
今読んでいる本はこちらの四冊です。

- 『日本古典文学大系 枕草子 紫式部日記』
- 山本淳子『枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い』
- チョン・アウン『主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら 15冊から読み解く家事労働と資本主義の過去・現在・未来』
- トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の十一月』鈴木徹郎訳
『ムーミン谷の十一月』はどうしても眠れないときに読む用で枕元に置いてあります。確実に眠れます。最近は眠れない夜がないので出番がありませんが、みなさんがご自分のやれるようにやってらっしゃる姿を読むと安心します。朝起きたときに自分が自分であることがいやだなあとうんざりしてしまう人もいれば、自分が自分でよかったとひょろひょろ歩いていく人もいて、一緒にいたりいなかったりする世界です。
『枕草子』は年明けの仕事に必要なので読んでいます。そのガイドに『枕草子のたくらみ』を再読。以前図書館で借りておもしろかったので、この機会に買いました。枕草子がだれに向けて書かれたか、どういう編集意図があったか、そしてそれが定子没後、どういう風に読まれていったか。主に『枕草子』を書くという行為がもたらした意味について書いたものです。とても読みやすい。巻末のおまけ(主要参考文献、系図、年表など)もとってもべんり。
『主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら 15冊から読み解く家事労働と資本主義の過去・現在・未来』は原題を直訳すると『あなたが家で遊んでいるというウソ』で、著者のチョン・アウンさんは日本語題を聞いて驚いたそうです。韓国では反共思想が日本以上に強く、『資本論』は社会的にタブーのようになっていて、とても書名にはつけられないのだとか。私は『あなたが家で遊んでいるというウソ』の方がいいんじゃないかなと思いますが、日本語題はわかりやすくテーマと構成を伝えていて、詩的とは言いがたいけれども挑戦的な書物の邦題としてはこれもいいと思います。志位和夫さんの『いま『資本論』がおもしろい マルクスとともに現代と未来を科学する』を読んだところなので、続けて読みました。資本主義は家事労働や介護、看護などケアと再生産のための労働を「気にしなくてよい外部」として斬り捨ててきましたが、それじゃ社会は続いていかないよという共通理解がなかなか形成できないなかで、自分のアイデンティティは主婦にあると言う著者の生活の中から生まれたエッセイ集です。こちらもまた、とても読みやすいです。おすすめ。
これらは年をまたぐかどうか微妙なところ……多分またぐんじゃないかな。
そして、これらの後に読む、「今積んでいる本」はこちらです。

鹿紙路『蜜蜂よ、夜々を遊行せよ』は 2024 年に出た本。なかなか読む準備がととのわず、積んでいました。今年、映画『罪人たち』を見て、なんとなく「読むなら今」という雰囲気になりました。お正月の楽しみです。『アシッド・コミュニズム』もこの流れで読みたい。
ホリー・ジャクソンの新作は前作がちょっと難しくて、うまく咀嚼できずにいるので、遠のいていましたが、こうして積んでおくといつのまにか新作ではなくなってしまいそうで、それも恐ろしく。読もう。
今年は、知識や情報から人を遠ざけることの罪をひしひし感じました。人権教育、主権者教育がなされないまま社会に剥き出しで放りだされ、その社会でもまた人権概念は人々から遠ざけられている。しかし、もはや「気にしないでいい外部」などないことを私たちは十分にわかっている。だから毎日毎日どったばた。自分で勉強しなくちゃいけない。でもひとりじゃないですからね。抵抗して、勉強して、幸せ探す旅人のように生きているのは私だけじゃないです。ムーミン谷のように、ばらばらでも、それぞれにでも勉強して、街に出て、抵抗していけたらいいです。それで、時々は集まりましょう。必要なときはいつでも呼んで下さい。
📚 おしまい 📚
〜 2025 年に読み終えた本(再読、再々読含む)〜
- 内藤千珠子『愛国的無関心「見えない他者」と物語の暴力』
- パク・ソルメ『もう死んでいる十二人の女たちと』斎藤真理子訳
- チェ・ギュソク『増補版 沸点 ソウル・オン・ザ・ストリート』加藤直樹訳
- 内藤千珠子『「アイドルの国」の性暴力』
- 池内紀『新編 綴り方教室』
- 『日本語表記ルールブック』
- 『香港 多層都市』向井裕一写真・構成、村松伸構成・文、竹中晶子英訳
- 『蝸牛俳句文庫1 榎本其角』乾裕幸編著
- 『多賀城焼けた瓦の謎』石森愛彦絵、工藤雅樹監修
- P・D・ジェイムズ『皮膚の下の頭蓋骨』小泉喜美子訳
- シェイクスピア『リア王』安西徹雄訳
- アリスン・モントクレア『ロンドン謎解き結婚相談所』山田久美子訳
- 高橋健司『空の名前』
- 『蝸牛俳句文庫2 荻原井泉水』藤本一幸編著
- 『蝸牛俳句文庫3 芥川龍之介』中田雅敏編著
- 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 モジャ公』
- 魯迅『魯迅評論集』竹内好編訳
- 阿部俊子『伊勢物語(上) 全訳注』
