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「ウィアー・オール・アローン(We're All Alone)」ボズ・スキャッグス(Boz Scaggs)(1976)

 おはようございます。今日はボズ・スキャッグスの「ウィアー・オール・アローン」です。

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Outside the rain begins
And it may never end
So cry no more
On the shore of dream
Will take us out to sea
Forever more, forever more

Close your eyes, ami
And you can be with me
'Neath the waves
Through the caves of ours
Long forgotten now
We're all alone
We're all alone

Close the window
Calm the light
And it will be all right
No need to bother now
Let it out
Let it all begin
Learn how to pretend

Once a story's told
It can't help but grow old
Roses do, lovers too
So cast your seasons to the wind
And hold me, dear
Oh, hold me, dear

Close the window
Calm the light
And it will be all right
No need to bother now
Let it out
Let it all begin
All's forgotten now
We're all alone
We're all alone

Close the window
Calm the light
And it will be all right
No need to bother now
Let it out
Let it all begin

Throw it to the wind, my love
Hold me dear
All's forgotten now, my love
We're all alone

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外は雨が降り出して
止みそうにない
だから、もう泣かないで
岸辺では   夢が二人を海へと連れ出してくれる
永遠に、永遠に

目を閉じて、大切な人
それで、君は僕と一緒さ
波の下 僕たちの洞窟を通って
ずっと忘れていたね
僕たち二人だけで
僕たちだけで

窓をしめて 光をおさえよう
それでもう大丈夫
悩む必要はない
気持ちを吐き出して また始めればいい
まず、その”ふり”をすることから

昔から言われてきたね
年をとることは誰にも止められないと
バラもそう、恋人たちだってそうさ
だから君の人生を風にゆだねるんだ
そして抱きしめてほしい
愛しい人よ 抱きしめて

窓をしめて 明かりを落とそう
それでもう大丈夫
悩む必要はない
気持ちを吐き出して また始めればいい
全部忘れ去って 二人だけで 二人だけで

窓をしめて 光をおさえれば
それでもう大丈夫
悩む必要はない
気持ちを吐き出して また始めればいい

すべて風にゆだねて、僕の愛する人
抱きしめてほしい
もうすべて忘れて、愛する人よ
僕たち二人だけさ        (拙訳)

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「二人だけ」なのか「みんなひとりぼっち」なのか

 ”AOR”を代表する名盤「シルク・ディグリーズ」に収録されている稀代の名バラードですが、実はボズ・スキャッグスのヴァージョンはシングルのタイトル曲にはなっていません(後に日本ではなっていますが)。B面だったんですね。

 ただ、アメリカではこの曲をA面にして、その後アルバムからの最大のヒット曲になる「ロウダウン」をB面にしたラジオプロモーション用のシングルが作られています。レコード会社サイドも当初はこの曲がアルバムの中のベスト・カットだと判断したんでしょうね。

 しかし、「ロウダウン」がクリーヴランドのラジオ局を発火点にヒットし、「ウィアー・オール・アローン」はアルバムからのメイン曲の座を「ロウダウン」に譲ることになったというわけです。

 ただ、シングルにならずとも、この曲の素晴らしさは広まったようで、「シルクディグリーズ」の発売から間もなくカバー・ヴァージョンがリリースされています。

 まず、取り上げたのは、このブログでもおなじみフォー・シーズンズのフランキー・ヴァリ。アルバムからのシングルとしてもリリースされています。全米最高78位ですが、この曲を一番最初にシングルチャートに送ったのは実はフランキー・ヴァリだったのです。

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  同じ1976年の後半、イギリスでもこの曲のカバーが生まれます。「太陽はもう輝かない」のザ・ウォーカー・ブラザーズです。シングル発売もされましたが、イギリスやアメリカではチャートインせず、オランダで22位まであがったのが最高でした。


The Walker Brothers - We're All Alone (Official Audio)

 ザ・ウォーカー・ブラザーズの代表曲「太陽はもう輝かない」はフランキー・ヴァリのカバーでしたが、この両者が「ウィアー・オール・アローン」のカバー1番手と2番手だったというのも興味深いことです。

 そして、その後にこの曲を”ヒット”させることになるカバーの本命盤が登場します。

それが、リタ・クーリッジです。

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  1977年に全米7位、全英6位と大ヒットになり、当時は日本でも彼女のヴァージョンに引っ張られるようにして、ボズのヴァージョンもラジオでよく耳にしたという記憶があります。

 当時、彼女のヴァージョンの邦題は「みんなひとりぼっち」、ボズは「二人だけ」と表記されていました。英語の意味として「二人だけ」で「みんなひとりぼっち」は誤訳だとする話題も当時少し盛り上がったような記憶があります。(ちなみに先述のフランキー・ヴァリの邦題は「ふたりの面影」でした)

