さて取り組んだ2つのclinical questionは「非定型パーキンソニズム(MSA,PSP,CBS)のなかに自己免疫性脳炎/傍腫瘍性神経症候群が含まれているか?(含まれる場合,陽性となる抗神経抗体はなにか?)」「どのようなときに自己免疫性脳炎/傍腫瘍性神経症候群を疑うべきか?」です.
前者については,非定型パーキンソニズムを呈する多数の自己免疫性脳炎/傍腫瘍性神経症候群が存在し,非定型パーキンソニズムの種類ごとに多数の抗神経抗体が報告されていることが分かりました.

後者については,亜急性・急性の経過をたどる例,脳脊髄液検査にて細胞増多,蛋白上昇,OCB 陽性,IgG index 上昇を認める例,腫瘍を認める症例の報告が多く,臨床経過の把握,脳脊髄液検査,全身の腫瘍の検索は重要と考えられました.さらに,40 歳未満の若年発症例,体重減少を認める症例,神経変性疾患ごとに特徴的な画像所見を認めない症例は注意が必要です.オープンアクセスです.詳細は下記からご覧いただけます.
山原直紀, 木村暁夫, 下畑享良.非定型パーキンソニズムを呈する自己免疫性脳炎/傍腫瘍性神経症候群―スコーピングレビュー―.臨床神経doi.org/10.5692/clinicalneurol.cn-001871