ふかふか手まくらとは:
指の関節に不安のある人がストレッチに用いる、ふかふかした手まくらのことである。

2025 年の大事件。それはばね指の悪化です。左手の親指の可動範囲が小さくなりました。また、ちょっとした拍子に関節がぱっきりはまってしまい、動かなくなることもあり、そのときはまあまあ痛いので困りものです。
その私に舞い降りた天使。ふかふか手まくら。

ばね指はよくなっていませんが、悪化したときの急激な悪化し具合と比較すると、穏やかな状態だといえ、効いているのかもしれません。
そんなお役立ちグッズであるふかふか手枕と、秋の吉祥寺を楽しんできました。




落ち葉の中に足を踏みいれてもしゃもしゃと歩きました。

この日のお目当てはいしいひさいち『ROCA』展でした。

ROCA はファド歌手になりたい吉川ロカと彼女の夢に併走する柴島美乃のガール・ミーツ・ガールな物語です。三回にわたって自費出版されたこの物語は、行ったり来たりしながら、吉川ロカが歌手としてじわじわと足場をつくっていく過程を描いています。私はそれらが一冊におさまった「コンプリート版」で読みました。
コンプリート版でその「行ったり来たり」を一度に読むことで、「ずっと続いているロカや美乃の人生のそばを、偶然通り過ぎた感じ」が味わえるのもまた、楽しいことです。
そして、考えてみれば不思議なことですが、『ROCA』で初めて「いしいひさいち、なんて絵がうまいんだ」と思いました。いしいひさいちの絵を初めて一枚絵として意識したのがこの『ROCA』です。

原画には繰り返し行われた修正の跡が残っていました。実際に本を手で見るときにそこに描かれている線はすべてが軽やかで、まるで最初からそのように描かれることが決まっていた、とでも言いたげな確信に満ちているのですが、あの線に至るまで、こんな試行錯誤があったんだ、と驚きました。
また、一枚絵として見たときにとても静かで、これは確かに一枚手元にほしくなるような、毎日見たくなるような絵だなあと思いました。



📚 おわり 🎶