松本 陽介先生の『モノクロのふたり』1巻の感想です。
割と出てすぐに本屋さんで「オススメ!」ってなっていたのをピックアップして、買ったはいいものの、ずっと積読していて、今日になってやっと読みました。

あらすじは公式HPから引用しちゃいます。
仕事熱心なサラリーマン・不動花壱。幼少期、絵を描くことが大好きだった不動は、母を喪ったことで絵で生きていく夢を諦め仕事一筋の生活を送っていた。そんなある日、営業成績1位の先輩・若葉が、職場で倒れているところに出くわす。趣味で漫画を描いているという若葉は、睡眠不足と実力不足で限界状態。不動はそんな彼女に漫画を描くのを手伝ってほしいと迫られ…!?
諦めた夢を、ふたりでもう一度。異色の漫画家物語、開幕!
それが漫画でも、小説でも、絵でも、詩歌でも、写真でも、動画でも、音楽でも……
あらゆる創作物に一度手を付けてしまった人はみんなそうだと思うんですけど、
自分が芸術的にやっていけるかの上昇曲線がどこで自分の生活・現実にぶっついてしまうのかって違いますよね。
いつぶつかるか、どういう理由でぶつかるかっていうのはそれこそこの漫画の主人公の花壱しかり、若葉しかりだと思うんですけど。
「それで勝てなければ、生活できなければ(稼げなければ)、それはやるべきではない」っていうナゾのジョウシキみたいなやつ、趣味の分野で正直今でもうっすらと世の中に広がっていますよね。
これの正体ってなんなんだ、ってところなんですけど、(多分、学校の部活動文化が影響してるだろうと思ってますが)
今回の二人はうまくマッチして、漫画の新人賞に殴り込みをかけるっていう、ある種のサクセスストーリーの最初の一歩が描かれています。
それは読んでいてやっぱり気持ちいいですね。
芸術で自身を表現することを体験してしまった者たちが諦めることになった夢を叶えようとしてくれている、というのは読んでいて痛快でした。
これは今後も追ってみようかなと思わせてくれる漫画でした。
「友情」「努力」そして「勝利」。ちゃんとやってるジャンプ漫画ってやっぱり面白いよなーって改めて思った次第。
とは、言いつつも、「やっぱり勝てなければ(稼げなければ)、意味はない」って話になってるじゃねーか! とも思うし、私は明確に「そんなことないだろ」って思っている人なんですが、
「そんなことないだろ」はこの作品で触れる必要のないエリアというか、何でも書けばいいってわけでもないですしね。
ただ、今後エピソードの一つとして「趣味でやったっていいじゃん」みたいなアンチテーゼが物語に出てきたらいいな、なんて思ったりします。
後、6話「二人の武器」でちょっと若葉のお色気シーンがあるのがものすごく好きです。
今なんかこの手の表現が必要か否か、みたいなのが話題になってますけど、
この無用なお色気シーンがあってこそ、漫画表現で言えば「清濁併せ吞む」というか、主人公たちを等身大にサイズさせる感じがいいなと思ってます。
