
ナスのパスタといえば、兎にも角にも「パスタ・アッラ・ノルマ(Pasta alla Norma)」。交響曲という麗しい名前を持つ。仕事でノルマに追われている人はナスの交響曲を作ろう。必ずやノルマを達成できる。
パスタ・アッラ・ノルマの発祥と意味

パスタ・アッラ・ノルマは、シチリア島の東にあるカターニアの伝統的なパスタ料理。トマトソースに揚げた茄子を乗せて、最後にリコッタ・サラータ(しょっぱいリコッタチーズ)という南イタリア原産のチーズを削りかける。ノルマは料理名ではなく、オペラの作品名。ある劇作家がパスタを食べたとき、これが本当のノルマ(カターニア出身の作曲家ヴィンチェンツォ・ベッリーニの作品)だと絶賛したことから由来する。
ノルマはリガトーニかマッケローニ

パスタ・アッラ・ノルマはリガトーニのショートパスタが伝統と紹介するシェフが多いが、フィレンツェ在住のシェフによると「マッケローニ」のほうが主流。
チーズはリコッタ・サラータ

アッラ・ノルマに使われるリコッタ・サラータ。南イタリア原産のセミハードタイプのチーズで、脂肪分が少なく豆腐のような味わい。サラータは「塩」の意味。リコッタチーズに.塩を加えて、数週間 ほど乾燥させる。「リコッタ」はイタリア語で「二度煮る」という意味。
茄子を揚げるポイント

イタリアでは茄子をオリーブオイルで揚げるのが伝統的だが、オリーブオイルは温度を上げすぎると酸化する。逆に低温で揚げるとナスに染み付いて重たい味になる。なのでサラダ油で高温がベスト。茄子は揚げるとアクが勝手に抜けるので事前のアク抜きは不要。
パスタ・アッラ・ノルマ(伝統)

まずはマッケローニを使ったシンプルで伝統的なパスタ・アッラ・ノルマ。
パスタ・アッラ・ノルマの材料

- マッケローニ:100g
- トマトピューレ:100ml
- ナス:2本
- ニンニク:2片
- リコッタ・サラータ:たっぷり
ポイントは伝統のリコッタ・サラータを使うこと。他のパスタでは滅多に使わないのでパスタ・アッラ・ノルマのアイデンティティ。なければペコリーノ・ロマーノや普通のチーズでもいい。トマトピューレはトマト缶1/2でOK。茄子の量はお好みで。パスタもショートパスタじゃなく家にあるロングパスタでもいい。
パスタ・アッラ・ノルマのレシピ
- ニンニクをみじん切り
- 茄子は大きめにカットする
- 茄子を油で揚げ色がついたら上げる
- キッチンペーパーで油をとる
- ニンニクをオリーブオイルで炒める
- トマトピューレ、塩ひとつまみ入れる
- トマトソースに茄子を入れる
- 茹でたマッケローニを混ぜる
- 皿に盛ってチーズ、残りのナスを飾る

茄子は揚げると縮むので大きめにカットする。

油は200度の高温で一気に揚げる。

色がついたら取り出して塩を振る。

みじん切りしたニンニクをオリーブオイルで炒める。最初は強火で、沸騰したら弱火にで。じっくり香りを移す。

ニンニクが色づき始めたらトマトピューレを100ml入れて中火から強火で水分を飛ばす。塩をひとつまみ振る。

飾る用の茄子を少し残しておき、トマトと一緒に煮込む。

茹でたマッケローニを入れて混ぜる。

お皿に盛ってリコッタ・サラータをたっぷり削る。

白ワインと合わせても美味しい。ワインでパスタ・アッラ・ノルマの交響曲に花を添えよう。
パスタ・アッラ・ノルマ(玉ねぎ)

伝統的でシンプルなパスタ・アッラ・ノルマは旨味が少ないので今ではバジルや玉ねぎなどを加える。ノルマと呼ぶなら、どんどん楽器の演奏を増やそう。
パスタ・アッラ・ノルマの材料

- リガトーニ:100g
- トマトピューレ:100ml
- ナス:2本
- 玉ねぎ:1/4個
- ニンニク:1片
- ペコリーノ・ロマーノ:10g
- バジル:数枚
リガトーニやマッケローニがなければペンネなどのショートパスタ、ロングパスタでもいい。リコッタサラータは日本で手に入りにくいのでペコリーノ・ロマーノで代用。トマトピューレはトマト缶1/2でOK。玉ねぎはなくてOK。
パスタ・アッラ・ノルマのレシピ
- ニンニク、玉ねぎをみじん切り
- 茄子は大きめにカットする
- 茄子を油で揚げ色がついたら上げる
- キッチンペーパーで油をとる
- ニンニクをオリーブオイルで炒める
- 玉ねぎをしんなりするまで炒める
- トマトピューレ、塩ひとつまみ入れる
- トマトソースにバジルと茄子を入れる
- 茹でたリガトーニを混ぜる
- 皿に盛ってチーズを削りバジルを飾る
- オリーブオイルを回しかけて完成

ナスは揚げると縮むので大きめに切る。

玉ねぎとにんにくはみじん切り。面倒くさければブンブンチョッパーを使ってもOK。

茄子をサラダ油で揚げる。

ナスは揚げすぎない。色がついたらサッと引き上げる。

油はすぐに捨てず、アルミパンのコーティングや汚れ落としに使う。茄子を揚げた油を引いて10分ほど熱する。

調理に戻ってニンニクと玉ねぎを炒める。ちょっとオリーブオイルの量が多すぎた。

玉ねぎがしんなりしたらトマトピューレを入れる。

パスタが茹で上がる前にナスとバジルを入れる。茹でたパスタを混ぜたら皿に盛る。

チーズを削ってバジルを飾る。ナスとバジルとチーズとトマトの交響曲、カルテット完成。
スパゲティ・アッラ・ノルマ

暑い夏にナスを揚げてられっかいという場合に焼きナスで作るアッラ・ノルマ。リコッターチーズを使う以外は伝統を完全に無視。でも、めっちゃ美味しい正義のノルマ。
スパゲティ・アッラ・ノルマの材料

