この秋冬に読んだ本の記録。全て文庫本を購入。
下の記事の続き。
目次
読了
森達也 「私たちはどこから来て、どこへ行くのか ーー生粋の文系が模索するサイエンスの最先端」
森達也が科学者たちに、タイトル通りの哲学的な命題を科学的観点から問う対談本。
10年以上前の本なので、当時語られている「最先端」の科学技術でも今となってはかなり古い内容であることは念頭に置いて読む必要があり、特に人工知能あたりについては各人の今現在の見解を知りたくなるが、そんな背景情報の古さを鑑みても十分面白い。
学部時代や院時代にとってた生物学系の講義はどれもこれも面白かったなーということを思い出した。今更ながら、雑学として学び直すと楽しいかも。一方で宇宙物理学は全くわからない分野なのだが、そんな私が読んでも面白かった。
出てきた科学者たちの著作や、作中で森達也が挙げていた書籍など、合わせて読みたい本がたくさん出てくるが、そのへんのブックオフあたりではそうそう置いてないものが多く難航している。なんか次に読みたい本の探し方が、仕事で論文や特許をあさってるときと同じようになってきてしまうな…
こういう1テーマ対談形式の本好きだなあ。読んでて村上龍の「存在の耐えがたきサルサ」を思い出したが、あれがどんな内容だったかは忘れた。ただ面白かったという記憶しかなく、今や家のどこにあるかもわからない。
吉田修一 「橋を渡る」
事前情報を何も入れずに読む方がよい。これから読む人は、ウェブに載っているあらすじ紹介も、文庫版の裏表紙にある文章もなにも見ないで読み始めてください。
とか言いつつ内容について触れると、修一の小説ではいつも内面的な境界や逃亡が扱われるのだが、この作品でもみんな逃げまくってんなーと思って読み進めてたら、いきなり物理に切り替わったのがよかった。
吉田修一 「犯罪小説集」
どっかで聞いたことのあるような話が多かった。たぶんリアリティを持たせるために、実際のニュースからの情報とか、よく報道やワイドショーで使われるテンプレ的設定を意図的に散りばめるという、いつもの吉田修一メソッドを駆使しているんだなということはわかった。
だけどそれだけ。基本的に陰鬱で、読後感が悪く、印象に残らない本。
吉田修一 「森は知っている」
単に私の好みではなかった。修一のドキドキワクワクアクション系小説が苦手なんだった、ということを久々に思い出した。もっと淡々とした話の方が好き。
産業スパイ修行中の主人公に途中で与えられる偽名が「佐藤明」で、ザ・ファブルじゃん!と思ったが、単に偶然かもしれない。


