おはようございます。今日はイーグルスの「ふたりだけのクリスマス(Please Come Home For Christmas)」です。
Bells will be ringin' this sad, sad news
Oh, what a Christmas to have the blues
My baby's gone, I have no friends
To wish me greetings once again
Choirs will be singin' "Silent Night"
Christmas carols by candlelight
Please come home for Christmas
Please come home for Christmas
If not for Christmas, by New Year's night
Friends and relations send salutations
Sure as the stars shine above
But this is Christmas, yes, Christmas, my dear
The time of year to be with the ones you love
So won't you tell me you'll never more roam?
Christmas and New Year's will find you home
There will be no more sorrow, no grief and pain
And I'll be happy, happy once again
Ooh, there'll be no more sorrow, no grief and pain
And I'll be happy, Christmas once again
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鐘がこの悲しい、悲しいニュースを告げるのだろう
ああ、なんてブルーなクリスマスだろう
僕の恋人は去って、
もう一度、挨拶してくれる友だちさえいない
聖歌隊は「きよしこの夜」を歌い
キャンドルの灯りと共にクリスマス・キャロルが流れる
どうか、クリスマスには帰ってきて
どうか、クリスマスに帰ってきて
クリスマスが無理なら
せめて大晦日には
友人や親戚たちは
空に星が輝くくらい間違いなく
挨拶の言葉を送ってくる
今日はクリスマス
そう、クリスマスなんだ、君
愛する人と一緒に過ごす時なのに
だから、もう二度とどこかに行かないと
言ってくれないか
クリスマスと新年は
君に家で迎えてほしい
悲しみも 嘆きも 苦しみも
もう二度と訪れない
そして僕はまた幸せに、幸せになれるんだ
ああ、もう悲しみも 嘆きも 苦しみもない
そして僕はまた幸せになれるだろう、クリスマスにもう一度(拙訳)
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1976年に発売した「ホテル・カリフォルニア」がとんでもない大ヒットになった後、イーグルスのメンバーは次作のレコーディングに入っていましたが、なかなか思うように進まなかったようです。そこで、レコード会社は”つなぎ”として彼らに何かリリースをするように懇願し、録音したのがこの「ふたりだけのクリスマス」で、全米18位のヒットになりました。メンバーのドン・ヘンリーが十代の頃よく耳にしていた曲だったそうです。
この曲のオリジナルはブルース・シンガーでピアニストのチャールズ・ブラウン(Charles Brown)。彼が1960年に曲を書いてリリースし、翌1961年に全米76位に入っています。当時は大ヒットしたわけではありませんが、彼はヘンリーと同じテキサス州出身でしたので、地元ではよくオンエアされていたのでしょう。
オリジナルとイーグルスのカバーでは、歌の一行目が違うんですよね。形容詞が真逆なんです。
Bells will be ringin' this glad, glad news、鐘がうれしい知らせを告げるだろう
sadじゃなくgladと歌っています。クリスマスの鐘は多くの人々にとってうれしい知らせですから、恋人を失った主人公にとってはそれがかえって辛い、ということなんでしょう。そして、僕にもうれしい知らせが来てほしいという願いが、歌から感じられるわけです。
しかし、イーグルス版では、鐘の音が最初からsad、悲しく聴こえるわけで、その方が悲しみはストレートに伝わってきますね。主人公の悲観の度合いがこっちが強い感じはします。それに、ドン・ヘンリーの哀しげな歌声にはsadのほうがピッタリ合っていますし、主人公は恋人が帰ってくることを完全に諦めている感じさえしますw。
ともかく、gladでもsadでも歌の主人公の気持ちは基本的に一緒です。gladで一度、客観的に行ってから主観へ行くというギャップを作るか、sadでストレートに主観で表すか、という違いだけで。でも、こういう言葉のさじ加減は面白いですよね。個人的にはgladを使う手法が好きですけど、、。
さて、チャールズ・ブラウンのオリジナルは、アメリカの一部のエリアで盛り上がった局地的なヒット曲だったようですが、イーグルスが歌ったおかげで世界的に広く知られるようになりました。そして1990年代以降、カバーするアーティストがグッと増えるのですが、それに貢献した一人がジョン・ボン・ジョヴィ。1994年にリリースされています。
こちらはオリジナルの"glad glad news"で歌っていますね。この曲には250以上のカバーがあるそうですが、アリシア・キーズはsadのほうで歌っていたり、誰がどっちで歌っているかに注目してみるのもいいかもしれません。
さて、ついでに、チャールズ・ブラウンにはもう1曲、アメリカで有名なクリスマス・ソングがありますのでそちらも紹介させてください。1947年にジョニー・ムーアズ・スリー・ブレイザーズのボーカルとして歌った「Merry Christmas, Baby」。ブルージーなクリスマス・ソングの代表格になっています。
こちらの方も、エルヴィス・プレスリー、オーティス・レディング、ブルース・スプリングスティーン、エリック・クラプトン、ジョン・レジェンドなど、そうそうたるアーティストがカバーしています。
最後に、「Please Come Home For Christmas」に新たなパートを書き加えちゃったアーティストがいますので、そちらをご紹介して終わりたいと思います。
歌っているのはイギリスのシンガー・ソングライター、ジョージ・エズラ。2021年にリリースされましたが、Come on home for Christmas babe🎵というコーラスと以下のようなブリッジ(大サビ)が加わっています。
I remember how cute you look beneath the mistletoe
Oh you wrapped up by the fire in my winter clothes
And if there’s one thing better than falling asleep by your side
It’s to wake up next to you at Christmas time
ヤドリギの下で君がとてもかわいく見えたことを覚えているよ
ああ暖炉のそばで君は僕の冬物の服にくるまっていたね
もし君の隣で眠りにつくことより
素敵なことがひとつあるとしたら
それはクリスマスの朝に
君の隣で目を覚ますことなんだ
もはやブルース感はほぼなくなっていますw。タイトルも”Please"をカットして「Come On Home For Christmas」になっています。確かに、こういう軽快なアレンジの場合は歌の出だしは「glad glad news」じゃないと、ですよね。
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