おはようございます。
今日はモンティ・パイソンの映画「ライフ・オブ・ブライアン(Monty Python's Life of Brian)」から「Always Look on the Bright Side of Life」です。
www.youtube.comSome things in life are bad
They can really make you mad
Other things just make you swear and curse
When you're chewing on life's gristle
Don't grumble, give a whistle
And this'll help things turn out for the best
And...)
Always look on the bright side of life
Always look on the light side of life
If life seems jolly rotten
There's something you've forgotten
And that's to laugh and smile and dance and sing
When you're feeling in the dumps
Don't be silly chumps
Just purse your lips and whistle - that's the thing
And...
Always look on the bright side of life
(Come on!)
Always look on the right side of life
For life is quite absurd
And death's the final word
You must always face the curtain with a bow
Forget about your sin
Give the audience a grin
Enjoy it - it's your last chance anyhow
So always look on the bright side of death
A-Just before you draw your terminal breath
Life's a piece of shit
When you look at it
Life's a laugh and death's the joke, it's true
You'll see it's all a show
Keep 'em laughin' as you go
Just remember that the last laugh is on you
And...
Always look on the bright side of life
Always look on the right side of life
Always look on the bright side of life、、、
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人生には嫌なこともある
本当に腹が立ってくるような
他は、ただ文句や悪態をつきたくなることだけ
でも人生の苦い部分を噛みしめてる時は
文句を言うのはやめて、口笛を吹こう
そうすれば物事は最高なものに変わるのさ
それでな…
いつだって人生の明るいほうを見ようぜ
いつだって人生のいいところを見ようぜ
もし人生が最悪に思える時でも
君が忘れていることがある
それは笑ったり、微笑んだり、踊ったり、歌ったりすることさ
気分が沈んでる時でも
間抜けなバカになるなよ
唇をすぼめて口笛を吹いてみな、そういうものさ
それでな…
いつだって人生の明るいほうを見ようぜ
(さあ、みんな!)
いつだって人生のまともなところを見ようぜ
人生はまったく理不尽さ
死は最後の言葉
だからお辞儀をして幕を迎えなきゃ
罪のことなんか忘れて
観客にニヤっと笑ってさ
楽しむんだ、どっちにしろこれが最後のチャンスなんだから
だからいつだって死の明るい面を見ようぜ
ちょうど最後の息を吐くその前に
人生なんてクソみたいなもんさ
でもよく見てみりゃ
人生は笑いで、死はジョーク、それが真実さ
全部ただのショーなんだ
死ぬときにはみんなを笑わすのさ
覚えておいて、最後に笑うのはあんただから
それでな…
いつだって人生の明るいほうを見ようぜ
いつだって人生のまともなところを見ようぜ
いつだって人生の明るいほうを見ようぜ… (拙訳)
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この曲はイギリスの”国民的”ポップ・ソング。サッカーの試合で観客が大合唱し、葬儀で最も歌われる歌でもあるそうなんです。
