
ただ喉頭蓋につづく舌骨喉頭蓋靭帯の付着点である舌骨を前方移動させることでfloppy epiglottisを解除できることに気付き,新潟大学歯学部口腔外科の三上俊彦先生,小林正治 教授らと共同研究を行ってまいりました.下顎を少しずつ前方に移動させるような2ピースタイプの上下分離型口腔内装置を用いて,徐々に舌骨を前方に移動させると,PSGで評価するSRBDを改善できることを3症例の症例集積研究として示しました.具体的には,2症例では無呼吸低呼吸指数(AHI)と覚醒指数(ArI)が改善しました.一方,3例目は無呼吸指数(AI)とCT90は改善しましたが,AHIとArIは上昇しました.副作用は一過性の顎関節の違和感,咬筋の痛み,歯の違和感のみで軽度でした.
以上より,今後のさらなる評価が必要ですが,下顎前方移動を可能とする分離型口腔内装置は,floppy epiglottis を呈するMSA-P患者に対して有用な治療介入となる可能性を示しました.
Mikami T, Kobayashi T, Hasebe D, Ohshima Y, Takahashi T, Shimohata T. Oral appliance therapy for obstructive sleep apnea in multiple system atrophy with floppy epiglottis: a case series of three patients. Sleep Breath. 2022 Mar 29.(doi.org/10.1007/s11325-022-02607-0)
