日曜日ですわ。

〜前回までのあらすじ〜
ざべす辺境伯国一行は、早起きして、モーニング、ケーキ、バナナジュース、ソーダ紅茶など、甘い物ばかり摂取しつつ、名古屋の町を満喫していました。
名古屋散歩、後半はここからスタートです。


1922 年から 1979 年の裁判所移転まで、ここ、中部地方の司法の中心だったそうです。1979 年の裁判所移転の際には建物の保存を望む声があり、修理を経て、現在ここでこのように立派に利用されています*1。




ざべす、ここ見たことあります!
ドラマ『虎に翼』で見ました。ここでいろんなことがありましたねえ。
ざべすはここをのぼったりおりたりして、寅子ちゃんやよねさん、お寿司屋さん、かつらばさん、みなさんのことを思い出しました。

三階には会議室が復元されていたので、往時の雰囲気にひたりました。

そして、『虎に翼』でびっくりした、裁判官と検事が一列に並んでいた、明治憲法下法廷の復元も見ました。

現行の制度下では検事も訴訟の当事者なので、弁護士と向かい合って左右に分かれて座り、正面に裁判官が座ることになります。
ふう。長い道のりでした。
『虎に翼』では、すっごく恵まれた境遇のお嬢さまである寅子ちゃんが、こうした諸制度のおかしさにぶち当たり、その度に「はて」と疑問を呈し、時には声を荒らげ、時にはただただ涙を流して倒れ、そして理不尽にも大切なものを国が奪っていった後に、現行憲法の文字を見て、立ち上がるにも立ち上がれないほど泣いたけれど、なんとか前に進むことになったのでした。恵まれた境遇のお嬢さまであった寅子ちゃんの目にも、人が踏みにじられるところが繰り返し映り、彼女はもう、覆いで隠されていた頃には戻れないのでした。
ざべすは、なによりも貧困と格差の問題を解決しなくちゃいけないと思います。明日食べるものや、今夜眠る場所にいつも頭を悩ませているとか、病気になっても病院にひょいっと行けないとか、困ったことがあったときにどこにも相談に行けないとか、そんなのは絶対にいけないと思います。
それに、ちょっと前の寅子ちゃんちのように六人家族で、お金を稼ぐのは寅子ちゃんだけ、というのは大変だと思います。家事をするのが花江ちゃんだけ、というのも大変だと思います。働くということが、そんな風にあらかじめ切り分けられているのも、生まれたときから、どんな働き手になるか法律によって、制度によって、慣習によって決まっているというのも、みんなみんな、おかしなことだと思います。そのおかしな制度が人びとに貧しさを強いています。
貧困問題が解決できるとき、それすなわち、この世界から戦争がなくなるときなので、そこに向かうのはほんとうにたいへんな道のりだというのはわかります。その道のりから今、はずれていっていることもわかっています。ざべすは戦争のない世界に向かう道に行きたいのです。そのためには色々ありますけど、やっぱり寅子ちゃんみたいに恵まれていて、さまざまに手助けしてくれる人がまわりにいて、優秀で努力家の人がみんな、あんな風に、「自分には見えていないもの」にちゃんと相対していってくれたら、いろんなことが大分違うだろうなあと思うのです。
寅子ちゃんは本来、盗まないのは当たり前、嘘をつかないのは当たり前、殺さないのは当たり前、という人です。盗まず、嘘をつかず、殺さずに生きていく、当たり前の世界で生きています。でも、盗まざるを得ない人や状況があり、嘘をつかなければいけない状況があり、「殺せ」という命令が下される戦争があります。寅子ちゃんのご家族は武器を売って暮らしていたし、お兄ちゃんもゆうぞうさんも出兵してしまいました。どんな「当たり前」も吹っ飛んでしまう状況がずっと続きました。
でも、寅子ちゃんの「はて」はその「当たり前」とセットです。寅子ちゃんが立っている、「当たり前」の大地から、そうじゃない世界に手を伸ばすための方法が「はて」です。「殺さないのは当たり前」の大地に立つ寅子ちゃんが、そこからは見えなかった世界に目を向けて、人権の価値で照らしていきます。一人ひとり幸福を追求する権利をもつ、平等な私たちという価値観を体現します。そうやって、彼女は生きていくんだと思います。
寅子ちゃんのように、見えていなかったということに気付き、そのことを悔いて、見ようとする人はなかなかいないようです。
でも、『虎に翼』はそんな人の苦闘を見せてくれるので、ざべすの心の中にも寅子ちゃんの居場所が出来つつあります。


なんといったらいいかわかりませんが、ざべすはがんばります。

ふわ〜、すごかったね、もりだくさんだったね、と外に出ると、そこにすいーっと黒い車がやってきて、ざべすたちを乗せてくれました。そして、ザ・コンダーハウスというお城につれていってくれました。


旧名古屋銀行本店だそうです。1926 年竣工。1926 年からずっとここに建っているんですねえ。



ここに来るのをずっと楽しみにしていました。
ざべすはここに来たら食べるものをあらかじめ決めていたのです。それは白桃のパフェと、

台湾カステラです。


すてきだったわあ。
さて、この辺りで、そろそろ新幹線の時間も近くなって参りました。この後、名古屋で「いかにも名古屋」といえるようなものをひとついただきましょう、それはスガキヤかきしめんか、と我々は協議を重ね、きしめんにすることにしました。
ついに、塩分との再会を果たしたのです!


おいしかったあ。ざべすは、ちるちるしたものが大好きです。きしめんってとってもおいしいものですね。
こうして、一行はほんの一部でしたが名古屋市を一日練り歩き、楽しんで、街に別れを告げました。ばいばい、また来るからね。

これが 7 月 25 日のことでした。木曽路を歩いたのが 7 月 24 日。
一カ月前。一カ月前のことを、一カ月かけてじっくり思い出しました。
すっごく楽しかったの。ざべすにとっては特別な二日間でした。
たいへんな夏ですけれど、みなさんは何か、特別なこと、ありましたか?
それとも、涼しくなったらどこかお散歩に行かれる計画ですか? それもいいと思います。とにかく、お体大切に、すこしでも快適にしていてくださいね。
じゃあ、また来週会いましょう。
🦐 ちぇりおですわ 🍜