さて、モンティ・パイソンはイギリスのコメディグループ。1969年5月、グレアム・チャップマン、ジョン・クリーズ、エリック・アイドル、テリー・ジョーンズ、マイケル・パリンケンブリッジ大とオックスフォード大のコメディ・サークルで知り合った5人のお笑い好きのイギリス人と、アメリカ人アニメーターのテリー・ギリアムが集まり、新しいBBCのコメディシリーズ『モンティ・パイソンのフライング・サーカス』を作る打ち合わせを始めたことからスタートしています(テリー・ギリアムはその後「未来世紀ブラジル」や「12モンキーズ」などを手がけ、映画監督として有名になりますね)。
日本でも、令和ロマンやラランドなど高偏差値大学のお笑いサークル出身者がムーヴメントを起こしていますが、イギリスでは相当昔からあったんですね。でも、『Mr.ビーン』のローワン・アトキンソンもオックスフォードの大学院出身だと言いますから、イギリスではお笑いはインテリのやるものだという伝統があるのでしょうか。。。
『モンティ・パイソンのフライング・サーカス』がヒットし人気者になった彼らは映画にも進出し、1979年の3作目に当たる映画『ライフ・オブ・ブライアン』 のエンディングで歌われていたのが、この「Always Look on the Bright Side of Life」でした。
こんなシーンです。
イエス・キリストと同じ日に生まれ、ひょんなことから民衆に救世主だと勘違いされてしまうユダヤ人の青年ブライアンが主人公の話。上の動画でこの歌を歌っているのが、この曲の作者でもあるエリック・アイドルです。
彼はこう回想しています。
「私にとって「Bright Side」はただ映画の最後の曲に過ぎませんでしたが、それがやがて独自の命を持ち始めました。その始まりは、グレアム(チャップマン、モンティ・パイソンの仲間)の追悼式でした。そのイベントを締めくくるためにこの曲を歌うよう頼まれました。彼のお気に入りの曲だったからです。それは私がこれまでやらなくてはいかないことの中で最も困難なことのひとつでした。私はその曲をグレアムに向けて歌っていました、今度こそ最後の別れとして。彼は1989年10月4日、モンティ・パイソンの20周年記念日の前日に、見事なタイミングで亡くなりました。私たちは計画していた盛大なパーティーを中止しました。それはグレアムが望んだことではなかったでしょうが、私たちの気持ちはそうだったのです」(VULTURE Oct.9 2018 )
モンティ・パイソンのメンバーで「ライフ・オブ・ブライアン」では主人公のブライアンを演じたグレアム・チャップマンは咽頭癌とそれに伴う肺炎のため48歳の若さで亡くなったんですね。しかも、彼らの結成20周年の前日に。
そして、その頃からこの曲は世の中に広がり始めます。1991年頃、サッカーファンが自分たちのチームがボロ負けしているときに、この曲を歌うようになったということをエリックに伝えたのは近所に住むゲイリー・リネカーだったそうです。リネカーはその翌年、Jリーグの名古屋グランパス・エイトに移籍しましたので、日本でも有名でしたよね。
*サッカーの試合(イングランドVSドイツ)後に観客が歌っている動画
その後、リネカーの友人でBBCラジオ1のDJであるサイモン・メイヨが、自分の朝の番組でこの曲を毎朝流し始め、その影響で、ヴァージン・レコードが1991年9月23日にこの曲をシングルとして再発売しました。すると驚いたことに、この曲はポップチャートでどんどん順位を上げ最終的に3位まで上り詰めました。
そして2012年にはこの曲がイギリスを代表する曲だということを全世界にアピールする機会が訪れます。ロンドンオリンピックの閉会式でエリック・アイドル自らパフォーマンスを行ったのです。
*YouTubeに飛んでご覧ください。ELO「Mr.ブルースカイ」からこの曲につながる選曲がたまらないですね。
https://www.youtube.com/watch?v=jiu0lYQIPqE
僕がこの曲の歌詞でいいなと思うのは、”人生の明るい面”の具体例をあげていなくて、かえって人生なんてクソみたいなもんだと言っているところです。人生に明るい面なんて実はほとんどないかもしれない、それでも口笛吹いて気分を楽にしようよ、という。ただ、忘れちゃいけないものに、笑うこと、歌うこと、踊ることをあげている。これ、すなわち”エンタメ”ですよね。
エンタメというのは、人々に、たとえクソみたいな人生だとしても何か明るい面もあるんじゃないかと一瞬でも思わせてくれる、そのために存在するのだと僕は思っています。
最後は、この曲の魅力にいち早く気づいたニルソンのカバーを。
「ライフ・オブ・ブライアン」の公開と同じ1979年に制作され1980年にリリースされたアルバム『フラッシュ・ハリー』に収録されていました。ちなみに、このアルバムのオープニングはエリック・アイドル作の「Harry」(これまたエリックらしい軽妙な作品です)で始まっています。当初このアルバムはイギリス、日本、ドイツ、フランス、スペイン、オランダ、オーストラリア、北欧のみで発売され、アメリカでは2013年8月まで発売されなかったそうです。

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