- 『ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 伊勢物語』坂口由美子編
- 榎村寛之『斎宮 伊勢斎宮たちの生きた古代史』
- 三宅大二郎・今徳はる香・神林麻衣・中村健『いちばんやさしいアロマンティックやアセクシュアルのこと 「恋愛わからない」「セックス無理」を考える本』
- ジョナサン・ゴットシャル『ストーリーが世界を滅ぼす 物語があなたの脳を操作する』月谷真紀訳
- 山本達彦『アテンション・エコノミーのジレンマ 〈関心〉を奪い合う世界に未来はあるか』
- カレン・ピアース『料理からたどるアガサ・クリスティー 作品とその時代』富原まさ江訳
- 湯沢質幸『日本人は漢文をどう読んだか 直読から訓読へ』
- 『蝸牛俳句文庫4 前田普羅』岡田日郎編著
- 『ドラマ・文学・K-POPがもっとわかる 今さら聞けない現代韓国の超基本』朝日新聞出版編著
- 杉井光『世界でいちばん透きとおった物語』
- 鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』
- 若竹七海『まぐさ桶の犬』
- 王谷晶『他人屋のゆうれい』
- 池内紀『ゲーテさん こんばんは』
- 『大正史講義【文化篇】』筒井清忠編
- シャーリィ・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』市田泉訳
- 岡真理『ガザとは何か パレスチナを知るための緊急講義』
- 邱函妮『描かれた「故郷」 日本統治期における台湾美術の研究』
- 『[季刊]中国現代小説 第Ⅱ巻第10号 通巻46号』「中国現代小説」刊行会編
- 紫式部『源氏物語 1』アーサー・ウェイリー英訳、佐復秀樹和訳
- 阿部俊子『伊勢物語(下) 全訳注』
- 『人権ってなんだろう?』(一財)アジア・太平洋人権情報センター編
- アガサ・クリスティ『チムニーズ館の秘密』山田順子訳
- 太田啓子『100 年先の憲法へ 『虎に翼』が教えてくれたこと』
- 信田さよ子『なぜ人は自分を責めてしまうのか』
- カレー沢薫『ひきこもりグルメ紀行』
- 紫式部『源氏物語 2』アーサー・ウェイリー英訳、佐復秀樹訳
- 王谷晶『父の回数』
- 藤崎翔『お梅は呪いたい』
- 小林敦子『職場で使えるジェンダー・ハラスメント対策ブック アンコンシャス・バイアスに斬り込む戦略的研修プログラム』
- 小田勝『古代日本語文法』
- メグ・キャボット『サイズ12はでぶじゃない』中村有希訳
- 信田さよ子・上間陽子『言葉を失ったあとで』
- 上間陽子『海をあげる』
- 上岡陽江+ダルク女性ハウス『生きのびるための犯罪(みち)』
- メグ・キャボット『サイズ14でもでぶじゃない』中村有希訳
- 金井真紀『テヘランのすてきな女』
- 洞田創『平成うろ覚え草紙』
- メグ・キャボット『でぶじゃないの、骨太なだけ』中村有希訳
- 前田雅之『古典と日本人 「古典的公共圏」の栄光と没落』
- 加藤秀俊『社会学 わたしと世間』
- 文京洙『新・韓国現代史』
- 早川タダノリ『「日本スゴイ」の時代 カジュアル化するナショナリズム』
- アガサ・クリスティ『セヴン・ダイアルズ』山田順子訳
- 鄭銀淑『旅と酒とコリアシネマ』
- 早川タダノリ『「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜』
- 神島裕子『正義とは何か 現代政治哲学の6つの視点』
- 半藤一利『「昭和天皇実録」にみる開戦と終戦』
- 森元斎『死なないための暴力論』
- アガサ・クリスティー『クリスマス・プディングの冒険』橋本福夫・他訳
- マーガレット・ミラー『見知らぬ者の墓』榊優子訳
- 『ニューエクスプレス・スペシャル 日本語の隣人たちⅠ+Ⅱ』中川裕監修、小野智香子編
- 紫式部『源氏物語 3』アーサー・ウェイリー英訳、佐復秀樹訳
- 澤田瞳子『輝山』
- 松本清張『事故』
- 斎藤希史・田口一郎『漢詩の独法 史記 遊侠列伝』
- 斎藤希史『詩のトポス 人と場所をむすぶ漢詩の力』
- アンソニー・ホロヴィッツ『マーブル館殺人事件 上』山田蘭訳
- アンソニー・ホロヴィッツ『マーブル館殺人事件 下』山田蘭訳
- 國分功一郎・熊谷晋一郎『〈責任〉の生成 中動態と当事者研究』
- 菊池夏野『ポストフェミニズムの夢から醒めて』
- 紫式部『源氏物語 4』アーサー・ウェイリー英訳、佐復秀樹訳
- フランシス・デュビュイ=デリ、トマ・デリ『アナーキーのこと』片岡大右訳
- トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の冬』山室静訳
- ニタ・プローズ『メイドの秘密とホテルの死体』村山美雪訳
- シンジア・アルッザ、ティティ・バタチャーリャ、ナンシー・フレイザー『99%のためのフェミニズム』惠愛由訳、菊池夏野解説
- マラー・ハラド『ジェノサイドに描くガザの画家マラー』いけだよしこ訳
- エビ沢キヨミ『クレージーラスベガス!〜20年ぶりの海外へ〜』
- M・W・クレイヴン『デスチェアの殺人 上』東野さやか訳
- M・W・クレイヴン『デスチェアの殺人 下』東野さやか訳
- 志位和夫『いま『資本論』がおもしろい マルクスとともに現代と未来を科学する』