- ディチェコ1.6mm:100g
- トマトピューレ:100ml
- ナス:2本
- ニンニク:2片
- リコッタ・サラータ:たっぷり
- アンチョビ:1フィレ
- ケーパー:5〜6粒
- 生姜:1片
麺は何でもいい。チーズも何でもOK。重要なのがジンジャー。茄子と生姜の相性は最強。絶対に試してほしい。他は無くてOK。
スパゲティ・アッラ・ノルマのレシピ
- ニンニクをみじん切り
- 茄子は大きめにカットする
- ニンニク、アンチョビ、ケーパーを炒める
- 茄子を加えて塩を振る
- トマトピューレ、塩ひとつまみ
- 茹でたスパゲティを混ぜる
- 火を止めてオリーブオイル
- 皿に盛って細切り生姜、チーズを削る

茄子は大きめにカット、ニンニクはみじん切り、生姜は細切り。

ニンニク、アンチョビ、ケーパーをオリーブオイルで炒める。

ニンニクの香りがフワッときたら茄子を入れる。

パスタが茹で上がる残り5分前にトマトピューレを入れる。

茹でたパスタを入れる。水気が足りなければ茹で汁を足す。

よく混ぜたら火を止めてオリーブオイルを回しかける。

お皿に盛って生姜をたっぷり乗せ、リコッタ・サラータを削って完成。
パスタ・アッラ・ノルマ(挽き肉)

パスタ・アッラ・ノルマに挽き肉をプラス。茄子も揚げずに焼くので簡単に作れる。
アッラ・ノルマ(挽き肉)の材料

- ブジアーテ:100g
- トマトピューレ:100cc
- 茄子:1本
- 豚のひき肉:150g
- リコッタサラータ:大量
- カラブリア唐辛子:2本
- ニンニク:1片
麺はブジアーテじゃなくリガトーニやペンネなど他のショートパスタ、もしくはロングパスタでいい。チーズはリコッタじゃなくなんでもいい。ポイントはひき肉を多めに、唐辛子も多めにしてパンチを出すこと。チーズのマイルドさと調和して美味しくなる。茄子は多めに2本以上でもいい。むしろ2本以上がいい。
アッラ・ノルマ(挽き肉)のレシピ
- ニンニクをみじん切り
- 大きめに切った茄子を焼いて塩を振る
- ニンニク、唐辛子を炒める
- ひき肉を入れて塩コショウする
- トマトピューレを入れて塩を振る
- 茹でた麺を混ぜ、削ったチーズを和える
- 皿に盛ってリコッタチーズを削りまくる

茄子を大きめにカット。焼くと縮むので。ニンニクはみじん切り。

たっぷりのオリーブオイルで茄子を炒める。

茄子に火が通って焼き色がついたらオリーブオイルを足してにんんく、唐辛子を炒める。

ニンニクの香りがフワッと漂ったら挽き肉も入れる。塩胡椒を挽き肉にパラパラダンス。

挽き肉がボディビルダー色に変わったらトマトピューレを入れ、塩を振る。

強火にしてトマトの水分をしっかり飛ばす。

茹でたパスタを混ぜる。

火を止めてからチーズを大量に削る。水分が足りなければ茹で汁を足す。

お皿に盛って追いチーズ。挽き肉の旨味を従えたパスタ・アッラ・ノルマの完成。

白ワインとめちゃくちゃ似合う。
【番外編】ナスと挽き肉のパスタ

「ナスのパスタ(Pasta con le melanzane)」。トマトを使わない白い茄子のパスタ、その名も「メランザーネ・ビアンコ」を紹介。ビアンコは「白」の意味。
ナスと挽き肉のパスタの材料

- リングイネ:100g
- なす:1本
- 挽き肉:60g
- 玉ねぎ:1/4個
- パルミジャーノ・レッジャーノ:30g
- オレガノ:ひとつまみ
レシピを紹介したマルコさんに合わせてリングイネにしたが麺はなんでもOK。
ナスと挽き肉のパスタのレシピ
マルコさんは途中で茄子を取り出し、茹で汁を入れるので少々やり方が違う。面倒くさいので一気呵成に作ったが、真似したい方は動画を参考に。
- 茄子を大きめにカット
- 玉ねぎは薄くスライス
- 茄子をオリーブオイルで炒める
- 茄子に色がついたら玉ねぎ入れる
- 玉ねぎがしんなりしたら挽き肉を炒める
- 茹でたパスタを混ぜてチーズを削る
- オレガノを振って皿に持って完成

茄子は大きめにゴロゴロ斬り、玉ねぎは薄〜くスライス。

オリーブオイルを引いて茄子を炒める。ナスはアルミパンにくっつきやすいので、テフロンパンか良いフライパンを使ったほうがいい。このバッラリーニのトリノはまったく引っ付かない。

茄子に焼き色がついたら玉ねぎを投入。塩を振る。

玉ねぎがしんなりしたら挽き肉を入れる。このまま醤油を入れて、おかずにしてもうまい。

茹でたリングイネを混ぜて火力を最大。よくかき混ぜる。味見して薄ければ塩を足す。

火を止めてチーズを削り、オレガノをふりかける。

お皿に盛って完成。追いオリーブオイルで上品な味に。
その他の茄子のパスタも作ろう