ドメニコ・クレリコ ランゲ ドルテェット ヴィサディ
このワインは、バローロで名をはせるピエモンテ州の作り手・ドメニコ・クレリコの……ドルチェットです。バローロはイタリアワインの王と呼ばれ、ドルチェットは兵(チェスでいうポーン)と呼ばれるそうですが、かえって下っ端のほうが色々わかることもあろうし、なによりドルチェットは寝かせなくてもいいし気取らなくてもいい。
グラスに注いでみると、よく見かける赤ワインたちに比べて紫色が強く、グラスの辺縁も青紫がかってみえる。香りは……ドルチェットのにおいがする! トーンの高い揮発臭ではなく、甘みと臭みを消したぶどうジュースみたいな、素直な香りがこんもりと漂ってくる。でも、これはこれでうまそうですよ。
口に運んでみると、まあ、なんとさっぱりとした口当たりなんでしょう。口いっぱいに広がる爽やかな果実の味、それからバターみたいなコクが後味に伴うのもいい。同じくバローロ大手のルチアーノ・サンドローネがつくっているドルチェットの時には「しそみたいな」と書いたけど、こいつはしそほどハーブめいていなくて、もっと素直にジューシー。酸味がきついわけじゃないけど、でも果実味の生き生きとしたさまは確かで、きゅーんとした飲み心地が口のなかに残ることもある。でも、こいつは余韻の長さを誇るようなご立派なワインでなく、新鮮な飲み心地を楽しむやつだろう。おうちごはんと一緒に楽しくやりました。