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「悲しき慕情(Braking Up Is Hard To Do)」ニール・セダカ(Neil Sedaka)(1962)

 おはようございます。

    今日はニール・セダカ。彼は自身のファイスブックで昨日、今日と、自宅で自分の代表曲をメドレーで弾き語っている映像をアップしています。もちろん、コロナ・ウィルスで重苦しい気分になっている人たちに向けて、ちょっと元気になってもらおうという試みです。

  ちょっとぽっちゃりした爺さん(失礼!)がピアノで弾き語っているだけなのに、ぱっと明るくなる感じがします。ほんとに明快な素晴らしい曲を書いた人なんだなあ、とあらためて思いました。

 その彼の中でも1番の代表曲と言われる「悲しき慕情」を今日はピックアップしました。

www.youtube.com

To do do, down dooby doo down down
Comma comma, down dooby doo down down
Comma comma, down dooby doo down down
Breaking up is hard to do

Don't take your love away from me!
Don't you leave my heart in misery?
If you go, then I'll be blue!
'Cuz breaking up is hard to do

Remember when you held me tight
And you kissed me all through the night
Think of all that we've been through
And breaking up is hard to do

They say that breaking up is hard to do
Now, I know, I know that it's true!
Don't say that this is the end!
Instead of breaking up, I wish we were making up again

I beg of you, don't say goodbye!
Can't we give our love another try?
Come on, baby, let's start a new!
'Cuz breaking up is hard to do

They say that breaking up is hard to do
Now, I know, I know that it's true!
Don't say that this is the end!
Instead of breaking up, I wish we were making up again

I beg of you, don't say goodbye!
Can't we give our love another try?
Come on, baby, let's start a new!
'Cuz breaking up is hard to do

To do do, down dooby doo down down
Comma comma, down dooby doo down down
Comma comma, down dooby doo down down
Comma comma, down dooby doo down down
Comma comma

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愛を僕から奪わないで
僕を惨めなまま置き去りにしないで
君がいなくなったら、僕はブルーさ
だって、別れるなんてとてもできないから

君が僕をしっかり抱きしめてくれた時を思い出して
夜通してキスしてくれたね
僕たちいろんなことを乗り越えてきただろ?
だって、別れるなんてとてもできないから

別れることは難しいと人は言うけど
今、僕にはわかるんだ、それが真実だって
これが終わりだなんて言わないで!
別れる代わりに、もう一度やり直せたらいいのに

お願いだから、さよならなんて言わないで!
もう一度やり直せないかな?
さあ、ベイビー、新しく始めようよ
だって、別れるなんてとてもできないから

別れることは難しいと言われているけど
今、僕はそれが真実だとわかるんだ
これで終わりだなんて言わないで!
別れる代わりに、もう一度やり直せたらいいのに

お願いだから、さよならなんて言わないで!
もう一度やり直せないかな?
さあ、ベイビー、新しく始めようよ
だって、別れるなんてとてもできないから  (拙訳)

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ニール・セダカ「悲しき慕情」の楽譜はこちら

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    1950年代の後半から1960年代のはじめまでのポップ・ヒットの多くはニューヨークのブロードウェイの一角にあるビルに集った音楽出版社や音楽事務所の小部屋の中で、若いソングライターたちが缶詰になりながら生み出したものでした。

 その代表的なビルが”ブリル・ビルディング(住所は1619ブロードウェイ)”でしたが、時代とともに”その一角全体”をイメージさせる名称になりました。

 そこで最も目覚ましい勢いでヒットを作った会社が、ブリル・ビルディングの筋向かい(1650ブロードウェイ)”のビルに入っていたアルドン・ミュージックで、創立者のアル・ネヴィンスドン・カーシュナー、ふたりの名前を合わせて名付けられました。

 アルドンに所属していた代表的な作家としてキャロル・キング&ジェリー・ゴフィン(リトル・エヴァ「ロコモーション」など)とバリー・マン&シンシア・ワイル(ライチャス・ブラザーズ「ふられた気持ち」など)がいます。

 

 そのアルドンの契約作家第1号で、その後の繁栄のきっかけを作ったのがニール・セダカと相棒の作詞家ハワード・グリーンフィールドでした。

 ニールは、アマチュア時代にヒットしているレコードを買うと、クレジットされている作家の名前を削り落としてその上に自分の名前を書いていたというエピソードがあるくらいですから、かなり野心に満ちあふれた人だったんでしょうね。

 その頃すでに実績があって曲を持っていたニールは、まだ会社を始めたばかりで作家のいないアルとドンに自分たちの曲を3ヶ月以内にチャート入りさせたら契約してやる、という条件を出したと言われています。

