるが使われ、1年ほどのブランクののち1981年4月から 2001年3月29日までという長期間にわたって新録の「Fly Over The Horizon」が使われていました。
一人のリスナーとしてはアコースティック感のある「Voo Sobre O Horizonte」が好きですが、聴き馴染みがあって体に染み込んでいるのは「Fly Over The Horizon」のほうで、僕も番組をよく聴いていたせいか、イントロのシンセ音がいつも間にか体のかなり深いところまで染み込んでいた感覚がありますw。
ちなみに「LIGHT AS FEATHER」というアルバムから当時海外でヒットしたのは「JAZZ CARNIVAL」という曲で、イギリスのチャートで19位まで上がり、アルバムはヨーロッパでは25万枚を売り上げました
1990年代半ばにはジャミロクワイ、ブラン・ニュー・ヘヴィーズ、インコグニートといったアシッドジャズの人気アーティストが、アジムスを再評価したことによって彼らは再び脚光を浴びることになりました。
その後も彼らはコンスタントに活動を続けましたが、2012年にベルトラミが、2023年にはイヴァン・コンチがなくなってしまいます。しかし、唯一のオリジナルメンバーとなったアレックス・マリェイロスを中心に制作されたアルバム『Marca Passo』を昨年2025年に発表しています。
この曲のカバーでは、僕がお仕事をさせていただいている、”PYRAMID”(鳥山雄司、神保彰、和泉宏隆*2021年に逝去)がアルバム「PYRAMID3」でこの曲のカバーをやっていています。日本のクロスオーバー・サウンドも世界水準であることを示しているように思います。
最後はこの曲のライブ動画がありますのでぜひご覧になってみてください。2019年パリでの演奏で、生前のコンチのプレイを見ることができます。