 で、この問題は「二人だけ」で解決したのかと思ったらそうじゃなかったんですね。

 ネットを見ると、この曲は「みんなひとりぼっち」だという解釈も可能だとするアンジェラ・アキさんが、彼女のインディーズ・デビュー作で、”人は皆ひとりだから”というテーマの全くオリジナルな日本語の歌詞をつけてこの曲をカバーしています(アンジェラさんはインタビューで、ボズの原曲に関しては「二人っきりになれた」というニュアンスだと思う、とも語っています)。

 さて、この「二人だけ」VS「みんなひとりぼっち」論争(笑)ですが、ポップ・ソングは聴く人の好きに解釈するのが大前提ですし、ネットを見るとボズ本人も自分でもはっきりとは歌詞の意味を理解してないと言った、なんて記事も見当たりますから、正解はないのでしょう。

 でも、せっかくなので、僕の考えも言わせてくださいw。ネイティヴじゃないので完全に個人的な感覚ですが。。。

 ボズのヴァージョンばかり聴いてきて、この歌の和訳にも挑戦した感覚からすると、これはもう100%「二人だけ」を支持します。

 かえって気になるのは、主人公の関係です。恋人同士なのか、恋人を失った女友達のことを愛する男なのか、海外のサイトを見てもいろんな解釈があるようです。

 話をややこしくさせているのは、最初の方の<Close Your Eyes、ami>のamiです。これは、フランス語の”友達”とする意見が多そうです。ただ、女友達ならamieになるそうで、amiは男友達になってしまうと、そうなると話はより混乱してしましますw

 ともかく、amiを友達と解釈すると、この歌詞で主人公が相手に投げかける言葉が、ami→dear→ My loveと曲の盛り上がりに合わせて、エスカレートする、どんどん相手への愛情を抑えきれなくなっていくところに僕は注目しました。

 そうすると<恋人を失った女友達のことを愛する男>というのがすごくしっくりしてきます。

 今は君と僕の二人だけなんだ、君には僕がいるよ、という切ないアピールが感じられます。

 ところがです。あらためてリタ・クーリッジのヴァージョンを聴き直してみると、”「みんなひとりぼっち」感”もなんだか感じるんですよね。。

 リタの場合はamiをdreamに変えたり、最後の曲の盛り上がりでボズはMy Loveに感情を込めて切実に訴えているのに対して、<Owe It To The Wind,My Love(風にまかせましょう)>とサラッと言っていて、自分の存在をアピールするよりも相手を励ますニュアンスが強い、というか。

 私も、あなたも、みんなも、結局は一人なんだから、運命に身を委ねて生きていきましょうよ、みたいな。

 これは、ボズとリタの歌い方、声の質感の、曲の構成、アレンジなどトータルな印象の違いによるのだと思いますが、男女の根本的な恋愛のスタンスの違いというのも実は大きく影響しているんじゃないかと思えてきます。

 仮にこの歌を<恋人を失った友達のことを愛する主人公>とした場合、男を主人公にした場合、男性特有のロマンティックな妄想を炸裂させて相手を独占したいというニュアンスが強くなる、のに対して女性はあくまでも実践派というかw現実的なスタンスを取るのではないかと。。

 なので、こんなことを言うのは世界で僕だけかもしれませんが、

"We're All Alone"は男が歌えば100%「二人だけ」、女性が歌うと「みんなひとりぼっち」のニュアンスも浮かび上がる、という男女の恋愛観、スタンスの違いが図らずも浮き彫りになる歌

という結論になりましたw。 

 さて、リタ・クーリッジにこの曲をカバーするように進言したのは、彼女が所属するA&Mレコードをハーブ・アルパートと共同で創立したジェリー・モスでした。モスは「ウィアー・オール・アローン」を女性が歌うのにぴったりな曲、だと考えたのだそうです。ジェリーがなぜそう考えたのかすごく興味がありますが、ともかく、その勘がずばっと的中したわけですね。この人ピーター・フランプトンのモンスターヒット・アルバム「フランプトン・カムズ・アライヴ」を売れるから2枚組で出せと命じた、というとても優れたヒット勘を持つ人で、トップにやっぱりこういう人がいないと会社はデカくはならないんでしょうね。

 

 ちなみに、実はリタと全く同時期にこの曲をカバーしていた女性グループがいます。それが、スリー・ディグリーズ。リタ・クーリッジのヒットに合わせて1977年にイギリスでシングル・カットしたそうです。

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 他に1977年にカバーしたのがカントリー・シンガー、タニヤ・タッカーの妹、ラコスタ。こちらはカントリー・チャートで小ヒットになっています。


La Costa "We're All Alone"

   そしてやはり1977年にこの曲の評判はハワイにまで届いたようで、AORファンには定番のセシリオ&カポノもカバーしています。

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  こうしてみると、この曲はじっくりと時間をかけてスタンダードになったわけじゃなく、”食いつき”がとても速かったことがわかります。曲の良さももちろんですが、ボズのオリジナルを手がけたデヴィッド・ペイチのアレンジも実に見事だと思います。

 最後は、後年のボズ本人のセルフカバーを。2005年に発売されたアルバム「Fade Into Light」に収録されていたヴァージョンです。

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