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気まぐれに『ディックス!! ザ・ミュージカル』を見ました

 昨夜は、雨夫さんが「残業」という世にも過酷な目に遭い、城にいなかったので、私は「ロマンス映画でも見てやろう」という気を起こしました。以下の話はその映画の名誉にかかわるので、タイトルはまた今度。

 お湯割りのジン、ナッツ、チョコレートなどを用意して快調に見始めたのです。ロマンスは開始 15 分くらいで速やかに勃発。正直な二人が正直に互いに向かっていて、さわやかです。俳優陣もみんなすてき。話の運びも不自然さがありません。

 なのに胸に広がるこの不安はなにかしら。

 ウェルメイドの文字が見えるほどウェルメイドな世界が展開しているのに、いつ登場人物たちが「こんな、すごろくみたいな手順、いちいち踏んでらんない。×××なんでしょ? ×××!」と言い出すかとはらはらする。きわめつきは主人公んちの冷蔵庫の電源が切れていて、いつから切れていたかもはっきりわからないので、中のものが傷んでるかもというくだり。ここから、たいへんな、阿鼻叫喚な展開になってしまうのではないかという恐怖が起こり、思わずそこで見るのをやめてしまいました。

 そんなはずないのに。不安が止まりませんでした。

 それでつい、『モータルコンバット』を見てしまいました。不安はおさまりました。

 昔、映画に一緒に行っていた相手が、時々私に「馬鹿を見る目」を向け、会っている間一度は実際「馬鹿」かそれに類することを言っていたことを思いだし、うかつに傷ついてしまいました。

 私は確かに、馬鹿なのでしょう。

 私はロマンス映画はハラハラしてしまい、最後まで見られない体質です。『ノッティングヒルの恋人』も最後までたどりついていないし、「これ見て泣かなかったら女じゃない」とつれていかれた映画は寝てしまったし、好きなフィギュアスケーターが好きだといっておすすめにあげていた映画は二回見たけど意味がわからなかった。機会があったらまた見たいです。

 昨夜はとりあえず、「しょうがない。もういまさら馬鹿は変えられない。私はある種の馬鹿であることは事実でしょう。だけど、『モータルコンバット』はいい映画です!!」と考えつつ寝た。

 起きてみて「いや、違うナ」と思った。

 私はロマンス映画が嫌いではない。『アバウト・タイム』は二回見てこれからも機会あるごとに見たいし、ヒュー・グラントが英国首相を演じたことでほとんどの人が真面目に見なかった『ラブ・アクチュアリー』だって真剣に見たし、タイトルは思い出せないがドリュー・バリモワが転勤を受け入れて彼とは別れる覚悟はするが……という話のかなりお下劣な映画だって楽しんで見た。私はロマンス映画音痴ではない。『そんな彼なら捨てちゃえば』に至っては邦題に対する批判を滔々と述べられるくらいだ。

 昨夜、あの映画を途中でやめてしまったのは、前日見た『ディックス!! ザ・ミュージカル』の影響だ。

『ディックス!! ザ・ミュージカル』の劇場入り口

はいりまーす

 ニューヨーク?

 それがどこかはこの際どうでもいいような気がするある街で、クレイグとトレヴァーは出会います。勤めている会社の合併があり、二人は偶然一緒に働くことになった営業さんです。二人とも、トップの成績をほこっています。女体と金が大好きで、いつも何かキマったような顔している二人。二人はしかし、幼いころ生き別れになった双子だったのです。話しながら(歌いながら)己らの欠落を自覚し、「完全な家庭がほしい!」と親たちを再婚させる計画を立てます。しかし親たちはそれぞれの生活に満足しきっているのでした。そこで二人は……

 以下、省略しまして、とにかく明るく楽しい映画で、見ると「ニンゲン、その体、その心、その愛についてはなんぴとたりとも横から口を挟んではならぬ。いや、はさんでどうする!!」という豪快な気持ちになれます。

 ちょうどトランプ大統領が再登場してしまい、さっそく他人の身体という、だれにも動かしようのない現実に口をつっこんできました。大した権力ですけど、そんな権限、権能、だれにもないのでは?

 と、子鹿のように小刻みにふるえる私が今見るのにぴったりな、『ディックス!! ザ・ミュージカル』、エンドクレジットは NG シーンつきで世にも楽しい映画でした。

 だがしかし、お下劣がきわまっているので、人におすすめする勇気がわきません。

 それだけが問題の、よい映画です。この明るさは絶対的に価値がある。

 副作用としては繊細な映画を見ているときに、いまにもこれがすべて壊れてしまうのではないかという不安に襲われるという症状が報告されています。しばらく経過観察が必要です。

『ディックス!! ザ・ミュージカル』の大きなポスター

おうちかえる!!

 そういやルーシー・ダッカスの新しい MV が公開されていました。とてもステキです。アイラブルーシー。

www.youtube.com

 ルーシー・ダッカス、トランプの演説を受けて、トランス・コミュニティを支えるために10000ドルを提供する支援を始めたそうです。

nme-jp.com

 だれにも変えられない、だれかの現実をただみんなで支えていきたい。ビリオネアが権力に酔って、個々の現実を他人がどうのこうの言うべきでないという基本的なことすらねじ曲げようとしているときには様々な言動が抵抗になります。愛をふりまくことも穏やかに暮らすこともそうです。隣人の首に暴力が手を伸ばしきたら、手を取ってともに逃げたい。あなたが「放っておいてくれ」と言ってもね。

🎥 おしまい 🎧

 



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