おはようございます。今日はジョン・レノンの「インテューイション(Intuition)」です。
My intentions are good, I use my intuition
It takes me for a ride
But I never understood other people's superstitions
It seemed like suicide
As I play the game of life
I try to make it better each and every day
And when I struggle in the night
The magic of the music seems to light the way
Ah, intuition takes me there
Intuition takes me everywhere
Well, my instincts are fine, I had to learn to use them
In order to survive
And time after time confirmed an old suspicion
It's good to be alive
And when I'm deep down and out and lose communication
With nothing left to say
It's then I realize it's only a condition
Of seeing things that way
Ah, intuition takes me there
Intuition takes me anywhere
Takes me anywhere, alright
Ah, intuition takes me there
Intuition takes me there
Intuition takes me there
Intuition takes me there
Intuition takes me there
Intuition takes me there
Intuition
***********************************
僕の直感はいい、僕は直感を使うんだ
それは僕をどこかへ連れていく
だけど、僕は他の人たちの迷信をまったく理解できなかった
自殺行為に思えたのさ
人生というゲームをプレイしながら
僕は毎日良くしようと努めている
そして夜、僕がもがいている時に
音楽の魔法が
道を照らしてくれるみたいに思える
ああ 直感が僕を連れていく
直感は僕をどこへだって連れていく
そうさ 僕の本能は素晴らしい
生き延びるためには
それを使うことを学ばなきゃいけなかった
そして何度も何度も
昔からなんとなく思っていたことが確信に変わった
生きている、それだけでいいことなんだと
そしてどん底に落ちて
誰とも通じ合えなくて
何も言葉が出てこなくなるとき
そのときに、僕は気づくんだ
それはただものごとをそういうふうに見ている
ひとつの状態にすぎないんだってね
ああ 直感が僕をそこへ連れていく
直感は僕をどこへでも連れていく
どこへでも連れてゆく そうなんだ
ああ 直感が僕をそこへ連れていく
直感が僕をそこへ連れていく、、、(和訳)
***************************************
僕もけっこう長く生きてきましたけど、「直感」に従ったほうがいい、というのはかなりの実感を持って言えることです。頭で考えすぎてもいいことはないって気がします。最近もそういうことが立て続けにありました。
でも、とても難しいんですよね、直感に従うって。ストレスが溜まってたり、疲れてたり、逆にいいことがあってテンションが上がってたり、興奮してたりすると逆に直感は働かないんですよね。そんな時に出てくるのは、直感のフリした気分っていうか、気分のバイアスのかかった直感みたいなもの、で。そういうのは当てにしちゃダメですなんですけど、区別がつきにくい、これがやっかいです。
僕の感覚では、無心というか、凪(なぎ)のような状態、言い換えればリラックスして力が抜けている時にはじめて直感は現れてくれる気がします。何も考えずにふっと体から動いてしまう、そんな感じ。大きな大会で活躍できたアスリートたちは、リラックスしたほうが力が発揮できるとよく言っていますが、そういうことと繋がりがあるのかなと思います。
さて、この「インテューイション」は、1973年に発表されたジョンの4枚目のソロ・アルバム『Mind Games(マインド・ゲームス/ヌートピア宣言)』に収録されています。
僕が初めてこのアルバムを聴いたとき、軽く弾むようなリズムがと曲調が心地よくてお気に入りの曲でした。でも長い間忘れていて、最近なぜかふとこの歌を口ずさんでしまったんですよね。そういえばこれは”直感”の歌だったなあ、と気になったので和訳してみたところ、今の時代にあふれている、自己啓発とか不安の対処法、みたいな本に書かれていることを、簡潔に言い切っている歌だったことに気づきました。
巷に溢れる迷信じゃなく自分の直感を信じるんだ、とか、生きている、それで十分いいことなんだ、とか、どん底の状態というのはただ自分がそんなふうにとらえているにすぎないんだ、とか。
『Mind Games(マインド・ゲームス/ヌートピア宣言)』が発表された1973年は、ジョンとオノ・ヨーコの関係が一時的に悪化してしまって、いわゆる「失われた週末(Lost Weekend)」と呼ばれる約18ヶ月間の別居生活に入る直前の時期でした。 精神的に不安定で、孤独や葛藤を抱えていたジョンが、自分自身を立て直そうとするプロセスがこのアルバムには刻まれているとも言われています。
前作のアルバム『Some Time in New York City』(1972年)は非常に政治的なメッセージが強い作品だったこともあって商業的には成功せず、また、彼自身、当時のアメリカ政権(ニクソン政権)から国外追放の危機にさらされ、FBIの監視下に置かれるなど、そういう状況に疲れ果てていた時期でもあったようです。 そこでジョンは「自分の内面」を見つめ直す方向へとシフトして、アルバム用の曲をわずか一週間で全部書き上げたのだそうです。
確かに、言い方は悪いですけど、ちゃっちゃっと制作された感はなんとなく伝わってきます。ただ、バックを務めるミュージシャンが当時のの一流揃いなので気にならないですし、作りこんでいない良さは間違いなくあると思います。時代を超えるような力を持つトラックは表題曲の「マインド・ゲームス」くらいかなとも思うのですが、ジョン・レノンのパーソナリティ、特異な才能、というのがすごくよく現れているアルバムだなと思います。
2024年に『Mind Games(マインド・ゲームス/ヌートピア宣言)』のアルティメット・コレクションというBOXセットがリリースされていて、サブスクでも聴けるんですけど、その中に<Evolution Documentary>という、各曲のデモからリハーサル、レコーディングの模様をつなげた音源が収録されています
「インテューイション(Intuition)」はデモではピアノの弾き語りでスローな曲だったんですね。レコーディングすることになって、ジョンが弾むようなリズムでいこうと決めたわけですね。
それで、こんなことを思ったのは世界中で僕くらいかもしれないですけど、あらためてこの曲を聴き直してみて
「インテューイション」のテンポとアレンジは直感が一番働きやすい心の状態と一致しているんじゃないか!
と思ったんですよね。リラックスしていて風通しが良くて、スローでもノリノリでもない。少しだけ心が弾むような感じ。
この曲は「イマジン」や「ハッピー・クリスマス」のような時代を超えた名曲とは全然違うとは思いますが、こういうちゃっちゃと(?)と作ったような曲がさりげなく人間の”芯”をくっている、とそんなところにもジョン・レノンという人の特殊さが現れている、なんて僕は思うんですね。
それから、このアルバム以前のジョンの作品はずっと”サウンド”に徹底的にこだわるフィル・スペクターがプロデュースしていたんですけど、このアルバムからジョンのセルフ・プロデュースになったんですよね。これが良かった気がします。
フィル・スペクターが「インテューイション」をアレンジしていたら、いろいろ手をかけすぎて、音の風通しが悪くなって、結果的に「直感」が働きにくい仕上がりになっていたんじゃないか?、なんて僕は思うんですよw。
最後はアルバム『Mind Games(マインド・ゲームス/ヌートピア宣言)』からもう1曲、僕の好きなものを。突然君が現れて、僕の惨めさを吹き飛ばしてくれた、と歌う実直なラブ・ソング「Out of The Blue」です。
<PR>
