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「愛は夢の中に( I Won't Last a Day Without You)」ポール・ウィリアムス(Paul Williams)(1972)

 おはようございます。カーペンターズで有名な曲を作詞家本人が歌ったものです。ポール・ウィリアムスの「愛は夢の中に」。

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Day after day
I must face a world of strangers
Where I don't belong
I'm not that strong
It's nice to know that there's someone I can turn to
Who will always care
You're always there

When there's no getting over that rainbow
When my smallest of dreams won't come true
I can take all the madness the world has to give
But I won't last a day without you

So many times when the city seems to be
Without a friendly face, a lonely place
It's nice to know that you'll be there if I need you
And you'll always smile, it's all worthwhile

When there's no getting over that rainbow
When my smallest of dreams won't come true
I can take all the madness the world has to give
But I won't last a day without you

Touch me and I end up singing
Trouble seems to up and disappear
You touch me with the love you're bringing
I can't really lose when you're near
When you're near, my love

If all my friends have forgotten half their promises
They're not unkind, just hard to find
One look at you
And I know that I could learn to live
Without the rest
I've found the best

When there's no getting over that rainbow
When my smallest of dreams won't come true
I can take all the madness the world has to give
But I won't last a day without you

When there's no getting over that rainbow
When my smallest of dreams won't come true
I can take all the madness the world has to give
But I won't last a day without you

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来る日も来る日も
馴染めないこの世界に立ち向かわなくちゃいけない
居場所もないのに
私はそんなに強くはない
目を向けると誰か気にかけてくれる人がいるって
思えるのは素敵なこと
あなたはいつもそこにいてくれる

あの虹の彼方に行けなくても
一番小さな夢さえ叶わなくても
この世界がさしだす狂気は全部受け止めてみせる
だけど、一日も生きられない あなたがいなければ

何度も何度も この街が
優しい顔のない、孤独な場所に思えるの
私が必要な時にあなたがいてくれると思えるのは素敵なこと
あなたはいつだって笑顔で、それで十分

あの虹の彼方に行けなくても
一番小さな夢さえ叶わなくても
この世界がさしだす狂気は全部受け止めてみせる
だけど、一日も生きられない あなたがいなければ

あなたに触れられたら 思わず歌ってしまう
悩みができても消えてしまうみたい
あなたは愛をこめて私に触れる
あなたが近くにいるとき、絶対に失いたくない
あなたがそばにいるとね、愛しい人

もし、友達がみんな約束をあまりおぼえてなくても
薄情なわけじゃない ただ見つけるのが難しいだけ
あなたを見るだけで
他の人がいなくても私は生きていけるとわかる
私は最高の人を見つけたの

あの虹の彼方に行けなくても
一番小さな夢さえ叶わなくても
この世界がさしだす狂気は全部受け止めてみせる
だけど、一日も生きられない あなたがいなければ

あの虹の彼方に行けなくても
一番小さな夢さえ叶わなくても
この世界さしだす狂気は全部受け止めてみせる
だけど、一日も生きられない あなたがいなければ   (拙訳)

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   この曲はカーペンターズのヒット曲としてよく知られています。

 僕は年をとるごとにこの曲がますます好きになってきているのですが、頭の中で聴こえてくるのがなぜか作者のポール・ウィリアムスのヴァージョンなので、今回そちらをチョイスしました。

 カーペンターズのほうは1974年に全米11位のヒットになっています。

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  実はこの曲が書かれたのは1971年、カーペンターズがレコーディングしたのが1972年、同年にリリースされたアルバム「ア・ソング・フォー・ユー」に収録されて、イギリスやオーストラリア、ニュージーランドでは先にシングルとしても発売されています。1973年にアルバム「ナウ・アンド・ゼン」を出して以降、カーペンターズはツアーで多忙だったため新曲の制作に手が回らない状態だったようで、この曲をアルバムからの5枚目のシングルとしてミックスし直してリリースしようという話になり、結果1974年にヒットしているんですね。

 この曲はもともとデモの段階ではヴァース、コーラス(Aメロ、サビ)を繰り返す構成だったそうですが、カーペンターズから変更をリクエストされたのだと作曲家のロジャー・ニコルズは回想しています。

 「ところが、このデモ録音をリチャードとカレンに聴かせると、彼らはブリッジと最後のヴァースを欲しがったので、そのように直したんだ。メロディが出来上がると、即座にスタジオに入ってレコーディングが開始された。だけど、そういうわけか、リチャードがもとのブリッジを変えてしまった。あの時の私にはどうしようもなかったんだが、今も後悔しているよ」(「ロジャー・ニコルス・トレジャリー」ライナーノーツより)

「なんとか形にして、彼らが録音する前日にデモを録音したんだ。カーペンターズ側は『早く届けてくれ!』と叫んでいたよ。スタジオのスケジュールがギリギリだったからね。腹立たしかったのは、リチャードがデモを一度も聴かなかったと聞いたことさ。彼は楽譜を見ただけで、すぐに手を加え始めたんだ。正直、それがちょっと心残りだった。というのも、リチャードはブリッジのメロディやコード進行を変えてしまったからなんだ。」(Randy Schmidt . Little Girl Blue: The Life of Karen Carpenter (2012))

 ブリッジというと”Touch me and I end up singing〜”から始まるブロックですが、確かにポール・ウィリアムスとカーペンターズのブリッジを比べると違っていますね。僕もポールの方が好きなんですよね。

