これまでは「静かな退職」という言葉を通じて感じたことを記してきました。「静かな退職」とは、給料の分だけ働く働き方です。
静かな退職④では、「静かな退職」や給料の半分だけ働くというような人がでてくる要因は処遇にあると書きました。そして、育休者の補填で派遣社員を派遣することがあったけれど、本当にその派遣社員の方が、育休者のピンチヒッターになれるかどうか、それは疑問と書きました。
その際、ピンチヒッターとしては、前にその仕事をやったことがある人か優秀な人でないとそうは慣れないでしょうと書きました。後者の優秀な人という意味は、その仕事に適性があり、前任者と同じ位の業務量をこなすことができる。単に能力が高い、低いという意味ではなく、そんな適材が見つかる可能性はまれという意味で書きました。
派遣社員の方が、育休者の交代要員(つまり、復帰までという期限がある)として派遣され場場合、モチベーションを持って働き続けられるでしょうか。
頑張っても辞める時が見えている。時給が上がる見込みもない。交代要員として雇っていたら、派遣社員の方のキャリアを前向きにステップアップ、キャリアアップしていこう、つまり処遇を良くしていこうという考えには至らないと思います。
仮に、雇用の継続、時給アップを目指して働いていったとしても、すごい馬力でがんばったとしても、自分が思うようなバックが返ってくるかというと、そうでないケースの方が多いでしょう。
仕事を覚えた頃に育休者が復帰する。その時に自分は去ることになる。残ったとしても、育休者より自分の処遇の方が低いケースがある。
残されたメンバーで仕事が廻るようになれば、育休者が返ってきたときには、育休明けの人は時短に対応した仕事だけを引き取り仕事ができる。それなのに、処遇はそのフォローしている人の方が低かったりします。本当に不条理です。
現代社会の問題を表していると思います。世の中で長時間労働を辞めようといっている。業務を効率化しよう。といっている。それはそうだと思う。
しかし、業務を効率化してやるべきことを絞っていって、自分の勤務時間を減らしても、今度はチームワークといって、周りからの仕事が増えていく。
一時的なもの、季節的な要因ならそれも仕方がないけれど、1~2年その体制でやるようにというのは残された方からすると「人員減」です。
その後育休者が復帰した後は、半年くらいは要員には数えていないといいます。それもおかしいですよね。給与が発生しているのですから。
持ちつ持たれつ、お互い様ということはあります。これも良い面はもちろんあるけれど、良い面だけではないですね。助けられる方と助ける方が均等に処遇されないと。
企業は人件費(経費)を増やさないで売り上げをあげたい。それもわかります。しかし、人をどのように考えているか。人の力をどのように考えているかで業績は大きく右にも左にも変わっていくと私は思います。(⑥につづく)