 3ヶ月以内だったかどうかは不明ですが、ニールたちの曲が見事チャート入りを果たします。コニー・フランシスの「間抜けなキューピット(Stupid Cupid)」という曲です。日本でもキャンディーズや森山加代子がカバーしています。

www.youtube.com

 ニール・セダカが”ブリル・ビルディング”界隈の作家の中で特異だったのは、最初から自分で歌うことを優先して、シングルをどんどんリリースしていたことでしょう。

 1959年に彼自身が歌ったもので初めてトップ10に入ったのが「おお!キャロル」

   キャロルとはキャロル・キングのことです。ニールとキャロルは高校時代の友達でした。ソングライターを目指しながらもきっかけがつかめずにいた彼女は、ある日道でばったり会ったニールに相談したところ、ニールがアルドンに繋いでくれたようです。

 そのころ、キャロルは「おお!キャロル」の返歌として「おお!ニール」という曲を作ってリリースしていて、それにアルドンが興味を持ったという話もありますが、ともかく、第一号作家で、かつキャロル・キングを呼び込んだわけですから、”ニール・セダカなくしてアルドンなし”だったと僕は思います。


Neil Sedaka "Oh Carol"

 その後、ニールはシンガーとして大活躍、1961~2年あたりは、プレスリーの次に売れた男性シンガーだったと書いてある記事もあるほどです。

「カレンダー・ガール」(1960)


Neil Sedaka – Calendar Girl (1968)

「すてきな16才(Happy Birthday Sweet Sixteen)(1961)


Neil Sedaka "Happy Birthday Sweet Sixteen"

 その彼のシンガーとしてのピークが、全米NO.1になったこの「悲しき慕情」だったわけです。

 なんと行っても印象的なのは「カマ、カマ、ダウン・ドゥ・ビ・ドゥ・ダウン・ダウン」というコーラス。これは、この曲に満足できていなかったニールがレコーディング前日に思いついたものだと言われています。また、彼が同じ会社のバリー・マンに聴かせたところあんまり評価が良くなかったので考えたのだという説もあります。

 ともかく、このコーラスなしではここまでの大ヒットにならなかったのは間違いないでしょう。

 彼をはじめとする”ブリル・ビルディング”界隈のソングライターたちはビートルズの出現とともに、過去の人になっていってしまうわけですが、ニールは70年代に見事に復活し70年代を代表するポップ・スタンダードを残しています。 

「雨に微笑みを(Laughter In The Rain)」(1974)

www.youtube.com

「愛ある限り(Love Will Keeps Us Together)」キャプテン&テニール

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 また、この「悲しき慕情」のバラード・ヴァージョンを1975年にリリースし全米8位の大ヒットになっています。同じ曲を同じシンガーがバラードにしてそれがまた売れたというのは、他に例がないんじゃないでしょうか。


Neil Sedaka - "Breaking Up Is Hard To Do" (1975)

 ニールはクラシックをみっちり学んでいる音楽的な素養のある人でした。「悲しき慕情」も展開部で当時のポップスとしてはめずらしいマイナー7thコードを使っていて、そういった隠し味がバラードにすることでまた効果的になったのかもしれないですね。

 僕個人はこの時代はリアルタイムでなく追っかけで聴いたのですが、キャロル・キングやバリー・マンに比べて、ニール・セダカはなんか軽くてわかりやすすぎる感じがして、そんなに好きになれなかったんです。

 しかし、ポップスのブログを毎日書いていくうちに、

 明るく軽快な曲を長年にわたってたくさん書くことほど難しいことはないんじゃないかと思えてきました。ポピュラー・ミュージックの歩みを追いかけてみても、悲しく切ない曲を書ける人に比べてたら、その数は圧倒的に少ない。

 神様に選ばれた人じゃないと無理じゃないか、とさえ僕は思うようになってきました。

 僕がすぐに思い浮かぶのは、ポール・マッカートニー、ブライアン・ウィルソン、エルトン・ジョン、ジェフ・リン、フォー・シーズンズの曲を書いたボブ・ゴーディオ、そしてこのニール・セダカ。それくらいです。

 歌詞がわからなくても、世界中に人が聴いて楽しくなる曲は、いつも必ず必要だと思います。

 最後にオマケで、彼が2010年にリリースした替え歌。朝起きるのがつらい人に、、、

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  • アーティスト:Sedaka, Neil
  • 発売日: 2009/01/06
  • メディア: CD
 

 

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