対象は,初発の脳梗塞患者550名(平均63.1歳,男性54%)と,対照群として,救急外来に受診し,急性の神経障害や重篤な障害を伴わなかった者(腰痛,膵炎など)192名(平均58.7歳,男性36%)である.
さて結果であるが,頭痛は脳梗塞患者の82/550名(14.9%),対照群の9/192(4.6%)に認められた(図).脳梗塞の頭痛で最も多いのは,初めて経験するタイプの頭痛で(全体の8.4%;頭痛の56%),主に片頭痛様であった.次に多いのはこれまでとは特徴が変化した頭痛で(全体の5.5%;頭痛の36%),主に緊張型頭痛様であった.残りはいつもと変化のない通常の頭痛であった.

次に頭痛に関連する因子としては,心原性脳塞栓症(p=0.002,オッズ比[OR]=2.4),後方循環系の脳梗塞(p=0.01,OR=2.0),15 mm以上の梗塞(p=0.03),小脳梗塞(p = 0.02,OR = 2.3),良好な神経学的状態(p = 0.01,OR = 2.5),および大血管の動脈硬化の低頻度(p = 0.004,OR = 0.4)であった.
以上より,脳梗塞の15%で頭痛を認め,その特徴はこれまでに経験のない片頭痛様の頭痛や,いつもとは異なる緊張型頭痛が認められることが多いことが分かった.また頭痛を合併する脳梗塞を見た場合,心原性脳塞栓症,後方循環系,小脳梗塞を疑う必要がある.
Headache at onset of first‐ever ischemic stroke: Clinical characteristics and predictors
Eur J Neurol. Dec 16, 2020(doi.org/10.1111/ene.14684)