 話だけ聞くと、リチャード・カーペンターはひどい!って話になりそうでますが、レコーディングのギリギリのタイミングですから、アレンジもすでに固まっていてブリッジのコード感などのイメージもあったでしょうから、リチャードがやりやすい方向に変えたんでしょうね。それにメロもコード感もカレンの声にもよく合っていると思います。

 ただ、同じポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルスの作品「雨の日と月曜日は」であれだけ切ない情感を表現したカレンですから、オリジナルのブリッジを切々と歌うのもぜひ聴いてみたかったと個人的には思います。

 ニコルスはこうも語っています

「そのあと、バーブラ・ストライサンドやダイアナ・ロスといった他の人たちは、僕らが書いたオリジナルの形のままで録音したんだ。だから、もしカーペンターズがいい方のブリッジで録音していたら、彼らにとってもっと大きなヒットになっていたと思うよ。」(Randy Schmidt . Little Girl Blue: The Life of Karen Carpenter (2012))

 このブログで取り上げたポール・ウィリアムスのセルフカバーはカーペンターズがリリースしたわずか5ヶ月後に自身のアルバム「Life Goes On」に収録されたものですから、彼もカーペンターズの”ブリッジの改変”が納得できなかったのかもしれませんね。

 ちなみにバーブラのカバーはこんな感じでした。1974年発売のアルバム「Butterfly」に収録されています。

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 セルジオ・メンデスのカバー(1973)のブリッジもこのパターンで、ダイアナ・ロスのカバーも1973年リリースです。カーペンターズがリリースから2年後の1974年にこの曲をヒットさせたので、その2年の”時差”の間にオリジナルのヴァージョンのカバーが出回る、という事態になったわけです。カーペンターズが1972年にシングルヒットさせていたら状況はまた違っていたことでしょう。

 

  さて、ロジャー・ニコルズの話を少し。彼はモンタナ州ミズーラで生まれ、カリフォルニア州サンタモニカで、クラシックピアニストの母と、写真家であり大学のダンスバンドのサックス奏者でもあった父から、音楽と芸術の影響を受けながら育ちました。彼は、曲作りの最初のインスピレーションを「ムーン・リバー」の作詞家であるジョニー・マーサーを敬愛する父親から得たといいます。

 高校を卒業すると彼は”ロジャー・ニコルズ・アンド・ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ"を結成し、ハリウッドの一流レコーディングスタジオで数本のデモテープを録音する機会を得たそうです。

 そのデモを聴いた一人がハーブ・アルパートでした。

「アルパートはニコルズのインストゥルメンタル曲『The Treasure of San Miguel』を聴いて「おお、この曲大好きだよ」と言い、「誰のために書いたんだい?」と訊いてきた。すかさずニコルズは「あなたのためです!」と答えた。この曲はニコルズにとって成功のきっかけとなる作品になり、アルパートは長年にわたって彼の最大のファンで指導者の一人となった」 (1859 Oregon's Magazine July 30, 2018)

 ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラス「Treasure of San Miguel」

 このころのアルパートはまさに”飛ぶ鳥を落とす勢い”で、この曲が収録されたアルバム「...SOUNDS LIKE」も全米1位になっています。

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  彼は、アルパートが率いるA&Mレコードから ”ロジャー・ニコルズ・アンド・ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ"としても作品をリリースしましたがヒットせず(日本のポップス・ファンにとってはまさに”伝説の傑作”になっていますが)、A&Mレコードの専属作曲家として歩んでゆくことになります。

 そして、A&Mレコードの出版部門のトップ、チャック・ケイが作詞家として彼に引き合わせたのがポール・ウィリアムスで、二人は一緒に曲を書き始めたのです。

「(ロジャー)ニコルズは僕が気に入るようなメロディーを書くと、僕をオフィスに閉じ込めて、完成するまで出してくれないんだよ。ロジャーは180センチもあるんだけど、その彼が僕を閉じ込めてしまうんだ。だから、僕の歌詞はすべて既存のメロディに合わせて書いていたんだ」

  *ポール・ウィリアムスの身長は157cmくらいだと言われています。

「メロディに合わせて歌詞を書くとき、いつも思うのは、言葉はすでに音楽の中にあるということなんだ。音楽は、僕の中のある感情の部屋を開く鍵なんだ。音楽を聴いて、それが僕の中の特定の場所に触れるんだ。それから、その場所について僕がどう感じているのかを言葉にするんだ」  (American Songwriter)

 彼の言葉、すごくわかる気がします。例えば、僕はこの曲のサビの歌詞が、今まで聴いた中でもトップ3に入るくらい本当に好きなんですが、それはメロディの情感と言葉の情感が完全に一体になっている気がするからです。

 言葉をメロディに”押し付ける”のではなく、メロディの中から言葉を”引き出す”、ポップ・ソングの理想の歌詞はいつだってそうであってほしいと思います。

 

 では最後にこの曲のカバーを、宇多田ヒカルと椎名林檎の最初の共演がこの曲でした。2002年リリースの椎名林檎の「唄い手冥利〜其の壱〜」に収録されていました。

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 そして、再びポール・ウィリアムス。この曲を再演しています。1997年リリースの「バック・トゥ・ラヴ・アゲイン」収録。ヴァレリー・カーターのコーラスが印象的です。

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